介護地獄から脱出するための7つのステップその6「最終面談で老健を紹介してもらう」
誰でもできる介護地獄から脱出するための7つのステップ…。 ステップ6です。
入院から2か月半程度が過ぎると、やはり病院側は方向性を決めにかかってくるのが一般的です。例外的に、病院側からは何の圧力もないままに、6カ月近く入院したケースも散見されますが。ここで、あなたははじめて、神妙な面持ちで老健の話を切り出します。
「実は、先日、役所の介護保険課に相談に行ったのですが、そこで『老健』という話を教えていただきました。最終的に、どうしても適当な物件が見つからなかったとしたら、老健で時間稼ぎをするしかない……みたいに言われたのですが……」
こうして具体的に老健の話が出てくると、病院側の相談員もいよいよ老健についてガイドをはじめると思われます。そのなかで、「在宅復帰のリハビリ施設であって生活の場ではない」とか、「基本的に3ヵ月しか居られない」だとか、言ってくるはずです。
でも、そんな話はスルーして構いません。神妙にうなずいたり、あいづちを打ったりしていればいいだけです。肝心なのは、病院側から、具体的な老健の名前を提示してもらうことです。ふつう、どこの病院でも老健とのチャネルは必ずあります。同系列のグループ内に老健を持っているところだって、たくさんあります。逆に言えば、最初から戦略的にそういう病院のもの忘れ外来を受診するという技もアリですよね。
さぁ、勝負どころです。おもむろに訊いてみましょう。
「こちらの病院がおつきあいのある老健……というのもあるのでしょうか?」
ないはずはありません。「一応……」とかなんとかもったいぶりながら、いくつか老健の名前を出してくるはずです。
そうしたら、すかさず畳みかけてください。
「是非、ご紹介してもらえませんか。急に施設探しとかやることになって、いろいろわからなくて手間取ったりしましたけど、あと3ヵ月あれば何とかなると思うんです。最悪の最悪、九州のほうとか行けば、かなり費用も抑えられそうなんで。あと少しだけ、猶予期間をいただけると、本当に助かります。何とかお願いします」
あなたが深々と頭を下げるのを見て、きっと相手は満足げに言うはずです。MSWの自尊心と自己承認欲求は、最大限に満たされていることでしょう。
「わっかりました。事情は理解しているつもりですので、ちょっと老健のほうに訊いてみましょう。空きがあるといいのですが……」
心配無用! 空き、あります。大丈夫です。よかったですね!
これまでの、あなたと相談員との関係性にもよりますが、相談員が「確認してみましょう」と言っておいて「ダメでした」となることは、99%ありません。本当に空きがなかったとしたら、入院期間を延ばしてくれる可能性さえあります。大船に乗ったつもりで、相手の返事を待っていれば大丈夫です。
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