やらかしは消えない。が…
僕の心の奥底に、ずっと残り続けている言葉がある。
「やらかしは消えない」
誰かが言った言葉ではない。
どこかでみかけた言葉という記憶もない。
もしかしたら知らず知らずのうちに、何かで見かけた言葉かもしれない。
ソースは分からないが、この言葉が2019年あたりからずっと僕の中に存在し続けている。
僕はある案件で2年間作業したが、その案件を頓挫させてしまった。
理由は色々あるし、僕にも言い分があるのだが、責任のレベルで言ったら、まあ僕のせいということになる。
このときは仕事内容が変わるだけでなく、所属が変わって上司や仲間も変わり、役職も変わって、しかもこいつじゃ無理だろというメンバーをあてがわれ、さらにそのうちの一人は人格が破綻しているという無茶苦茶な状況だった。
案件を頓挫させて、会社内外から酷評を得た僕の評価は地に落ちた。
やらかしたやつだとレッテルを貼られた。
その数年後のこの春、昇格をした。
立ち直ったと外見的には見えるだろう。
けどやらかしは消えない。
絶対に消えてくれない。
WWEの今や押しも押されぬスーパースター、コーディ・ローデスも昔はやらかしていた。
今じゃ考えられないが、態度が悪く、バックステージでの評判も悪かったらしい。
中でも黒歴史扱いされているのがスターダスト時代である。
今現在、正統派のスーパーヒーロー役がハマりまくっている彼が、昔は変態兄貴の弟として金ピカフェイスペイントレスラーなんてのは、どう考えても目を伏せたい過去じゃないか。
だが、今はどうだろう。
WWE新時代の象徴になっている。
リング上のプロモで、スターダスト時代の黒歴史をいじられたりもする。
が、それをむしろネタにして相手にやり返したりもする。
それを見ていて思った。
やらかしは消えない。
が、それも自分の歴史の一部なのだ、と。
やらかしは消すことはできないんだから受け入れて生きていくしかない。
消せない過去をどうにかしようとするのは、定数を変更しようとするようなものだ。
そんなことを先日のバックラッシュで、コーディ・ローデスに教えてもらった気がした。