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28歳の不妊治療
皆さまご機嫌よう!もーやんです。
前回は旦那さんの精索静脈瘤の手術経過についてお届けいたしました。
今後は妻側の視点で、不妊治療と顕微授精について感じたアレコレを、2回に分けてしたためていこうと思います。
今回は、28歳から始めた不妊治療について(/・ω・)/
わたくし達の場合、結婚して半年以上授からなかったため「あれ?」と思い検査だけでも、と私が動いたのがきっかけでした。
まず結論から申し上げますと、
私に不妊治療(特にタイミング療法)は全く合わなかった‼…です。
以下、不妊治療の偽らざるモヤモヤ暗黒面を挙げていきます。
○何が合わなかったのか
・通院回数が多い
不妊検査もタイミング療法も、どちらも生理周期に応じてスケジュールが決まってゆきます。そのため「生理2日目に来て」とか、「卵子の成熟を見たいから2週間後の火曜日に来て」などズバリ日程を指定されることが多いのです。
検査費用は1,000円~3,000円くらいで、内容によって8,000円ほど。月に何回も通院するのは、気持ちもお財布も大変でした。
わたくしは偶然テレワークでシフト自由なお仕事だったので、平日昼間でもほいほい通院可能でした。でも、1年前だったら無理よ。平日昼間はお仕事で、無理やり夕方以降に通えても、きっとヘロヘロだったと思います。
さらに2年前になると、不測の残業や飲み会も多い職場だったので絶対無理でした。病気じゃない通院は周囲にも相談しづらいし、通院のストレスと治療自体のストレス、職場のストレスに苛まれ、夫婦関係すら危うくなることが容易に想像できますもの。。。(*_*)
・採血が多い
不妊検査や治療において、月に数回採血がありました。看護師さんによって上手い下手がハッキリ分かれるのが採血ですよね。
右腕に失敗して左腕に刺され、抜く時に切り傷ができ、点々と内出血ができ…と、もう散々なの。うわーーーん。
もともと採血自体は全然平気♪だったのですが、月に何回もそんなことがあると苦手になり。「もうやめて!」と懇願することもできず、心を無にしてチベットスナギツネの表情で耐えるしかありませんでした。。。
・月に何回も内診がある
昔から夏は生理周期が崩れやすく、毎年その時期になると婦人科で診てもらい「OK!大丈夫だよ。何か飲みたければ薬出すけど?」というルーティンがあった私。そのため内診は慣れていて、先生の性別によらず診てもらうことへの抵抗感は「ゼロ」でした。
むしろ、内診で問題なしと太鼓判を押してもらうと生理が来るので、縁起が良いと喜んで診てもらっていたほどです(*´Д`)
ところが、不妊治療では「はーい」「ほーい」と、毎回まるで作業のように他人に足を開く必要があるのは、ジワジワと苦痛でした。特に生理2日目の内診は、人生で初めて「恥」と「抵抗感」を感じた内診。笑
プローブをグヌッと抜いた後、おしりの下の紙にドロッと経血が垂れたときの「…あっ、すみません」とやるせない感じったらもう、ね。
・「痛い検査」がある
私の場合、痛い検査として有名な「卵管造影検査」は、結局やることなく過ぎてしまいました。それでも、「そのうち受ける」というプレッシャーもなかなかのもの。
日々の検査でも膣内をカリッとしたり、採血も含めて諸々・・・肉体的にも精神的にも、不妊治療全体が女性側の負担が大きく、ほんとにうんざりでした。
・基礎体温表でメンタルボロボロ
タイミング療法を始める際、先生からおすすめされたのが基礎体温を記録すること。健康管理として有名なので、婦人体温計だけは持っていたものの面倒で放置していましたが、いざ、と一念発起。
結果、平日も土日も私だけ朝起きてモゾモゾと咥えるのも面倒なのに、普段の体温も上下して周期が定まらず、熱が出たりするとグラフが天を越えてしまう。ルナルナの♡を付ける機能ですら「体温上がり始めてるのにしてない!むしろ夫は飲み会!」と怒りに火を点け。
排卵前後の通知や、生理予定日を過ぎた通知にすら一喜一憂。基礎体温をつけ始めた頃から私のメンタルは乱高下し、優しい旦那様に優しくできなくなっていったのです。
どうしても、男性と比べるとタスクが多くて「私だけ…」と不公平に感じたのも嫌になった原因の1つ。そのため、早々に止めてしまいました。
・お酒が飲みづらい。飲んでたけれど。
わざわざ通院して排卵日を教えてもらっている手前、妊娠していなくても「妊娠中のタブー」を意識せざるを得ません。
赤ちゃんを意識するまでは、お酒と共にある食卓を謳歌していました。行きつけのバーがあり、行きつけのお蕎麦屋さんで日本酒と肴を楽しみ、フレンチでお肉とワインのペアリングを堪能して、自宅ではチーズとビールで乾杯していたのです。
「どうせ妊娠していないもの。大丈夫!」と飲んでも、どこかむなしく。
コロナも重なり、自然とお酒から遠のいたのは不幸中の幸いでしょうか。変わらない心持ちのままお酒を楽しむ旦那さんに、これまた不公平さを感じていました。
・「夫は蚊帳の外」な空気感
そもそも、不妊治療を主導する婦人科のほとんどで男性が疎外されています。先生は男性であっても、タイミングを指導されるのも女、毎回の通院も女、注意も、ぜんぶ女性向けです。
我が家の旦那様は、かなり協力的で、優しく、積極的に慮ってくれました。そんな彼にすらモヤモヤを感じてしまう程、女性の負荷が高いのです。
協力したい夫でもクリニックにすら入れず、ブツだけ妻が届けることもあるのです。いざ精液検査で足を踏み入れても、居心地の悪さ&恥辱は凄まじく、もはや笑いに変換しないとやっていられないくらいになります。
不妊治療専門のクリニックですら、男性は手首に受付証を巻かないと院内を歩けませんでした。こんな、まるで囚人のようでは、どんな男性だって嫌になって段々と「君に任せた」感が出てしまっても仕方ありません。
。。。でも、おかしい!!!内診の笑い話も、先生の説明も、ドキドキもワクワクもうんざりも、全部リアルにシェアしたいのに!!!
そもそも、2人の子供のために通院しているのに。1人は頑張って、片方は応援する、みたいになってます。
・夫婦生活の日程を指示される
はい。最後にして最大のモヤモヤです。ぬーん。
情緒も何もなく、「明日から2・3日、タイミングを取ってください」と告げられ、不安と義務感で夫を待ち構えるも、ポチポチと仕事の疲れを癒すように深夜までゲームをする夫に気が引けるしイライラする。次の日は!と思っても、友達との飲み会。次の日こそ!と決意して、なんとか致しても「コレジャナイ」感。
むなしい。ロマンチックでもないし、2人が燃え上がった訳でもないし、旦那様も「分かってる」から情熱が足りない。毎回そうなるわけではないですが、やっぱりどこか作業的な日があって、「これならしなくていい。。。もっと愛情を伝え合うような、もっと…」と胸がキュッと苦しい日も確かにあったのです。
妊活共通の「あるある」だとは思いますが、タイミング療法では直面します。そして、イライラモヤモヤする私はグチグチと不満を告げがちで、旦那さんも不機嫌になりがち。
「じゃあ、一体どうしろって言うの」
彼からそう聞かれたって、私だって聞きたい。
そんな日が増えます。
○喫茶店で号泣
旦那さんは優しい。生活も楽しい。でも、妊活だけが億劫。。。と、月数回の通院によって、少しずつ心の澱が溜まっていた頃。
「今まで異常は無いので、次は卵管造影検査ですね」と告げられた私は、何気なく「夫の検査っていつありますか?」と先生に聞きました。
「いつでもいいですよ。先にやりますか?」との答えに、二つ返事でお願い。そろそろ旦那さんにも関わってほしい。私だけ頑張っていてズルい。ちょっとは大変な思いをすればいいのに。そんな、色々な感情がない交ぜになっていました。
結果。
「今回、数値が悪くて。偶然かもしれないので、もう一度旦那さんの検査が必要です。もしそれでもダメなら、当院では対応できません。他の病院を紹介します」と告げられました。
思いもよらなかったので、衝撃がすごくて。
今までは、不妊とはいえ原因不明でした。確かに、大変さを共有してほしいとは思っていたものの、いざ原因かもしれない因子がパッと提示されると、戸惑いの方が大きくて。
ぼんやりとしていた不安や今までのモヤモヤ、今後どうすればいいのか、イライラが全部ドキドキに変わって、「え、なんて伝えたらいいの?どんな顔して?その後は?」と。もはやパニック。
落ち着こうと立ち寄った喫茶店なのに、思い詰めて、気付いたらケーキを食べながらボロボロと涙があふれていました。いっぱいいっぱい。
でも、やっぱり美味しいケーキと紅茶には癒されたのかしら。
「え?泣いてないですよ?」という体で、そのままケーキセットをお代わりして。ビックリしつつも何も言わない店員さんと、心配そうながら放っておいてくれたマダムに感謝しつつ、食べていたらやっぱり段々と元気が出てきて。
「美味しかった~(*´Д`)」とお店を出る頃には、「旦那さんにはさらっと伝えて、その後のことは一緒に考えれば大丈夫!」と謎の自信と活力を取り戻してスッキリ。笑。
こうして、精索静脈瘤の手術編に繋がってゆきます。
どうせ他所に行くなら、再検査の前に自分で探そうと彼は動いてくれて、私自身のタイミング療法での通院は、パッタリと終わりを迎えたのです。
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不妊治療の時系列順noteまとめ↓
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・28歳の不妊治療
・旦那さんに病気が見つかる
・精索静脈瘤の手術について_①病院探し編
・精索静脈瘤の手術について_②手術までの検査とお金
・精索静脈瘤の手術について_③手術当日
・精索静脈瘤の手術について_④術後
・夫の精子は少数精鋭