スポーツビジネス_ハコの話①札幌ドーム&エスコンフィールド編
こんばんは。ジャンボです。
スポーツビジネスの領域が数ある中、第一弾「スポーツスタジアム/アリーナを取り上げたい」と思います。
札幌ドームの日ハム撤退、秋田スタジアム整備問題など問題のポイントは微妙に異なりますが、根本となる論点を少しずつわかりやすく私なりに触れていきたいと思います。
まずみなさんお馴染みの札幌ドーム問題から。
日ハムがなぜ移転するか、それはさまざま理由があると思います。何が問題だったのでしょう。
端的に言うと、「間借りしているハコで収益や創意工夫が生まれますか」と言う点に尽きると思います。
プロスポーツ球団の主な収益源は、4つあるといわれます。チケット収入、放映権収入、スポンサー収入、協賛(スポンサー収入)で構成されます。
あれ?アリーナ収入入ってないじゃん?と思った方。ご明察。入ってないんです。これまでの日本のプロスポーツは施設の公営民営に関わらず、スポーツ団体は施設を使わせてもらう立場でした。
これはつまり、「館を借りるために使用料を払う」関係です。つまり、それはただのコスト、球団から見ると使えば使うだけ出ていく費用になります。収入ではない。
収入にならない問題はまだ終わりません。アリーナ収入、がないだけではなく、「派生的な利益」が生まれないこと、更に言うと「アリーナを運営することによる創意工夫」が全く生まれないこと、これが致命的に大きな問題だとジャンボは考えます。
わかりやすいもので言えば「チケット収入」。この金額を決めるのは基本興行主である球団ですが、「間借りしている施設」においては爆発的に観戦体験を向上させることは難しく、入場料収入を非連続的にアップさせることが難しい背景があります。賃貸のアパートを劇的にリフォームさせて初対面のセレブを呼ぶパーティーを開くなんて無理ですよね!笑
入場料収入やそのほかの収益源についても「貸し館にある弊害」は多々あるのですが、また回を改めて共有しますね!
そして、創意工夫が生まれない。これが致命的です。それをいままでよしとしてきたことも、日本スポーツ界の課題といえます。
館を借りて、ピュアにスポーツして、人が喜ぶ。そのシンプルな構造で「巨人大鵬卵焼き」の時代はスポーツも優位性を保てたのかもしれません。価値観の多様化の中でその時代は終わり、「スポーツ以外の価値」との競争に迫られるようになりました。
「スポーツやるからさ、ハコ貸してよ」で、「スポーツにそれほど興味がない人を巻き込む創意工夫」がうまれるわけもなく。
「新しいことをやりたい、やれる」と信じた日ハムと札幌ドームの理念がかみあわなかった、これは大きなギャップだったんだろうと推測します。
アリーナがいかに収益を多様化させる可能性があるか、アリーナがつくる創意工夫とは何か、また回を改めて徒然なるままに語らせてください!