女子学生を優遇採用していた大学教員とそれを暴露した男子学生の件
このような炎上も一種の社会エンタメになっている現状があるので、思ったことを書きます。
▼経緯:
こちらはバズってる話題やスキャンダルを紹介する某有名アカウントのTwitterから引用したものです。大学名称は私の判断で伏せ字にしました。
最初にTwitterに暴露したのはこの性別を誤解された学生本人で、学校名や教員名は伏せていましたが、盛大にバズった(私もオリジナルのツイートを見ました)のと、学生自身が名前がわかる形でメールのスクショを投稿していたので、第三者に特定されたのだと考えられます。
「奈」という漢字で終わるから女子だと当該教員は勘違いしたのでしょう。おそらく30年前にブームだった”音速の貴公子”ことアイルトン・セナに感化されて親がつけた名前なのかなと想像されます。
面談での会話録音も投稿されたので、探せば聞くこともできます。
声しか聞こえないので判断は難しいですが、教員は比較的冷静に(学生を諭すように)話しているように思われます。むしろ学生の方が食い気味で話に割り込もうとしているので、おそらく怒りで興奮していたのだろうと思われます。これを聞く限りでは教員の方が口が達者で、おそらく学生は言いくるめられたようです。その怒りでTwitterにメールを公開した、というのが実態でしょう。
▼教員の行動はどのくらい悪いのか:
この暴露を受けてネットでは盛り上がりました。
男女平等に採用していなかった点は批判の対象になるべきですが、それ以上踏み込んでセクハラと結びつけて語ってしまうのは誹謗中傷や名誉毀損に当たるのではないかと危惧します。
なんというか、これらってそれこそ貴方がアダルトビデオに感化された妄想や、自身の性的コンプレックスの表れではないですかね?
証拠あるんですか?
想像するのは勝手ですけど、批判するには証拠は必要ですよ。
問題になったゼミの募集要項も同じツイートで共有されていました。どうやら経済を学ぶゼミのようです。一部抜粋して引用します。
この募集要項からでは、この教員がエロオヤジなのかどうかは分かりませんが、もし仮にエロオヤジだったとしても、ただのエロオヤジではありませんね。少なくとも、日経記者としての現場経験が31年という日本トップクラスの実績があるんですから。
それは女子学生と密室でエッチなことをしているだけで、維持できることではありません。本当にトップクラスの人はとてつもなく忙しいので、テレビドラマやアダルトビデオにあるような、ムフフなことをして遊んでる時間というのは簡単に取れるものではありません。
この教員を批判している人達にも多種多様なバックグラウンドがあると思います。過去に性的被害に遭われた人もいるでしょうし、能力や努力や運が足りず良い仕事や権力を手にできなくて教員に嫉妬している人もいるでしょうし、純粋に正義感と善意から怒りをぶつけている人もいるでしょう。しかし概して、社会というのは不公平で矛盾や間違いを含んでいるものです。
この募集要項の最後の一文がすごく気になります。「★その現場経験に基づいて、リアルな日本経済の光と影をお話しします」。この教員は大学生を子供扱いせず大人の人間として扱って、敢えてオモテじゃ言えないタブーを若者に伝えるのを使命として動いていたのかもしれません。
女性を優先的に採用するのは、純粋にグループワークでは人間関係が悪化しないようにコミュニケーションで協調性を発揮できる女性を必ず加えたい(男性だけだと議論の勝ち負けにこだわる傾向が出やすい)という意図かもしれませんし、もしかしたら社会では女性が圧力を受けることが多いからそれをこのゼミを通じて教示したかったのかもしれません。
別にこの教員の肩を持つわけではないですが、エッチな妄想を膨らますことができるように、逆に賢者のような人だと妄想しても説明できると示したくて、このようなことを書きました。ネットだと民度が低いトピックの方がアクセスが伸びるので、どうしても下劣になりやすいので注意が必要です。
公開された録音を聴くと、男女平等と告知しながら女子を優先している実態に対して学生が抗議しますが、教員は「君の名前のせいで女子だと誤解した」「君だってよく誤解されてきたから分かるだろう」「誤解したことは私の過失なので謝罪する」「これは公式に言えることではない」「学長に知れたら私は処罰を受けるだろう」「企業でも実態ではジェンダーやルッキズムが採用には影響する」「人種で差別している企業もある」と発言していました。
自身で罪の意識があることを白状しているのには驚きましたが、むしろ学生のことを思って手の内を明かし、社会の厳しさや不条理を教えてやろうという善意の表れでもあると私は感じました。(ゼミ採用で女子生徒を優遇しておいてよく言うぜ、とは私も思いますが、それは別の話です)
教員もまさか録音されていて(明らかに学生の声が大きいし籠っているので、学生がポケットやカバンの中で隠し録りしていた可能性が高いです)それをTwitterで公開されるとは思っていなかったでしょう。
だって、そんなものを世界に公開したら、学生自身の身バレも避けられないですから。
▼暴露によるリベンジは諸刃の剣である:
この勘違いを暴露された大学教員が、このまま社会的な制裁を受けるのは必定でしょう。何より「やってはいけないこと」をしてると発言を録音されて公開されてしまったんですからね。
一方で私が心配するのは暴露した学生の方です。この一件で彼は出身校と本名が有名になってしまいました。個人やベンチャーなどの中小企業はともかく、それなりの大企業であれば今後の就職活動などで足枷になって苦労しそうな気がします。
綺麗事だけじゃ済まされないのが社会の現実ですからねえ。大企業であるほど「説明がつきにくいこと」を抱えているのもまた事実なので、こうして過去に攻撃的な行動に出たことがある学生は選考時点で排除する可能性が高いです。それが大企業人事部のリスク管理という仕事です。
告発して
➡️裁判して
➡️多額の賠償金をゲットして
➡️一生ラクして暮らす😇
までが欧米ではワンセットだから暴露が告発者にとっても十分なメリットがあるのだと思います。今回みたく学生がTwitterで暴露して終わりだと、その後の学生自身の人生をハードにするだけになってしまわないか心配です。
本来こんなことができるのは「無敵の人」だけですし、こんなことをしたら自分が無敵の人になる可能性を高めているようなものです。
とりあえず当該教員が東京大学卒業生だったこともあってか、東京大学のサークルから声がかかりイベントを開催するようです。なんか個人のプライバシーを搾取して金をたかりに行っているようで、こちらこそグロテスクに私は感じるのですが。
当該男子学生は顔写真も公開しているし、今は良いかもしれないけど、これは今後もずっと社会にプライバシーを晒して戦いながら生きていく覚悟がないと後々つらい思いをするかもしれませんよ…
こうやって平然と顔出しできるところや、ある種の厚顔無恥に動き回れる(普通のメンタルの学生なら垢消しして逃亡するでしょう)ところは、小室圭を彷彿させますね…もし教員とのクローズな会話を隠し録りしていたなら、より一層KKと同じバイブスを感じます…
おそらく当該男子学生は幼少期から自分の名前のことで周囲に揶揄されたことは何度もあったでしょうし、もしかしたらイジメを受けたことがあるかもしれません。今回のように大人になりかけている時期になってもまだ名前をバカにされたように感じる出来事があって、過去からの怒りの蓄積が火を吹いてしまった故の暴露リベンジだったのかもしれません。ただ、私には自分の立場をリスクに晒しながら社会の厳しさをストレートに伝えようとした(かもしれない)大学教員の言葉が虚しく響きました。
改めて、子供につける名前には十分注意した方が良いことを思い知らされる案件でした。
この男子生徒が将来「あのとき人生を賭けるだけの価値があった」と心から思える人生を送ってほしいと願います。
了。
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