【PdM】Yay!のプロダクト分析:機能編+バックログ例や考察など
今回はnanameue Inc.が展開しているYay!という面白いSNSアプリを見つけたので、それのプロダクト分析(厳密にいうと機能分析)を簡単に行う。
この記事の目的はFeature Tableやプロダクトバックログの説明と練習かねての執筆となる。
全てを網羅するわけではないですが、ご参考まで!
機能の分析
機能の分析の一つとしてFeature Table(機能比較表?)を使用する。
思いつくがままに、Yay!の競合といえそうな企業をリストアップし、列を企業名、行を各機能として並べる。
これが以下のようになる(機能は思いついたものを書き足していっただけ):
※注①:あくまでも例として作成しており、そこまで深く確認していないため、実際の機能との多少のずれはあるかもしれないことをご留意いただきたい)
※注②:通常は定量的に表せれる部分は定量的に書くべき(例えば文字制限「XXX文字」など)
上記の比較表から伺えるのは:
Yay!に足りないもの:「ライブ配信」、「ビデオ通話」、「ストーリー」、「検索機能」
→無いことでユーザー満足度や競争力の低下へつながるのか?
Yay!がカバーできている・差別化できているもの:
「ランダムにチャット・通話」、「コミュニティ」
→有ることで差別化できている?足りない拡張機能はあるのか?
このように仮説やユーザーストーリーのアイディアを洗い出しができるのがFeature Tableの魅力の一つだ。
無論正しくはA/B Testingなど、データを使った検証をしっかり行った上で、このような仮説が事実として立証されていく・されなければいけない。この記事の目的上今回はそのステップを割愛し、このままバックログへ含む。
バックログの作成
プロダクトバックログとはユーザーストーリーを踏まえた、当該プロダクトに含みたい機能の一覧とその簡単な詳細だ。次にこれを作成する必要がある。
前のステップでは現行プロダクトの機能を他社と比較し、「無い機能」を発見した。これらを一旦は検証無しでバックログに入れるとする。
また、実際の業務では上司や各ステークホルダー、クライアント・ユーザーなどから新しい機能のリクエストはちょくちょく上がってくるもの。今回は適当に思いついたその他の機能も、それらの代わりとして追加。
また、以下の前提も踏まえる:
・チームとの対談の結果、ストーリー機能が最優先だと合意
・現在はSprint2(Sprint1は先週完了)
・チームのAverage Velocityは約30ポイント
・Technical Debtが一定数存在しており、最低約1割をTechnical Debt用としてキープ(3ポイント)
結果として以下のようなプロダクトバックログが完成:
(こちらの記事でも話しているMoSCoWやユーザーストーリーの書き方についてもぜひ参考にしていただきたい)
おまけ)特定の機能の深堀り
一つのプロダクトにある数々の機能だが、例えば「そもそも正しい方向に開発しているのか」「他社はどういう状況なのか」を知るためにも、深堀は定期的に行っていきたい。
よって、例として「メッセージ・DM」の機能を例として深堀していく。
例により機能は一旦思いつくだけ書き出したが、決してこれに限定する必要はない。
Yay!が自社プロダクトの場合、この表からわかることといえば:
・Gravityが一番似ている競合であるということがうかがえる。
・無い機能もすごく多いんじゃないか?かなりシンプル
・「ビデオ通話ボタン」、「既読マーク」、「メッセージへのリアクション」、「壁紙等デザインの変更」は一定数他のSNSでは見かけるが、Yay!には存在しない
考察
ここから考えられる示唆としてはもし今後DM機能を発達していくにあたり、何から着手していくかだ。
例えば、他のSNSチャットアプリが使用している「メッセージへのリアクション」や「壁紙等デザインの変更」機能の追加などが挙げられるのではないかと考える。
一方で「ビデオ通話ボタン」や「既読マーク」はYay!の理念に沿っていない気がする。例えばビデオ通話は未成年が犯罪に巻き込まれる可能性を高めるからと、TikTokも入れていない機能である。また、既読マークはユーザーの精神に負荷をかけてしまい、そもそも目指している(であろう)フラットで安心できる環境の提供に対してマイナスになるかもしれないからだ。
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