膝蓋下脂肪体
膝関節前面に痛みがある場合に、痛みの原因として極めて重要なのが膝蓋下脂肪体と言われている。
膝蓋下脂肪体はどこにある?
https://note.com/yk1208mj/n/n88ade486c027
痛みが生じる理由とは?
・膝蓋下脂肪体は滑膜外かつ関節包内にあるため、関節に腫脹を伴うと膝蓋下脂肪体の線維化が生じやすくなるため。(手術による侵襲)
・摩擦負荷の繰り返し
痛みの示し方とは?
膝蓋骨内側下方もしくは外側下方の範囲で示すことが多い。
評価方法は?
伸展・屈曲圧痛テスト法
・長座位/背臥位
・膝関節伸展位で膝蓋骨内側下方もしくは外側下方を圧迫→疼痛(+)
膝関節屈曲位で膝蓋骨内側下方もしくは外側下方を圧迫→疼痛(−)にて陽性
なぜ膝を伸ばした時にだけ痛いの?
膝関節伸展位では、膝蓋骨の下方だけではなく膝蓋骨の内側・外側を含めた広範囲に分布している。(膝蓋骨上端付近まで分布)
膝関節屈曲位では、膝蓋下脂肪体は膝関節内に入り込み、圧痛部位に位置していた膝蓋下脂肪体は体表面から触れられることができなくなる。
https://physioapproach.com/infrapatella-ft-pad.html
治療は?
・膝蓋下脂肪体を上下、内外側に徒手にて移動させる
・膝蓋骨の引き上げ運動
(屈曲位で膝蓋骨を引き上げ、そのまま伸展にてセッティングする)
・リバーススクリューエクササイズ
※スクリューホームムーブメントの逆:下腿過外旋症例に有効
(下腿を外側から把持し、つま先を随意的に内側に向けながら徒手的に内旋を加える。さらに、大腿骨を外旋方向に誘導し、この状態を維持しながら、膝関節のセッティングと軽度屈曲を繰り返す)
参考文献:園部俊晴の臨床「膝関節」