シャトーメルシャン剪定体験(2015年)
自粛中に過去の醸造所巡りのまとめを。
(しかしいかんせん6年も前なのでだいぶ忘れている所もあります、、、ご了承を)
2015年まだ寒い時期、当時の職場でお世話になっていた酒屋のイベントでメルシャンのブドウ畑の剪定作業体験というのがあり、参加させていただきました。
新宿からバスに乗って、山梨メルシャンの城の平のブドウ畑へ。
山々に囲まれたキレイな所。
まずは、日本ワインの黎明期から現在までの流れを説明してくれるセミナー。
非常に印象的だったのが、日本ワインのスタイルの確立について。
どうすれば諸外国のような味のしっかりしたワインができるのだろうか?と悩み、試行錯誤をしていた時代もあったけれど、ある時から「欧米のスタイルを真似するのではなく、日本にしかできない、日本らしいスタイルのワインを確立しよう!」という流れに変わったそう。
気候もブドウも違うんだから、和食にもあうような、日本らしい奥ゆかしい味わいというのが日本ワインだ!と。
なるほど。
日本人がいくらアメリカ人みたいな見た目になりたいって真似したって骨格も人種も文化も違うんだから無理あるよなってのと一緒だよな。(例外もあるけど。それはワインも同じね)
私が大好きな「甲州きいろ香」というワインがあるのですが、その製作の関わった方。
日本酒っぽい匂いがなんとなく苦手だった「甲州」という品種。日本のワイン作りでは、やっぱり日本酒の作り方が影響され、大吟醸を作る製法と同じ様に、かつてはいかに「吟醸」の香りを出すかにこだわっていたのだけど、今はその概念もちょっとづつ変わり
「きいろ香」の様な柑橘の香りを出すという研究に変わっていたのだと。
(ちなみにBARレモンハートという漫画の23巻、299話にも、甲州の香りについての事が詳しくのっています!「きいろ香」という名前の由来も!)
一通りの説明の後、メルシャンワインを試飲。こちらの5種類。
その後昼食をはさみ、メルシャンの資料館のような所を見学。
メルシャンの由来がメルシーだったとは知らなかった。
日本最古の葡萄酒「大黒ブドー酒」も展示。
(KIRINのHPに大黒葡萄酒の詳細あり。なかなか面白いので気になる方はこちらのリンクより)
薄暗い館内にはそのほかにも貴重な当時のワインが沢山展示。
↑1950年代〜60年代のワイン
↑1970年代〜
↑1980年代〜
↑1990年代〜
↑ひときわ暗い所に鎮座しておる超貴重ワイン
さて、いよいよ当初の目的、剪定作業開始!
ブドウ畑に移動です。
伸び放題のブドウの樹。まずは、どのあたりのどの枝を切るのかをレクチャーしてもらいます。ブドウをスクスク育てる為には、この「剪定」というブドウの樹をカットする作業がとっても大事なんだそうです。
想像以上に大胆にカットするので「え・・・これでいいのかなぁ?あの、この枝で大丈夫ですか?!」と最初はおっかなびっくりで、いちいち確認しておっかなびっくりでカットしてたのですが、慣れてくるとだんだんバサバサいっちゃう(笑)
一時間ほどで体験終了
ちなみにこちらはプロの皆様が剪定を終えた畑。すっきり美しい、、、
ワインを作るまでの流れというのはソムリエ試験の前に散々勉強したのですが、実際に目にして体験するのとでは全然違うなと実感しました。
カットする枝のチョイスを間違えるともうその木はブドウの実を作れなくなったりする。
そこまでの致命傷ではなくとも、良い実をつける為の剪定はなかなか難しい。
おそらく、この畑は体験用として解放している場所なんだろうけど、そういう場を提供してくれるメルシャンに感謝でした。
シャトーメルシャン
https://www.chateaumercian.com/