MBTIの本なの?
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書籍「16タイプ別 性格BOOK 本当のあなたの探し方 育て方」(キム・ソナ)
本書がいわゆるMBTI診断とどう関係しているのか不明である。カール・ユングの心理学的類型を基にしてアルファベット4文字で表される16の性格タイプに分けて診断するというのは同じだが、診断方法は本家(?)MBTIに比べるとずいぶんと簡易である。
実は、この本は間違えて買ってしまったのだ。ホントはMBTI診断の本が欲しかったのである。したがって今回、書きたいのもMBTI診断についてである。
もともと私は、その手のものは信じない。というのは、「あなたの性格は〇〇で、××です」などと言われると、たしかに俺は〇〇で××だよな、と思えてくるが、人間というのは多面的なのだから、誰しもが〇〇で××なところもある一方で、△△な面があったり、◎◎だったりもするのだ。ということは、なにを言われても当たっていると思える面は必ずあるのである。
占いの類は押し並べてそうだし、この本もそうだ。したがって、MBTI診断も最初は、その手のよくあるものの一つに過ぎないのだろうと思っていた。
因みに私の診断結果は16種類の性格タイプのうち、「建築家」だった。私のキャリアとあいまって何やら当たっているような気がしたが、INTJという性格タイプの単なるアイコンに過ぎないことを忘れてはならないし、あれが他のタイプだと診断されても前述した人間の多面性から「そうかもね」と思えただろう。
しかし、その1年数か月後、これはすごいと認めざるを得なくなった。ある日、当館のユーザーから、
「MBTIは何タイプですか?」
と聞かれたのだが、はて、MBTIって何だっけ? と、その頃にはすっかり忘れていた。
そこで初めてのつもりでやってみると、また「建築家」と出て、ああ、これ前にやったことあるわ、と思い出した次第である。
MBTI診断は結果が出るまでに93もの設問に答える必要がある。またそれらに対しYES/NOの7段階で答えねばならない。当然それぞれの問いで、どの段階にすべきかを微妙に迷う。もちろん前回の選んだ段階など憶えていないから、今回は今回の直感で答えた。
にもかかわらず、出たのは前回と同じ「建築家」。ネット上でも何回やっても同じタイプになるという声を多く見かける。これはすごいと言わずして何と言おう。
そうなると不思議なもので、何となくこれは信ぴょう性が高いのではないかと思えてくる(もちろん、何回やっても同じタイプになるメカニズムと、結果的に示された診断の信ぴょう性には何の関係もないことは理解しているのだが…)。先日もネット上の「【MBTI】16タイプ別! 幸せに感じること、苦手なこと」という記事が目に留まったので読んでみた。
「『建築家』にとっての幸せとは、一人で過ごす静かな時間であり、神聖なものなので、周囲にもそれを尊重してほしいと願っている」とあるが、これはまあ当たっているかな、と思う程度だ。がしかし、
「社交的でいなければいけないことが突然発生すること、静かに過ごしていた時間を中断させられることほど苦手なことはない」は、本当にそのとおりなのでビックリした。社交的にふるまうことが出来ないわけではないが、突然そういう場に引っ張り出されるのは苦痛なのである。
もちろん、冒頭で私自身が言ったように、誰しもがそういう面はあるさ、と言われればそれまでなのだけど……。
そんなわけで、MBTI診断についてもっと知りたいと思って買ったのが、この本である。しかし、これはMBTIそのものの本ではないようなのだ。ゆめゆめ勘違い召さるな。
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