戦後45年のトピックカラー
サイケデリックカラー:69
60年代も終末にさしかかった68年には、大学紛争が激化し、69年は東大安田講堂事件に象徴されるように、断絶の時代と呼ばれた。 ファッションの方も、変革の時代に対応するかのように、67年にメンズウェアのカラフル化を標榜したピーコック革命が起きている。この頃に流行した風潮がサイケデリックである。
サイケデリックとは、麻薬的とか、幻覚的とかの意味で、同時のヒッピー族やロックミュージシャンから始まり、一般ファッションにまで、派手なサイケルックが浸透した。その色づかいは、黄、紫、ピンク、黄緑などの蛍光色調であり、サイケデリックカラーと呼ばれた。
サイケ調は、69年には日常性を視覚化したポップアートや、幻覚的な光の効果によるオップアートの流行に結びつく。当時、ポップアートのイラストレーターとして、ピーター・マックスが人気となり、72年に来日している。
なお、サイケ調やその色づかいは、その後のキッチュやパンクにも影響を与え、受け継がれたともいえる。