車椅子ダンス

車いすダンスをご存知ですか? その名の通り車いすでダンスをする表現、競技です。私はその名前と活動をテレビで見聞きするぐらいにしか知りませんでした。 知人でこの車いすダンスの活動を応援している人がいて、そのご縁で先日車いすダンスのパフォーマンスを初めて拝見しました。 2つの車輪と3つの補助輪(小さな車輪)がついた赤い車いすに華やかな衣装に身を包んだ女性ダンサーが座って登場します。  今回は短いデモンストレーションということもあり、息づかいも分かるほどの至近距離で見せていただくことができました。 それは文句なしに美しいパフォーマンスでした。指先にはバレリーナの魂が宿り、車いすを自在に操る腕と肩にはアスリートの優美な筋肉が。狭いステージを幾重にも波紋を描き出して。キュッとストップ、小気味よいカーブの「ウィールさばき」はきっと自動車好きの人をもうならせる切れの良さ。バレエ、ソーシャルダンス、タップ、ブレイク、フィギュアスケート、いろんな要素を一度に見ているような感覚を覚えました。 技術がスゴイ!というだけでなく、演技の中に心をつかまれる何かがありました。 どんな芸術でも目や耳という器官で捉えても、感動は心。心を揺さぶられるか否かだと思うのです。 パフォーマンスしている人がどんな人かとか、車いすとか、その背景とか全く関係なく、美しかった。 その圧倒性に心をつかまれたのだと思います。 以前、松島トモ子さんが永六輔さんとパラリンピックに車いすダンスを正式競技にする運動をする話をしている。という話をインタビュー番組で聞きました。そうなって皆で車いすダンスを東京オリンピックで見れたら、嬉しい。

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