デキる上司は名優たれ! ~デキる上司度チェック~
モノは試しで、現在のあなたのデキる上司度をチェックしてみましょう。 以下の5項目について、心の底からYESと言えるかどうか考えてみてください。これで現時点におけるあなたの人望が計れるはずです。
一、自分は部下に好かれている
二、自分と飲みに行くことを、部下は楽しみにしている
三、部下のプライベートな相談を受けたことがある
四、退職後も、自分を訪ねてくる部下がいる
五、自分には、部下を評価するだけの資格がある
いかがでしょうか? もしも部下たちがあなたと飲みに出かけることを心から楽しみにしているとしたら、それはすごいことです。一般職の研修をしてみてわかるのは、10人中9人超の確率で、上司と飲みに行くことを嫌がっています。部下が女性で上司が男性という組み合わせの場合、特にその傾向が強いです。100人中99人の確率で嫌がっています。新人や他部署から異動したばかりの部下に対して、早く職場に慣らせるという大義名分でノミュニケーションを開催する上司が、いまだに根強く残っているようです。信じられません。下手に参加を強要するとセクハラ・パワハラになりかねません。注意したいところです。
もしもあなたが部下からプライベートな相談を受けたことがあるとしたら、あなたは自分に自信を持っていい。おそらくあなたは部下から好かれているし、信頼もされています。じっくりと悩みを聴いてあげましょう。おそらく部下は、三日三晩悩み抜いて、清水の舞台から飛び降りるような覚悟を持って相談に来たはずです。そんな部下に対して、まちがっても「なんだ、そんなことか」などとほざかないように。そんなことをしたら、一発であなたの上司としての信用は失墜します。
仮にあなたがリタイアした後も、例え一人でも訪ねてくる部下がいたとしたら、これは奇跡的に凄いことです。ふつう部下たちは、あなたが自分の評価を下す上司であるから、あなたの好き勝手し放題に対して露骨に顔に出すこともなく必死で耐えているのです。その対価として給料をもらっていると考えてもいいくらいです。にもかかわらず、上下関係がなくなった後も人間関係が継続したとすれば、それは一個の人間として、あなたの価値を認めてくれているということに他なりません。つまり、あなたはかなりの人格者であるということです。自信を持ってください。
そんなあなたの評価であれば、いかなる評価であってもそれなりの納得をするはずです。反発されたり逆ギレされたりするリスクもないはずです。当然、あなたが飲みに誘ってくれることを待ち望んでいるでしょうし、困ったときには真っ先にあなたに相談を持ちかけてくるはずです。
さあ、あなたの理想の上司度はどうでしたか?
自問自答の結果、自分に対してどうも自信が持てないというあなた。あなたの謙遜や謙虚さは、ひとりよがりの裸の王様よりも、あるべき上司になれる資質があるかもしれません。今後書いていく「デキる上司の十訓十戒」について、真摯に向き合ってくださる可能性が高いからです。是非とも他の記事も読んでみて、ご自身が使えそうだと感じた技法をひとつでも多く実践してみてください。デキる上司を演じてみてください。三日もすれば、きっと周囲の景色が変わってくるはずです。重要なのは、ダマされたと思ってはじめの一歩を踏み出す勇気を持つことです。決して損はさせないつもりです。
上司受難の時代です。それでも自分が今の部下たちを預けられたことの意味を深く考え、なんとか彼らとともにゴールを切ろうとする。そんなあなたにエールを送るとすれば……。
演ぜよ、さらば救われる。デキる上司は名優たれ、です。