"USB"を理解しよう! -第2回 データ転送規格-

前回解説した形状に続き、データ転送について解説する。
前回の形状についてまだご覧いただけてない方がいらっしゃれば、まずはそちらをご覧いただきたい。

USBには転送規格のバージョンがあり、バージョンによって転送速度、最大電流値が変わってくる。
また、USBには下位互換性がある。例えば、上位の規格に対応した新しいPCに旧規格に対応したUSBメモリを接続すること、また、逆に上位の規格に対応したUSBメモリを旧規格にしか対応していないPCに接続することも可能である。この際、転送速度等はバージョンの低い方が選択される。
詳しくは次回紹介するが、USBでは基本的に電圧は5Vで固定となっている。

それでは、USBの転送規格について見てみよう。

USB1.0→データ転送最大速度12Mbps、最大電流100mA
USB1.1→データ転送最大速度12Mbps、最大電流100mA
USB2.0→データ転送最大速度480Mbps、最大電流500mA※
USB3.1 Generation 1(USB3.0)→データ転送最大速度5Gbps(実効速度4Gbps)、最大電流900mA※
USB3.1 Generation 2→データ転送最大速度10Gbps、最大電流900mA※
USB3.2 Generation 2×2→データ転送最大速度20Gbps、最大電流900mA※

次回紹介する"USB PD"を使用することで最大20V 5Aまで対応

USB1.0→1.1では基本的な転送速度等のスペックは変わらないものの、転送、電流周りの制御に関する規定が一部変更、追加となっている。
3.1 Gen 1はPCI Express Gen 2とPHYを共用した関係で5GHzで実行されているものの、内部エンコードが生じているため、実効速度としては4Gbps止まりとなる。
いろいろ細かいことはあるが、大まかな速度について理解していただければ概ね問題ない。
特にUSB2.0からUSB3.1への速度向上は圧倒的で、データ転送において体感上の速度も大きく変わってくる。
これからUSBメモリや外付けHDD、スマートフォンなどを買う予定がある方は転送規格についてもしっかりと見ておくと良いだろう。

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