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まいるずエンタメを議論する

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すこし踏み込んだ話題を扱います。映画とあまり関係ない話題も此処に集めます。
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#映画館

【掟】石丸伸二の事実上の宣伝映画が何やら揉めてそうな雰囲気;そこには、クリエイターの命をかけた戦いが存在した

石丸伸二をモデルにして書かれた戯曲『掟』が今年2月から舞台演劇として上演された。そして今、それを映画化して8月末に公開された作品が、上映形式をめぐって騒動を起こしている。 複数の映画館で上記のような案内をしている。文中の「この映画を戯曲の映画化として観て欲しい、そして何よりもテーマを正確に伝えたい」という部分はどの映画館でも共通しており、中津留監督または制作会社から正式に文書で依頼されたものだと思われる。 もとより私は、石丸伸二の薄ら笑いを見ても不快になるだけなので、Yo

【午前十時の映画祭】映画館で観る付加価値について

来年あたり「午前十時の映画祭」に『300』か『ウォッチメン』を上映して欲しいなあ。 まだちょっと時期尚早か?今年度だと『プライベート・ライアン』が1998年公開、昨年度だと『ショコラ』が2000年公開。『300』と『ウォッチメン』はそれぞれ2007年と2009年の公開だから、まだ10年くらいギャップがある。…というか今後も21世紀の作品はずっと入選しないような気もする。 しかし2025年からみて、2000年代はもう20年前である。だから大学生〜30代くらいの若い映画ファン

【映画館マナー】エンドクレジット中に操作するスマホの光は迷惑なのか?【激論】

映画館の常識として、エンドクレジットが終わって館内照明が点灯するまではスマホやスマートウォッチを光らせるのは迷惑行為だとされています。 今日はそれについて深く考えてみたいです。 ◆実情: 実際に、本編上映前に「エンドクレジットが終わるまでは電子機器は不要に操作しないでください」というアナウンスが流れる映画館もあります。 グランドシネマサンシャイン池袋では最近増えているマナーが悪い外国人対策として、案内映像に英語音声の追加までされました。(かつては日本語で文字を写すだけ

グランドシネマサンシャイン池袋のIMAXシアターが車椅子対応を増強した件

グランドシネマサンシャイン池袋のIMAXシアターで車椅子席が追加された。 もしかして私のツイートがきっかけの一つになってたりして??(自意識過剰) ●IMAX最前列問題と車椅子 実は、以前にIMAXが最前列でどう見えるかをネタにしてバズった時に、車椅子ユーザーらしき人から、なかなか鋭いリプを頂戴した。 当時は《車椅子インフルエンサー》の中嶋涼子がいわゆるVIPシートの利用を劇場から拒否されたと主張するツイートが炎上して、3月16日にイオンシネマがお詫びのメッセージを公

【映画館マナー】ポップコーンって迷惑?

私は、隣でポップコーンを食べられるのが苦手でして。 一人で映画館に行くことが多いから、というのもあると思うんですけど。 いやね、気を配りつつ食べてくれる人なら良いんです。 そもそも劇場が販売してるフードですから。 飲食が売れないと劇場経営が厳しいというのも知ってます。 でも、時々いるじゃないですか… 派手にガサガサかき回す人。 静かな場面でも構わずボリボリ音を立てる人。 そういうのは、嫌ですねえ。 ▼ポップコーンは時代遅れ:20世紀の初めに大衆向けの映画館が

【映画館マナー】前のめりは迷惑行為です

7月5日に投稿したポストが話題になって万バズりしました。 リプや引用に個別に回答していると全部は無理だし、そもそもX(Twitter)では流れてしまうので、読んで思ったことや、140字では書けなかった真意について、このnoteを使って補足します。 ▼該当ツイートの紹介:*何の話かわかっている人は次の章までスキップしてもOKです。 48時間くらいかけて90万インプレッションを超えて、いいね数は10,000を突破しました。私のTwitterは泡沫アカウントなのでまだ数えてる

MCUが映画界に残した悪しき習慣〜サプライズ重視と興行収入スタートダッシュ〜

あるツイートより↓ ほぼ同意します。 この10年近くMCUがサプライズ重視の路線を取った結果、若い映画ファン(もしくは特に映画ファンというわけではないが流行に乗ってMCUを観ていた人達)は《ネタバレ恐怖症》に近い状態にあると思います。 これが《映画はなるべく早く観に行く》という全体の傾向につながり、それが一種の常識になり、そのまま《良い映画は興行収入が1週目からスタートダッシュを決めるのが当然》のような世間の認識になりました。 しかし逆に言えば、大規模予算映画でありな

ジョーカー2をIMAXで観たら損するかも?

IMAXの方がたくさん見えるという常識は、今後崩れるかもしれません。 ジョーカー2の予告を、1.43のIMAXシアターで確認した上で、私が出した現時点での結論です。 かなり多くのショットで左右を切ってました。 ▼実際にどこまで見えるのか:以下はYouTubeで視聴できる予告のスクショに、私の記憶の限りで見えていた部分を示したものです。 なんと、ジョーカー2は世にも珍しい《IMAXレーザーGTで観ると狭くなる映画》だということが判明しました! 実は私はこの問題に前から

デューンをIMAXで観るべきなのか?

結論から書きます。 通常版とIMAXで差はあります。 しかしIMAXは《絶対に必要な要素ではない》です。 必要ないとは書きましたが、IMAXじゃないと絶対に味わえないポイントがあるのもまた事実です。ただしそれは意味さえわかってしまえば、映画全体に対しては取るに足らないものだと個人的には思います。この記事後半ではそちらを説明します。 これを読めばIMAXシアターが近隣にない人でも、IMAXで観覧した気分になれるかも?(笑) ▼IMAXと通常版のちがい:デューンは映画館

オーストラリアまで『オッペンハイマー』を観てきた話

「ちょっとウナギを食べに浜松まで。😉」 人生で一度は言ってみたい言葉ですね。 私はこれを映画でやりました。 「ちょっとオッペンハイマーを観にオーストラリアまで。😉」 クゥーッ! 言ってしもうたで!(笑) このnoteでは最初になぜオーストラリアなのか、次に映画の感想を書きます。そして最後に日本の一部で問題視されている本作の日本ディスについて私見を述べます。 ▼なぜこのタイミングなのか:私も当初は日本公開を待つつもりでした。 しかし、待てども待てども決まりません

【心理学】エンドクレジットの途中で立ち去る人にイラッとする人について【映画館】

▼映画館マナーの意識調査:人気Twitterアカウントの「坊主」さんが映画館マナーに関するアンケートを取りました。 映画館でイラッとすること選手権。 基本的に坊主さんは24時間以内に貰った返信から優勝者を選ぶスタイルのようです。 そして結果は… 入選が多かったのか、2投稿で発表となっていました。 それだけ接戦だったのでしょうね。実際に追記分は3件とも同じことを主張しているので、得票数を集計したら逆転優勝するかもしれません。まあ票が割れたということで、惜しかったです

IMAXやDolbyCinemaは格差なのか?

なんかTwitterがまた燃えていたのでちょっと考察してみます。 ▼経緯:🔵SNSは「バズりあれ」と言われた おそらく発端はpapiko氏の下記ツイートでしょう。 これまでディズニーはIMAXによる画面拡張をよく宣伝していましたが、リトルマーメイドに関してはあまり見かけなかった気がします。というか、現時点で検索をかけてもヒットしません。他の作品でも見当たりません。そもそもIMAX社がこういうビジュアル広告を止めた方針なのかしら。 ところがSNS時代ですから、本作を現地

トナラー被害者の会

先日に悪質なトナラーの被害に遭った方のTLがちょっと面白かった(笑い事ではない)ので纏めておきます。 なんとトナラー本人の顔写真まで公開しています。(笑) ここまでするということは、相当な怒りを感じたのでしょう。 この方の証言が事実なら、かなり悪質なので、東京エリアの映画館やTOHOシネマズをよく利用する方には有益な情報になるかもしれません。 後から隣の席を押さえてきた人が、、、 当日は肘掛けからガンガン攻めてくる。 控えめに言って、地獄ですね。 どんな顔をした

アバターWOWが日本だけ1位をとれない理由を深掘りする【歴史と文化】(アバター2:ウェイ・オブ・ウォーター)

なぜ日本だけ『アバターWOW』が1位にならなかったのかという分析記事を読んだ。筆者の栗原健也氏はマーケティングに造詣が深いようで、マーケティングの視点から深く考察された良記事だったが、私には一点不満に感じることがあった。 あまりにもマーケティングに寄りすぎなのである。 確かにマーケティング戦略で、より効果的にリーチを取ることは重要である。映画は面白かったから観に行くものではなくて、面白そうだから観に行くものである。実績よりも期待が重要な娯楽である。 しかし、それならば「