おおきに
「おおきに」という言葉が関西弁で「ありがとう」の意味であることは、関西出身でなくとも何となく分かる方は多いと思う。
よく漫画とかで関西弁キャラが言うイメージで、26年間大阪に住んでいる僕でも、滅多に聞くことはない。
語源を調べてみると、「おおきに」とは「大いに」という意味らしく「おおきにありがとう」が縮んだことに由来する。つまり、めっちゃありがとう!って意味。
感謝の言葉を省略するのかよとちょっと突っ込みたいけども、語源には納得した。
今日「おおきに」を言われた。
銭湯でのことだ。番台にはいかついおじさんが座っていた。入る時は「いらっしゃい!」と言われた。そして帰る時に例の「おおきに!」を言われたのだ。
このおっちゃんは多分ずっとそうしてきたのだ。
僕はいつしか新しいものばかりを追いかけるようになって、古いやり方を続けることを拒否するようになっていた。少しでも新しく、少しでも便利に、無駄を省いて…。
昔ながらの銭湯は古いけど清潔で気持ちよかった。昭和レトロっていうのかな、俗っぽく言うとエモいってやつ。
形を変えない素晴らしさってきっとある。
「おおきに」、一生で1回はサラッと言ってみたいな。
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