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「152円で為替介入」説をわらうvol.2152
割引あり
そんなに円安が嫌なら日銀はもっと利上げすべきだ
筆者は155円付近になるまで介入はないと思うし、155円付近の介入はあっても小規模だと予想する。
黒田バズーカが始まった論理を覚えているか。
過度の円高でデフレスパイラルが起こっているから、本来禁じ手であるはずの手法も動員してその渦から脱却する、というものだ。
そして11年経ってようやくそのメドが立ったからマイナス金利を解除した。
正常化のステップへの第一歩を踏み出したばかりである。まだほんの一歩だ。
デフレ脱却において、円安が果たした貢献は非常に大きい。
もしドル円が130円程度ならここまで企業業績は改善しておらず賃上げもここまで大幅にならなかった。
仮に152円で介入すれば、「日銀は140円付近を希望している」という誤ったメッセージが広がって景気に冷水を浴びせるだろう。
インバウンド需要にもブレーキだ。
物価と賃金がともに緩やかな上昇を続ける好循環が確認される前に、自分から水を掛けるのか。
現状の円安で全国から悲鳴が上がっているとは思えない。
原材料高は相応の価格転嫁をすることが常識化しているし、公正取引委員会は下請け企業の転嫁値上げを認めない企業には行政指導を行うと発表した。
誰のための介入か、何かすごく良いことがあるのか。
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