84歳の祖母に教えたスマホレクチャーで気づいたこと
先日、ついにスマホデビューした84歳になる祖母に、LINEの使い方を教えました。
その際に祖母へ向けて偉そうに説教した言葉が、なんか自分の額に見事に刺さっていたので、戒めがてらnoteにしました。
【本題】が本題なので、そこからでも読んでいただけます!
【経緯①】初めてスマホを触る84歳、まだまだ元気
祖母(84歳)がついにスマホデビューした。
私の家から祖母の家までは電車とバスで約2時間。
2ヶ月に1〜2度くらい会って、一緒に食事をするのが恒例だった。
今回は、スマホの使い方を教えてほしいとのこと。
LINEの設定からすでにお手上げらしい。
アプリの設定って難しいよね…。分かる。
駅で待ち合わせ。
時間ぴったりについたところ、祖母はすでに待っていた。
リュックを背負って、パンパンに膨れた大きな買い物バッグも下げている。
なんかやたら荷物多くね?
「今ね、ちょうどサツマイモが収穫の時期で…。あとこれ、あんたが好きなズッキーニ!それから玉ねぎと…」
祖母は、知り合いの畑を手伝っていて、その報酬として大量に野菜をもらっている。
自転車で15分ほどの畑まで、毎日のように手伝いに行っているらしい。84歳なのにホント元気。
買い物バッグを受け取る。
すんごい重い。5kg以上ある。いや、よくこれ持って駅まで来たよ…。
祖母の背負うリュックをちょっと持ってみると、さらに重かった。
「リュックも持つから!」「いや、へーき!」「私のと交換しよう!」「いーから!!」「いや、めっちゃ重いじゃんそれ!!」「大丈夫だから!」
お茶会終わりのレジ前のおばさまのような問答をしながら、商業施設内のレストランへ。
【経緯②】LINEの使い方を伝授
「じゃあ、まずはスマホのホーム画面でLINEのアプリをタップして…」
祖母のスマホは、高齢者用のらくらくフォン的な画面の大きいスマホ。
(正式名称忘れた…)
注文を終え、食事を待つ間にレクチャー開始。
スマホの使い方を誰かに教えるのって新鮮だなーと思いながら、LINEの登録を一緒にやってみる。
「じゃあ、まずはこの欄に自分の名前を入力してみて」
「えーと、「さ」はここで…「と」は……、あれ。打ててるかしら」
「ぉん……」
『さちたとえう』
「佐藤」と打ちたかった。
調子乗ってフリック入力を教えたの、間違いだったかも…。
先は長そうだなと覚悟を決めた。
初めてスマホを触る84歳のおばあちゃんにLINEを教えてみて思ったのはこんな感じ。
打っている文字が、欄内に出ていることに気づけない。
↑絵文字のサジェストがデカデカ出てしまい、そっちに目が行ってしまうみたい。
「紙飛行機」マークを「送信ボタン」と認識がすぐにできない。
フリック入力やタッチの力加減が難しい。
私はスマホネイティブではないが、高校生の時にはスマホを使っていたし、一応インターネットも小学生の時には普及していた。
普段、説明書などを見なくても、なんとなく分かる
「このボタンを押したらこうなりそう」
「こういう機能は、このページのここからアクセスできそう」
とか直感的に読み取るのが難しいんだなと、認識のギャップを感じられてすごく新鮮だった。
ただ、LINEの絵文字サジェストは本当に邪魔だなと私も思うので、これはそっと設定を変更しておいた。
(歯車マーク(設定)>トーク>「サジェスト表示」をオフにすると消えます。もし、消したい方いたらお試しください!)
【本題】まずは手を動かせ!ってめっちゃブーメランだった
一通りLINEの設定とメッセージの見かたや送り方、スタンプ機能を説明。
帰りに本屋で「スマホ初心者のための本」みたいな文字が大きくて、図がいっぱいの本を購入。
家で読んでねと渡す。
祖母が1番苦戦しているのは、文字を打つことだった。
乾燥気味の指でうまくフリック認識されない。かと思えば、ちょっとボタンに指が当たって意図しない文字がいつの間に入力されてる。
フリック入力を教えてしまったものだから、文字のスライド方向を覚えるのが大変。(これは反省…)
「こればっかりは慣れだから…でも打ってたら絶対スムーズにできるようになるよ!」
「そうだねぇ…。とりあえず本読んで勉強してから、LINEやってみるよ。それまでは電話かなぁ」
ここでムムッとした。
「いやいや、とりあえず打つ練習してみないと!私とのLINE練習台にしていいから毎日打つだよ!!」
「でも、まずは勉強しないと…」
「本読み途中でも毎日一言でもいいから打たんとうまくならんよ!がんばろ!」
そんなふうに祖母に偉そうに言いながら、アレと思った。
とにかく手を動かせ。
まずは、やってみること。
ほんの小さなことでも、実践をすること。
よく言われることだけど、これ、私も出来てないことばっかだよなあ。
私はハウトゥー本や自己啓発を読むことが多い。
何かを始める時にも、まずはやり方を知らねばと本を読んで勉強する。
「ほうほう、ここはこうやるのかなるほど。こうことが大切なのね。」
で、じゃあ次は実際にやってみるかと言うと…
「いや、まだ準備できてない。もうちょっと他の本でも勉強してから…」
「どうやらこういうスキルも必要みたいだぞ。よし、次はこのスキルに関する本を読もう!」
全然手動かしてねえ…
ダメじゃん!!
祖母のこと、偉そうに言えたもんじゃないよ!!
副業で稼いで仕事辞めてぇ〜と思って読んだ「ブログで稼ぐまでのロードマップ」的な本。
私は、読むだけで実際に記事を書いていないじゃないか。これじゃスマホ使えるようになりたいのに、文字を打とうとしない祖母と同じだ。
これが極まると、セミナージプシーとかノウハウコレクターと呼ばれるようになるのだろうか。
とにかく、まずやってみる。失敗してもいいから手を動かす。
この大切さを、お昼の海老チリと一緒に飲み込んだ。
「とにかく、私もLINEするからちゃんとお返事打ってね!!」
「うーん、明日はゲートボールの試合があって忙しいから…」
うおーー、私がいつもやる「忙しさのせいにして行動を先延ばしにしちゃうヤツ…!!」
こんなとこで血の繋がり感じたくねーー
「返事返ってくるまでLINE送りつけるからね!!」
おどしのような言葉吐いて、その日は解散した。
人は自分の鏡というのが本当によく分かる日だった。
とりあえず、ブログの記事1つ…いや1段落だけでも書いてみよう…。
反省をこっそりしながら、ずっしりとした野菜を背負って帰った。
【後日談的な】野菜とがんばってる祖母
ここまで読んでくださってありがとうございます。
私がぺぺぺっと打ってしまう文章を、ものすごい一生懸命打ってくれてると思うと、私も頑張ろうと思います。
手、動かせ!小さくてもなんか実践しろ!
というのを今月の座右の銘にしたいです。