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講師Academy初日〜講師としての事前準備の重要性と心構え〜
ジャイロ総合コンサルティングの渋谷です。
昨日(1月12日)全3日間の講師Academyの初日が終了しました。
ご受講いただいた皆様、ご苦労さまでした!
全3日間のカリキュラムで進行する講師Academy。
ジャイロ総合コンサルティングとしては、もう20年以上実施しています。
実は私も20年前にコンサルタント養成講座を受講したことがきっかけでジャイロ総合コンサルティングの経営者になりました。
初日は3部構成。
第一部は、当社の講師としての考え方や受講者自己紹介。
第二部は、私が担当し講師としてのBCA戦略(事前準備、当日対応、事後フォロー)について解説。
第三部は、弊社大木による講座と質疑応答。
そして最後は、受講者の質問に徹底的に答える質疑応答。
こうやってブログ(文章)に書くとすごくシンプルなのですが、13時〜18時までみっちり濃い話をさせていただきました。
第2部では、講座の特に事前準備の重要性とつかみのポイントについて
・キーワードは3つ程度に絞る(すべてを伝えない)
・具体的なエピソードを交える(エピソードの深度)
・受講者との共通点を見つける(7つの共通項)
・聞き手の心に残る言葉選びと繰り返し(7ヒッツの法則)
受講者が「聞く価値がある」と感じる内容構成になっているか?
自己紹介を出身大学や経歴などを履歴書を読み上げる、単なる経歴紹介にしている講師は意外なほど多く、単なる自己PRになっている講師が多いのが現実です。受講者に対して自己紹介は「なぜこの講師の話を聞くべきなのか」という価値を明確に伝え、聞く姿勢をもたせるのが目的です。
・自身の特徴的な経験や強みを明確に伝える
・受講者の課題に対する解決策を示唆する
・具体的な成功事例や失敗経験を共有する
・受講者との共感ポイントを見つける
講師の現場対応力が低くなっている
セミナー講師は、すべての想定外が想定内と思って行動する必要があります。想定している受講者と違う人が参加してきたなんて当たり前ですし、そもそも聞く気がない受講者で会場が溢れていることなんて当たり前です。受講者は選べませんし、会場の設備も限界があります。そんな中で想定外のことに対していちいち文句を言ったり、改善を要求することはほぼ意味がないわけです。
原則的には、自分でコントロールできないものが多いのがセミナー講師。自分でコントロールできないものに対しては諦めてその状況を逆手に取る発想を持つ。逆に自分自身でコントロールできることに集中することがとても大切です。
ちなみに昨年は、事業承継セミナーのご依頼で伺った際に、実際の受講者のなかで事業承継予定の受講者はゼロ。また、女性創業セミナーでお伺いしたのに、女性はゼロだった。
こんなの良くあることです。
そんな中でどう受講者の興味を惹きつけ、講座の最後に「良かった!」と言ってもらえるか?主催者から「◯◯講師を読んで良かった!」と言ってもらえるかが勝負。
私の場合、想定外は飛躍のチャンスだと思っています。
想定外に遭遇する回数が多ければ多いほど、現場対応力が高まります。
加えて、主催者も実は心苦しい思いをしているんです。事業承継セミナーなのに事業承継する人がいない、プロジェクターが壊れてしまった、マイクが壊れた、など主催者の本心としては、「悪いなあ。主催者の落ち度も多いので失敗してもしょうがない。」と諦めていることも多い。ということは期待値が下がっているわけです。こういう時に、講座を大成功させると「さすがプロ講師ですね!まさかここまでやってくれると思いませんでした。」といつも以上に感謝される確率も高くなります。
セミナー講師は現場対応力の鬼になれるかどうかが勝負。
行ってみないとわからない。その場の状況に合わせてどう適応するか?
最終的には現場に行った講師の現場対応力が低いだけの問題。
お膳立てされたところでしか話せない講師は意外と多い。
この現場対応力を高める内容についても、深堀りして解説していく予定。
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事前準備についても少しだけ共有。
セミナー開始前に打ち合わせをするのですが、その際に、自分のフィールドにどう引き込むか?がすごく大切です。とくに人気講師になれば、毎日講座を行うことになります。そういう時に、自分のフィールドに引き込むことがすごく大切。
会場には2時間前に到着する。これは遅刻しないのは当たり前で、それよりも早めに到着することで新たな発想が得られることが多いんですね。早めに会場近くまで行って、準備をすることで普段は思いもつかないアイデアが生まれる時間なんですね。当日の朝は集中力が爆上がりしています。脳が活性化しているので全く新しい切り口が生まれやすいのでこの時間は大切にしています。
そして、自分の姿をチェック!についてですが、講座が始まる前には必ずトイレで自分自身の見た目をチェックする。その際に、僕が実践しているのは末端の力を入れること。
人は緊張すると末端に力が入らなくなりますし、服装の端々に意識が向かなくなる(手足先、口元、服装の裾や襟など)。周囲から見ると自信がなさそうな講師に見えてしまう。だからトイレなどで、末端に血を行き渡らせることがすごく大切。見た目で自信を感じられるようにするためのコツについてもお伝えさせていただきました。
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第3部の大木会長の講義ダイジェスト
講師Academy第1日目において、大木会長は講師という仕事の本質について解説を行いました。
講師の仕事には「知識の伝達」「技術の伝授」「動機づけ」という3つの重要な要素があると説明。特に「動機づけ」については、現代の講師に最も求められる要素として強調。動機づけには、褒めて認めるプラス型と、敢えて厳しく接して奮起を促すマイナス型があり、受講者の特性に応じて使い分けることが重要なんですね。
具体例として私との関係を挙げ、「嫌なやつの真似ができるというのは、凄いことだ」と評価。これは動機づけの実践例として印象的でした。また、「車が動かない」という例え話を用いて問題解決へのアプローチを説明。表面的な現象ではなく、本質的な原因を特定し、適切な解決策を見出すことが講師に求められています。
講師としての心構えについて、「待っていても仕事は来ない」「自分から動く必要がある」と具体的な行動の重要性を説かれました。同時に、「講師は志を持つ仕事である」と述べ、単なる金銭的な成功だけでなく、社会への貢献という視点の重要性も強調していたことが印象的です。
質疑応答では、参加者からの具体的な質問に対して、豊富な経験に基づいた示唆に富む回答が提供されました。特に、失敗や困難を乗り越えた経験談は、参加者に大きな励みとなりました。
講義全体を通じて、講師という仕事が単なるスキルや知識の伝達ではなく、受講者の人生や仕事に影響を与える重要な役割を担っていることが強調されました。その中で、常に学び続ける姿勢と、受講者との真摯な対話の重要性が繰り返し説かれ、参加者一同、講師としての深い使命感を感じることができました。
今回はハイブリッド開催(会場9名、オンライン6名)。
それにしても大木会長の説得力が毎回すごい!!
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残り、2日間の開催となりますが引き続き講師として活躍するために頑張っていきましょう。
好評のため2月開催も追加開催決定しています。
ご要望多数のため2月開催も決定しております。若干名の余裕がありますのでご興味ある方はどうぞお申し込みお待ちしております。