11月第1週 ラストサン予選(モダン) デッキウォッチング
※本記事は有料設定しておりますが、最後まで無料でご覧いただけます
※記事を読んでいただき、「勉強になった」「ためになった」と感じた方は、寄付として記事を購入いただけると嬉しいです。
こんにちは。「TOYGER PROS」所属、としえむ(@tos_mtg)です。先週末はThe Last Sun 2020が晴れる屋トーナメントセンター大阪で開催されましたね。フォーマットはパイオニア&レガシーで、パイオニアでアゾリウスエンソウルを、レガシーで4Cアルーレンを使った京極 匡将選手が優勝しました。おめでとうございます
私は昨年の今頃毎週のように各地の予選を回っていましたが、あとちょっとのところで予選を抜けることが出来ませんでした。ほぼ毎週トップ8に入ることはできたものの、最後まで勝ちきれず・・。決勝で負けも3回ほどありました。とても残念でした。
それでは早速ですが、先週に引き続き今週もThe Last Sun 2021 予選の結果&注目デッキを確認していきたいと思います。本戦は来月に実施される予定ですので、来月京極選手になるのはあなたかもしれませんよ。
The Last Sunってそもそも何?という方は以下の記事をご覧ください。
先々週末の予選でTOP8に残ったデッキや注目のデッキを紹介しています。
1. 11月第1週のTOP8デッキ分布
先週は11月3日が文化の日で祝日だったため、先々週と比べて開催された予選の数が多くなっております。
そんな私も、晴れる屋秋葉原店で行われた予選に参加してきました。結果はアミュレットタイタンを使い、3-0-1で2位。引き分けた時点でほぼ権利獲得の目はなかったのですが、僅かな可能性にかけて最後まで参加しましたが、残念ながら権利は獲得できませんでした。
それでは、TOP8のデッキ分布をみていきたいと思います。
■TOP8デッキ分布
■デッキ分布詳細
モダンは多様性に満ち溢れている
今週の最多入賞デッキであるジャンドは14%、次点の青白コンで10%、3位のハンマータイムは8%となっており、環境が健全であることがよくわかります。
モダンホライゾン2で追加された《敏捷なこそ泥、ラガバン》《ウルザの物語》はやはり強く、うまく使えるデッキが入賞しているというイメージです。
2. 11月第1週の注目デッキ紹介
11月第1週も、たくさんのデッキがトップ8に入賞しました。そのなかでも、特徴的だったデッキを今週も3つご紹介していきたいと思います。
(1)「エルフ」
まずはじめに紹介するのは「エルフ」です。
《集合された中隊》が印刷された当初は、Tierデッキの一角に入るようなデッキで、トロンとスピード勝負をしていたことが記憶に残っています。
そんなエルフも、最近のモダンのメタゲームではほとんど姿を見ることはなくなりますが、今週はTOP8に1デッキ入り込んでいたので、紹介してみたいと思います。
TOP8入賞デッキはこちらです。
エルフやマーフォークといった部族は、新セットが出るたびに強化される可能性があり、最近ではカルドハイムで《領界渡り》《エルフの戦練者》を、モダンホライゾン2で《森の頌歌》《クウィリーオーン・レインジャー》を得ています。
デッキの動きは単純明快で「エルフを場に出して強化して殴る!」。とてもわかりやすいですね。
3ターンキルも可能でありながら、《領界渡り》《集合した中隊》でアドバンテージを獲得することも出来るため、除去が多いデッキにも粘り強く戦うことも可能です。
※3ターンキルの手順の一例
また、サイドボードに目を向けると、《召喚の調べ》でサーチすることを目的として、《月の大魔術師》《忍耐》《飢餓の潮流、グリスト》と採用されており、必要なデッキに的確にサーチすることが可能となっています。
(2)「《不屈の独創力》ヴァラクート」
次に紹介するのは「《不屈の独創力》ヴァラクート」です。
このデッキはトークンを場に出し、それを《不屈の独創力》で《原始のタイタン》に変身させることにより、《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》と山を6枚以上場に出し、相手のライフを削るデッキです。デッキの中のとフェッチランドではない土地は、すべて山です。
マナ加速を使わずに、4ターン目に《原始のタイタン》を場に出す。
TOP8入賞デッキはこちらです。
古式の《原始のタイタン》《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》デッキといえば、デッキの中に《遥か見》《明日への探索》《桜族の古老》といった、マナ加速をデッキに12枚程度入れる必要があります。
これからのカードは基本的に土地を場に出すだけなので、最近のカードパワーの高いモダンでは盤面に影響がないカードをたくさんいれるのは厳しく、最近はメタ外のデッキになってしまっています。
一方で、この《不屈の独創力》ヴァラクートは、それらのカードの代わりに、《レンと6番》や《時を解す者、テフェリー》といった他のフォーマットでは禁止になっているカードを採用することが可能で、対戦相手へプレッシャーを与えることが可能です。この2枚は対戦相手によっては、場に出しているだけで完封出来ることもあるぐらいのパワーカードなため、この変更はとても大きく感じます。
しかしながら、このデッキの弱点は「4Cであるにも関わらずデッキの土地はすべて山」というところにあります。デッキを回してみるとわかりますが、ほぼ毎ターンショックインします。4t目にライフは一桁ってことはザラです。相手が1ターン目に「ゴブリンの先達」をプレイしてきた場合は、ほぼ勝てないと思って下さい。
また、今回優勝したOta Masahitoさんのレシピは、サイド後から《原始のタイタン》を全て抜くことが出来るリストになっています。《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》デッキの弱点として《血染めの月》《高山の月》にとても弱いということがあげられるため、サイドボードに《活性の力》等のエンチャント破壊を入れる必要があるのですが、Otaさんはこの枠を《セラの使者》にすることにより、勝ち手段をずらすことに成功しています。
なお、このデッキは私がMOで回してModern Preliminaryで入賞したリストを見た方が、改良してくれたものです。(秋葉原店で対戦したときに聞きました)
横浜店で予選で優勝したようで、とても嬉しいです。
<私が回していたリストはこちら>
私は《探検》を採用して、4tに普通にタイタンをプレイできる確率をあげていました。《火+氷》とどちらがいいかは意見がわかれるところかなあと思います。
(3) 「サヒーリコンボ」
最後に紹介するのは、「サヒーリコンボ」です。
カラデシュ期のスタンダードを席捲し、あっという間に禁止になった《サヒーリ・ライ》と《守護フェリダー》のコンボのモダン版です。
コンボの内容としては、《守護フェリダー》と《サヒーリ・ライ》を場に揃えて、《サヒーリ・ライ》の-2の能力を《守護フェリダー》を対象に起動すると、《守護フェリダー》のコピーが出ます。その後コピーの《守護フェリダー》のブリンク能力を《サヒーリ・ライ》に使うと無限ループが発生し、速攻をもった《守護フェリダー》のコピーがたくさん出ます。あとはたくさんの《守護フェリダー》で攻撃すればおわりです。
当時から4Cでしたが、昨今のパワーカードをすべて詰め込んだ形のデッキに仕上がっていることがわかりますね。
3. 終わりに
いかがだったでしょうか。現在のモダン環境はとても良い環境で、一定のメタゲームのなか、どんなデッキでも勝てる環境だと私は感じています。
The Last Sun2021の本戦まであと1か月強です。皆さんも予選に参加して、みてはいかがでしょうか。今週の土日はプレリリースでほとんど予選が開催されなかったので、来週はおやすみさせていただく予定です。
ここから先は
¥ 300
MTG(マジック:ザ・ギャザリング)で勝つために試行錯誤中。グランプリトップ8、プロツアー出場を目指して行きたい。横浜近辺、特に信心亭、MOでよくプレイしています。