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【特産品】その地域の食材を入れるの鉄則

▼1話目は以下からお読み頂けます(本記事は8話目です)

書き忘れていたことがありました

本来であれば、本記事は「第5フェーズ:商品パッケージの決定」を解説するはずでしたが、執筆し忘れていたことがありました。

今回作ったヨロンブルーサイダーの原材料に欠かすことができない「地のもの、ヨロン島の食材」の話です。

ヨロン島の特産品を原材料に入れる

結論としては、ヨロンブルーサイダーに、ヨロン島の塩を入れました。

サイダーの製造工場は、第一弾が徳之島、第二弾は仙台です。

そうなんです、ヨロンブルーサイダーは、ヨロン島で製造していません。

島外でヨロンブルーサイダーを製造している理由は単純で、ヨロン島に炭酸飲料を製造できる施設・工場がないから。

シンプルな理由です。

与論人の私が手掛けた商品なので、全くヨロン島に関係ないとは言いませんが、それでもヨロン島の商品の原材料欄に「ヨロン島」という文字がないとやっぱりガッカリしますよね。

ヨロンブルーサイダーに入れる特産品候補

ヨロン島の特産品をサイダーに入れるとなった場合、以下の選択肢が考えられました。

■フルーツ
・マンゴー
・島バナナ
・パパイヤ
・ドラゴンフルーツ
・アテモヤ
・スターフルーツ

■野菜
・モリンガ
・えんどう豆
・ゴーヤー
・里芋
・島らっきょう

■その他
・キビ酢(サトウキビのお酢)
・塩
・黒糖

野菜のサイダーは、ちょっと変わり種すぎるということで、早々に諦めることにしました。

続いて、フルーツ。

私はマンゴーが大好きすぎまして、特に7月~8月のアップルマンゴーと呼ばれる品種の甘さは半端ない!

そんなマンゴーを使ったサイダーは、世の中に既に存在していて、めちゃ美味しい!成功しているイメージです。

ただ...、コストがハンパなくかかることが分かり、泣く泣く諦めることに…。

その他のフルーツも年中採れなかったり、マンゴーと同様にコストがかかるとの理由で、今時点では難しい、という判断に至りました。

そうなると、ヨロン島産かつ安定供給ができる「キビ酢」「塩」「黒糖」の3候補が最後に残りました。

最終的にヨロン島の塩を選んだ理由

サイダーに入れるヨロン島の特産品の中で、最終的に塩を選びました。

その理由は以下の通りです。

・塩サイダーという飲み物が確立されていた
→知名度があり、違和感なく手にとってもらえると想定

・島で複数の事業者がヨロン島の塩を作っていた
→安定供給が可能

ヨロンブルーサイダーは、ヨロン島の顔になるお土産にしたいと思っていますし、一過性じゃなく、持続販売できる商品という観点も重要視していました。

どこの塩を使ったのか【秀和苑の塩】

秀和苑の入口、パートナーのヒロキ

では、誰が生産した塩を使ったのか。

ちょっと個人的な話をさせてください。

私の実家の近所に秀和苑(しゅうわえん)という施設があります。

秀和苑は、障がいをお持ちの方の介護や食事のサポートを行い、最終的に自立した日常生活を過ごせるようになることを目的にしています。

そんな秀和苑では、障がいをお持ちの方がヨロン島の塩を作っていたことが判明!

すぐに秀和苑が作っている塩「命泉塩(めいせんえん)」を買いに行き、他の複数の塩と味を比べました。

味見の結果は…、全部「塩」でした。

ごめんなさい…。

塩の繊細さが分かるほど、私の舌はグルメでありません…。

逆に、味としてどの塩も甲乙つけがたいのであれば、自立してがんばろうとチャレンジされていらっしゃる方の力になりたいと思い、命泉塩を採用することにしました。

秀和苑さんへのあいさつ

秀和苑の皆さんにサイダーをプレゼントさせていただきました

とはいえ、まだヨロンブルーサイダーに使用して良いか、確認は取れていません。

秀和苑さんにアポを取り、ヨロンブルーサイダーに命泉塩を使わせてもらうことをお願いしたところ、ご快諾いただきました。

本当に感謝です!

ご挨拶の際、工場の中も拝見させていただきました。

海水をためるタンク


海水を炊く大きな釜

生産者の顔が見えることの大事さ

もう当たり前になりましたが、スーパーで売られている一部の野菜には、生産者さんの顔写真や一言メッセージが載っていることがあります。

私はそういう表示をしっかり見るし、生産者さんの思いが自身の心に伝わったら、少し高くても買っちゃうんですよね。

今は大量生産・大量消費の時代を通り越して「モノ消費からコト消費」、なんて言われています。

モノ消費は、消費者の皆さんがお金を使う際、商品自体の所有を目的とする重視する消費行動のこと。

一方でコト消費とは、その商品やサービスを利用することで、消費者自身が経験したり、体験したりといった本質を重視する消費行動のことです。

同じような「モノ」は世の中にありふれているし、サービス自体の品質は向上している。

そんな状況下で、商品・サービスの差別化も簡単ではないし、所有する・購入する欲求は既に満たされている現状があります。

だからこそ、関わっている人にフォーカスを当てた「がんばりや苦悩」といったリアルな状況を、ヨロンブルーサイダーと同時に世の中に届けたいと思いました。

商品だけじゃなく、関わってくれている人を好きになってほしい、その気持です。

以下、私を含めヨロンブルーサイダーに関わってくださっている方々です。

・総合プロデュース、総責任者
→私、ジャッキー

・ヨロン島での業務全般
→パートナーのヒロキ

・ヨロン島の塩
秀和苑さま

・ヨロンブルーサイダー製造
トレボン食品さま

・取扱事業者さま
→2024/10/05現在、21事業者

こうみると、多くの方々に助けられているなと、改めて思います。

たった1本のサイダーですよ。

それでも、これだけの人たちが関わってくれている。

そして、全員にヨロンブルーサイダーに携わる上での物語があるんです。

生産者の顔が分かった上で商品・サービスを購入する、これが当たり前の世の中になっている今、発信する責任すら感じます。

お客さまからの反応

私はふだん、インスタを使ってヨロンブルーサイダーの裏側を発信しています。

いいところだけじゃなく、失敗も含め商品の裏側を発信すると、実際にご購入くださったお客さまから、日々ありがたいリアクションをいただけるようになりました。

お客様から日々届くメッセージの数々

ただ…、いきなり、上記のような反応を得られたわけではありません。

サイダーを作ったこともない素人(私)が、製造方法を一から調べ、失敗もしつつ、悪戦苦闘している日々を追ってくださった方々が、知らず知らずのうちに応援してくれる。

そういう状況になった結果、反応をいただけるようになりました。

今は、SNSで自分の商品・サービスを発信することが当たり前になっています。

私は有名人でもないただの一個人。

それでも日々継続して、商品・サービスの発信をすることで、私だけじゃなく、ヨロンブルーサイダーに関係する皆さまのことを多くの方が知ってくれる、その事実が本当に嬉しいんです。

これからもヨロンブルーサイダーの商品だけじゃなく、背景やストーリーも含め、お客さまに楽しんでいただけるよう、尽力してまいります!

次のnoteでは今度こそ「商品パッケージの決定」をお届けします。

商品パッケージのデザインなんてやったことがない!という方は、ぜひチェックしてくださいませ。

詳細はまた次回...。

▼続きはこちら


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