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100字日記〈韓国編〉

横断歩道の隅に腰かけ、机や椅子に紙を貼ってなにやら主張しているおじさんがいる。それが何を示すのかがわからない。発信している人がいるのに受け取れない。街や人は馴染みがあるのに、ことばだけ見えない不思議。(100文字)


ソウルでは、遊歩道を見つけて散策。昔は鉄道が走っていた道だったみたいだ。ここは自転車もキックボードも禁止。歩く人だけの道。植栽もいい感じ。両サイドには魅力的な飲食店が並ぶ。その一軒に思い切って入る。(99文字)


韓国を共にした友人は、よく一人で海外旅行をする。英語も中国語もできて、韓国語もすこしわかる。「なるべく現地の言葉で注文するの。英語はちょっと差が生まれる気がして」。彼女は敬いの心で旅をしていると知る。(100文字)


韓国の最高峰・漢拏山(はるらさん)。済州島のどこにいても見ることができる。この火成岩を使った石垣や畑の石積があちこちにある。海岸や原っぱでは、バランスよく積まれた石が。ひとつひとつに願いが込められている。(95文字)


「日本人はどんな国の味も受け入れることができるよね」。友人・ジェイムスが言う。そう? ……韓国の味、知っていたつもりだけれど、こんなにおいしいとは! 帰ってきても、自分でチゲを作って食べているほど。(99文字)


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