【放課後お寿司クラブ】UXデザイナーが「新時代の寿司体験」を妄想してみたら vol.1
こんにちは。GoodpatchのUXデザイナーの山根です。
突然ですが、皆さん。「お寿司」は……好きですか?
僕は三度の飯より寿司が大好きです。日本人たるもの、誰しも寿司への憧れがあるはず(異論は認めます)。お金がない僕は回らないお寿司に憧れつつ、愛する回転寿司に通う日々です。
ただ、職業柄、回転寿司に行くとつい考えてしまうんです。「お寿司をもっと面白くできないか」と。もちろん僕にとって回転寿司はサイコーな場所なのですが、お寿司って本来もっと可能性に満ち溢れたもの。何か面白いアイデアを考えられないか…と思ってしまうんです。
私たちUXデザイナーは、サービスやプロダクトを生み出したり改善していくのが仕事です。通常はクライアントからの依頼をベースにプロジェクトを進めているのですが、今回は勝手に「自分たちで新しいサービスを考えてみよう」、つまり勝手に「新規提案」を妄想してみました。
私山根と同じく寿司フリークスの高階が4日間にわたって、毎夜毎夜集まって新時代(?)の寿司体験を考えてみた活動記録、ゆるりとお楽しみいただければ幸いです!
DAY0_まずは寿司を食いに行こう
とはいえ、「勝手に寿司の新規提案」って何ぞやという話なんです。
なので、まずは作戦を練るために2人で近所の「はま寿司」に伺いました。
余談が過ぎるのですが、僕ははま寿司が大好きです。
卓上のお醤油が5種類くらいあって、それらをネタに合わせて選ぶのはなかなかにツウな体験です。何よりネタの数が多い!このご時世においても100円代の皿を維持してくれているのは企業努力の賜物と言えるのでしょう。
……そんなことはどうでも良いのです。
お寿司を美味しくいただきながら話していたのは
• どうせお寿司業界の知識なんて無い2人なんだから、まずは無邪気に実現したいアイデアを考えてみよう!(よそ者だからこそ思いつくこともあるかも!)
• その上で、どうやったらプロジェクトにできるか?提案できるか?を考えていきましょう!
• 回転寿司屋さんを仮想のクライアントに見立てて、まずは1週間でクイックに実践してみますか!
ということでした。中身なんてない、Day0だもの。ということで方向性にも寿司にも大満足して、はま寿司を退店しました。
こうして「放課後お寿司クラブ」の活動が始まっていきました。
DAY1_無限お寿司アイディエーション
さてさて、そんなこんなで1週間後、ついにキックオフです!
そしてDAY0からの1週間で妄想してきた「こんなことしたい」「あんなことしたい」といったアイデアを、ひたすら付箋に殴り書いていきました。
お互いのアイデアを恥ずかしげもなく共有しあったのち、「さ、一旦グルーピングでもしてみますか」ということで
ぺたぺたぺた……
うんうん、そういうグループありそうよね。
ここで、すかさずペンを走らせます。
今日は思いっきりアイデアを発散して、明日ちゃんと調査をする流れが良さそう?ということで、今日はとにかく発散だ!
……と言いつつ、「寿司って高いものだよね?みたいなバイアスを取り除きたいな」「廻らないお寿司を味わうことと、回転寿司でわいわいする楽しさは違う体験だよね」なんてアイデアから離れた抽象論なんかも話したり。
その時、ガチャリ……
「何やってんの?」強めの声で先輩方が登場。
「めっちゃ、抽象的な話になってんじゃんw」と面白がってくれる先輩方。確かに今は一旦アイデアの発散に戻りますか。ということで発散という名の脱線祭りはここで無事に軌道修正されていきます。
さらには「”ズラす”って考え方もヒントになるかも」「こんな新規提案の事例があるよ」といった各種ありがたいアドバイスをいただきました。
その後も、弊社のUXデザイナーを取りまとめる栗田さんが覗きに来てくれて、「面白いことやってんじゃん、今度アイディエーションとか改めてやる時あったら呼んでよ!」とニヤつきながら励ましてくれました。その際は寿司も奢ってくれるそうです。
※後日実現しました!
こんな感じで、周りのメンバーにもアドバイスをもらいながら、1日目の発散祭りを終えました。ちなみにこの日、2人が良さそうだと思ったアイデアの方向性は
• 特徴を切り出して活かす系
• ターゲットをズラす系
• エンタメ振り切り系
の辺りでした。
翌日はこれらの方向性に沿って事例をリサーチしていこう!ということだけ話して帰路につきました。
DAY2_他業界の変革にヒントを求めよう
次の日...
今日も寿司を片手に、昨日のアイディエーションを受けて、事例探しの旅に出ました。あえて寿司以外のネタ(事例)を集めてくるのがこだわりポイントです。
せっかくなので事例を集めたボードに寄ってみましょう。
• 特徴を切り出して活かす系
技術を横展開する事例
手法や仕組み、思想を横展開する事例
その他にも「生産能力を活かす事例」「土地を活かす事例」など様々なタイプの事例が集まりました。
• ターゲットをズラす系
単に高価格帯を狙っていくものから、領域を変えつつ価格帯もあげる「斜め上にズラす事例」、その他にも「よりターゲットを絞った形でブランディングしている事例」も見つかりました。
いろいろと見ていくうちに、これらの事例には共通して「何かを守ったまま」「何かをズラしてる」という共通点がありそうだねという話になり、その軸で再整理をしてみました。
KEEP:それぞれの事例は何を変えずに活かしているのか
KEEPとしては、「仕組み」「技術」「ブランド」など、その会社のコアとなる部分を守っている事例が多く見られました。なるほど。
CHANGE:それぞれの事例は何をズラしているのか
CHANGEとして、「ターゲット」や「業界」の他に「商品から体験へ」といったズラし方も見受けられました。ふむふむ。
さて、これらを整理していく中で、
「ブランド」や「ストーリー」をKEEPして、他の「ターゲット」や「業態」に展開していくもの
「仕組み」をKEEPして、他の「業界」や「業態」に活かしていくもの
という辺りがワクワクするし「魅力創出のモデル」と言えそうな気がする。そしてシステムもエモーショナルも大好きなGoodpatchと相性が良さそうね!っと結論付けてDAY2を終えました。
ここまでのおさらい & 次回予告
ここまで、「放課後お寿司クラブ」の発足であるDAY0からDAY2までの活動をお届けしてきました。
DAY0_まずはお寿司を食べながらの決起集会
→プロセスの方針決定(=まずは一旦発散してみよう!)
DAY1_寿司をテイクアウトして無邪気にお寿司アイディエーション
→リサーチ領域の選定(=この辺りのアイデアを詰めてみよう!)
DAY2_寿司を片手にテーマに沿った他業界の事例調査
→魅力創出モデルの発見(=こんな型で考えたらいいんじゃない?)と、ここまで3日間(の放課後)。
この後DAY3, DAY4では、やっとこさ寿司に関するリサーチを開始し、大急ぎでコンセプトと提案資料の骨子をまとめていくのですが、その様子はまた次回。
お楽しみに!(次回も毎日寿司食べてます 笑)