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秋の後志エリア「道の駅スタンプラリー」完全制覇の旅 後編

このブログ記事は、日本原子力文化財団の依頼により吉田 匡和さんに取材・執筆をいただいた記事になります。

秋の後志エリア「道の駅スタンプラリー」完全制覇の旅 前編の記事はこちら

2023年12月、原子力文化財団(JAERO)の協力を得て、後志エリア内14箇所のピンズを集める旅に出ました。吹雪に見舞われ、くじけそうになりながらピンズを求める姿に、日本中が感動しました(ウソです)。今回は後志エリアすべての道の駅をめぐってスタンプを集めます。2日間で完全制覇できるか。「さんこわんこ」をお供に後編スタート!


温泉宿「モッタ海岸温泉」

今夜の宿「モッタ海岸温泉(島牧村)」に投宿します。実はこの温泉旅館、「♪誰も知らない 知られちゃいけない」と、デビルマン並みにメディア露出を避けています。今回は「町役場のホームページに紹介されている程度なら」とOKいただきました。

モッタ海岸温泉旅館は昭和47年に開業しました。館内は洋風にリノベーションされています。この流れで行くと、客室はベッドがある洋室だと思いましたが...

完璧なまでの和室でした。シンプルながら過不足なし。冷蔵庫の中には缶ビールのウェルカムドリンク。ふんわりと包み込む布団は快適な眠りを約束してくれるなど、さりげない気配りに心を射抜かれました。

出典:島牧村公式ホームページ

泉質は道内で5か所しか確認されていないという珍しいラジウム泉。露天風呂は日本海に面していて、天気が良ければ夕陽や星空が見渡せます。熱めのお湯に長時間浸かるのはキビシーので、間隔を置いて宿泊中5回も入りました。実は取材直前に右足が神経痛を起こしてツライ状況でしたが、温泉のおかげで緩和されました。

夕食は毛ガニとアワビを追加した「特選コース」です。メバルの一種で北海道では一般的な「柳の舞」の煮つけ、アワビのバター焼き、いなだ・ホタテ・サーモンのマリネなど、さまざまな料理がテーブルに並んでいます。

食べ進めるうちに、ほとんどの食材にひと手間が掛けられていることに気づきました。柳の舞は塩焼きにした方が手間がかかりませんし、マリネではなく刺身でも十分美味しい。旅館にありがちな鍋もありません。先代の教えである「食材にひと手間かける」が引き継がれているそうです。
 
お櫃のご飯をきれいに食べきる三段活用を紹介します。

まずはイクラを載せる。プチプチ弾ける美味しさがたまりません!

次に塩辛でいただく。山ワサビが効いて美味しかった!

最後はカニ飯で締める!夢のような夕食でした!

スタンプラリー2日目スタート

楽しい時間は止まってほしいのに、容赦なく時間は流れていきます。朝食をいただき、最後の温泉につかってチェックアウト。ラリー2日目を開始します。
 

第7チェックポイント 道の駅「よってけ!島牧」

「よってけ!島牧」は、漁師町らしく海鮮バーベキューが楽しめ、日本の滝100選にも選ばれた「賀老の滝」などの観光の立ち寄りスポットとしても人気でした。

今では海鮮バーベキューは中止。人手不足のためレストラン営業もままなりません。スタンプにデザインされている「賀老の滝」は、平成29年の落石により遊歩道が通行止めになり、近寄ることができなくなりました。

そんな状況の中、新たな道の駅では島牧村の新たなアイコンである「しょうちゃんTシャツ」を販売しています。当時小学生だったしょうちゃんがデザインしたTシャツを家族で着ていたところ村内で話題に!素朴な絵がキュート。ここでしか手に入らないアイテムです。

第8チェックポイント 道の駅「くろまつない toit vertⅡ(トワ・ヴェール ドゥー)」

道の駅「くろまつない toit vertⅡ」のスタンプは、三角屋根が特徴的な道の駅と北限のブナやクマゲラがデザインされています。賑わっているのはいいことですが、めちゃくちゃ混み合うのも考えもの。三連休ということもあり、ここから先は混雑の洗礼を受けました。

早々から名物のピザに長蛇の列ができています。パンも焼き上がった端から飛ぶように売れています。館内のお客さんから「こんなに混んでるのは見たことがない」という声が聞こえる盛況ぶり。スタンプを押して退散しました。

第9チェックポイント 道の駅「らんこし・ふるさとの丘」

蘭越町内には、7つの温泉(うち2つは休業中)がある温泉天国。「ふるさとの丘」のスタンプは町のキャラクターの「らぶちゃん」と温泉がデザインされています。

蘭越町は道内有数の米どころ。尻別川の流域に広がる肥沃な土壌と、ニセコ連峰から湧き出る清流が、おいしい「らんこし米」を育てます。ゆめぴりかは甘みがあり主役を張る美味しさ。ななつぼしは主張が少なくカレーライスなどにマッチするバイプレイヤーです。用途に応じて選んでください。

第10チェックポイント 道の駅「ニセコビュープラザ」

道の駅「ニセコビュープラザ」のスタンプは、町のキャラクター、アカゲラの「ニッキー」がデザインされています。ニセコの「ニ」とキツツキの「キ」から命名されました。三連休のニセコエリアはオーバーツーリスト状態。駐車場に入り切らない車が列を作っています。指示に従わないドライバーにウンザリしている警備員が気の毒でした。

ニセコ 第二有島だちょう牧場

喧騒を離れて「ニセコ 第二有島だちょう牧場」に立ち寄りました。目の前に広がる雄大な光景に惹かれた男性がこの土地を購入。「これからの食肉」として世界的に注目されているダチョウの飼育を始めました。

今でこそダチョウの肉は“低カロリー・高たんぱく”として評価されていますが、当時は珍しさばかりがクローズアップされ、事業を軌道にのせるまで長い時間がかかったそうです。現在は食肉の販売を縮小し、ダチョウのタマゴを使った菓子の販売や、農業体験を受け入れています。

第11チェックポイント 道の駅「真狩フラワーセンター」

スタンプは、村のキャラクター「ゆり姉さん」がデザインされています。真狩村では昭和41年に「真狩村ゆり根生産組合」が設立され、本格的な栽培が始まりました。 現在ゆり根は日本一の生産量を誇っています。

道の駅入口には、村内の商店などを紹介する「まっかり周遊カード」が配布されています。整備工場など観光と関係ないカードも多く、誰に対するサービスなのか理解できません!

第12チェックポイント 道の駅「230ルスツ」

スタンプのデザインは、スカイダイビングをする留寿都村のキャラクター「るすっぴー」と思いきや全然別モノ。倶知安のじゃが太にも似てるアンタは誰?

道の駅内の「ピザドゥ」でランチをしたかったのですが、この日はSサイズの提供ナシ。混雑していて待たされるようなので諦めました。

第13チェックポイント 道の駅「名水の郷きょうごく」

「名水の郷きょうごく」のスタンプは、湧水をモチーフにした町のキャラクター「ゆうくん」と「すいちゃん」がデザインされています。京極町と言えば水!地中深く浸透した羊蹄山の雪解け水が数十年という長い年月をかけて濾過・浄化された希有な天然水がウリです。

すでに15時をまわり、ほとんどの飲食店が閉店してしまったので、北海道を代表するコンビニ「セイコーマート」のお弁当と、北海道限定販売の飲料水「リボンシトロン」で遅いランチをいただきました。公園で食べるとピクニック気分です!

最終チェックポイント 道の駅「望羊中山」

道の駅「望羊中山」で最後のスタンプを押しました。喜茂別町のキャラクターは「ウサパラ」ですが、謎のキツネが迎えてくれました。これにて終了-------!

今回の走行距離は500Km以上。2日間という限られた時間をフルに使いました。いつもは一人旅ですが、幼いころの娘がデザインし、私が作った「さんこわんこ」と一緒に旅をすることで、同じ感動を共有できたような気がしました。
  
後志エリアは2025年春に道の駅「ふるびら たらこミュージアム」、2027年には共和町にも道の駅がオープンする予定です。新たなスタンプを求める旅を楽しんでください。

取材・記事作成:吉田 匡和


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