音楽業界の厄と呪詛・第ニ話「成功するための需要」

今日は

現状の音楽業界で成功するための条件について
まずは書いていきましょう。

昨日の記事で言った通り、
一般的に
ミュージシャンとして成功するためには

◉ミュージシャンとしての技術
◉見染められる運

の要素がとても強く
運という不確定要素を少しでもあげるために

演奏技術や知識をあげる
コミュニケーション力をあげる

というのが一般的とされていて
世間に存在する音楽大学や
音楽専門学校

の目的もココに集約されます。

なので
◉演奏技術や知識を効率よく学べる
◉業界とのコネクションを持っている

音楽スクールというのが人気がでます。

ただね。
これって業界内にいると全くわかんないんですが

ビジネス的に言うと
相当古いビジネス観です。

おそらく
明治時代くらいの

国が富国強兵に向かって一体になろうとしている時期の
物が足りず、需要過多になっていて
大量生産、質が良いモノが勝手に売れる

と言う頃のビジネスモデルです。
そこに業界とのコネクションという
根回しモデルが加わっている

建設業界で言えば
談合ですよ。
普通はやっちゃいけない仕事のあり方。

つまり、この音楽業界モデルでいうと
ミュージシャンっていうのは

どこまで行っても下請け業者
という現実があるんですが

それを

好きなことをやってる

という甘い言葉でオブラートしている。

下から這い上がるタイプのミュージシャンっていうのは
真摯に学べば学ぶほど
この罠にハマっていきます。

真剣な人であるほど
貧乏な下積みと向き合ってしまいます。

拾ってくれる運命的な出会いがないと目が出ない
と言われる由縁がここにあります。

では音楽業界で成功なんてできないのでしょうか?

いいえ。近年でも業界で成功している人達はいます。
それはクリエイターと言われる人達です。

ミュージシャンにも大きく分けていくつか種類があります。
◉アーティスト
◉スタジオミュージシャン
◉クリエイター

です。
この中でなんとか生計を立てていきやすいやり方がクリエイターです。

というのも
クリエイターというのは
『自分の持ってるスキルを具体的な価値に変える』
という性質上

音楽そのものを売っている
というよりも
クライアント企業の需要に合わせた

イベントや販売促進広告を満たすため
音楽を使っている

というやり方です。
あくまで『需要を満たす』のに
自分が持っていたスキルを使う

この場合の需要というのが
演奏や良い音楽ではないのです。

前述しましたが例えば
「ある商品を売るために」
「イベントや映画をヒットさせるために」
特定の層の興味を惹く

というのがクリエイターの目的です。
音楽ではなく、
「特定の層の興味を惹く」ということの方が重要視されているので

マーケティング的な視点を持っています。
ただ、問題は多くのミュージシャンにとって

はじめからクリエイターとしての能力が業界での成功には不可欠だよ

と教わっていたのであればまだしも
だいたいが技術と知識を極めるだけではうまくいかなかった末の苦肉の策

のような形でしか気づくことができないので

クリエイターでうまくいっても
ミュージシャンとして幸せかどうかは別問題ということです。

なぜなら
クリエイターがクライアント企業の需要主導で動く以上、行き着く先は
『究極の広告塔』
です。

ミュージシャンになりたい多くの人は
自分の感性が音とつながることで
他人と自分、あわよくば地球をも幸せにする

ことが目的のはずで

決して
広告塔を作りたくて音楽をしているわけではないはずだからです。

まとめると、
こうするとミュージシャンになれるんだよ
という世間の教え

現実の需要がミュージシャンに求めるもの

の時代観が思い切りズレている
ことが
音楽業界の厄と呪詛の一助を担ってしまっている

ということです。

では、
なぜそのようなことになってしまったのでしょう?

次回以降で掘り下げて行こうと思います。
お楽しみに♪

ズカズカ言うだけ!でしあわせが良くなる!
くまちゃん

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