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英検3級からTOEIC 990への道 その六

この記事では実践的な英会話の力をつけていく上で私が心掛けていることを共有したいと思います。

Context思考

実践的な英会話でなにより大切なのは、Context(文脈、背景)をつかむことだと思います。これは英語に限らずすべての会話で共通するのですが、会話というのはその場面でおおよその内容が予測ができるので、その状況で考えられる単語や用法に意識を集中して相手の話を聞くことで内容が理解しやすくなります。

例えば天気の話をしているとすれば気温や気象に関する単語が殆どになるので、「サン」と聞こえればそれはSon(息子)よりSun(太陽)の可能性が高いですし、「クラウド」だとCrowd(人込み)よりはCloud(雲)だろうなと推測しながら話を聞くことができます。
また、その文脈で何か質問されるとすれば日本の天気はどうか?と聞かれるケースが多いので、自分なりにフレーズ準備しておいて、その状況に応じて微修正しながら返事をすることができます。

もちろん実際の会話で込み入った内容になると予測は難しくなるのですが、経済、国際問題、文化、歴史、食事などテーマによって使われる単語をある程度想像することはできますし、日本語でも良いのでオンラインなどで最近のニュースなどを知っておくと「ああその事を話しているんだな」とぼんやり理解できるようになります。

この「ぼんやり理解する」というのが私の中ではとても大切で、一語一句正確に聞き取れなくても理解はできるから大丈夫!という気持ちで話を聞くことで会話への苦手意識が減ってきます。
もし理解が少し違っていても、相手の言葉の最後に出てくるのは大抵が結論めいたことやこちらへの質問になるので、そこをしっかり集中して聞けば会話は続けられます。

もしくは、分からない時は「What did you say? I couldn't hear you well」みたいにストレートに聞き返すのも全く失礼ではありませんし、「What does it mean?」など質問返しをすると分からない部分がよりクリアになりますし、返事を考える時間も稼げます。
とにかく我々は外国語で会話をしているので、分からない事を聞き返すのに遠慮いりませんし、恥ずかしく感じる必要はないのです。
ただ、話の腰を折らずに複数人での会話をスムーズに進めるためには「ぼんやり理解」しながら流れをつかむのはとても大切なスキルだと思います。

実際に何人かの外国人と英語ネイティブの人と一緒に会話していると、ふんふんと聞いていたり笑ったりしていても実際にはちゃんと理解していない外国人も結構いて、会話が終わってから「あれ、どういう意味だったの?」と聞かれることもあります。
案外そういう状態でも楽しく会話はできますし、とにかく恥ずかしがったり尻込みせずに場数をこなしていくことでContext思考を磨いていくことをお勧めします。

テストの場合

また、TOEICやTOEFLのテストを受ける際も、問題文にある質問を見て「ああ、これは商品の返品に関する話なんだな」とか、「予定の確認の会話なのかな?」など会話の場面や雰囲気を想像してから本文を聴いたり読んだりすると、理解がスムーズになります。

とにかくまっさらな状態(何もイメージしない)で問題に取り組むよりも、ザクっと全体を眺めて場面を想像してから細かい内容に注目するクセをつけると、テストでも実際の会話でも役に立つと思います。

文章が長くなるとオーバーフローして混乱してきますが、質問文を最初に見ておくことで、問題文のどこを注意して聞けば良いかはある程度わかると思います。
テストの場合はたいてい文章の順番に沿って問題も並んでいるので、例えば3問あるのであれば前半部分、中盤、後半でそれぞれ質問の要点をササっと流し読みしてからリスニングをすると、かなり答えやすくなると思います。

また、もしリスニング問題で出遅れた!と感じた場合、それを取り返そうと焦るよりは、さっさと切り替えて次の問題の先読みに集中する方が点数は取れると思います。
こういったテクニックは様々な教材や動画などでも紹介されていると思いますが、Context思考を磨くことでこのスキルが身に付きやすくなるのではないかと思います。

とにかく慌てず、でも先へ先へ

とにかく一般の会話でもリスニングのテストでもパニックになったら脳がうまく働かなくなるので、常に先手を打って会話の先のことにアンテナを張っておき、無理に後ろに戻らないようにすることが良い結果を産んでくれるはずです。

慌てないというのはゆっくりする事ではなく、分からない単語や表現が出てきてもそこでハングアップせずに「Context」を「ぼんやり理解」しながらどんどん会話の先に神経を集中させることで、リスニングのスキルはどんどんアップしていくと思います。

ちなみに私はサンフランシスコでの生活で、時間がある時はテレビをつけっぱなしにして耳を慣れさせています。朝や昼はABCやNBCなどの軽めのニュース(CNNはちょっと政治なんかが多くて重いので、日常的なニュースがある番組にしています)を見て、夜は気楽なスポーツやバラエティ番組にしています。
最初のころは集中しないと内容が理解できないことも多かったのですが、それをだいだい一ヶ月ほど続けたところで「あ!なんか自然に頭に入ってる」という感触を得ました。
やはり日本で暮らしているとどうしても英語のスキルは落ちてしまいますので、意識的に英語のコンテンツをシャワーのようにかけ続けるのはやはり大切なんだなと実感しました。

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