【不動産・商業】登記・供託に関する定番の実務書50選(2024年11月版)
登記に興味関心のある方、司法書士試験合格者及び司法書士有資格者向けに、定番の実務書を独断と偏見で52冊選定してみました。
一部書籍については、Amazon、出版社の紹介文を引用しただけのものもありますので、ご容赦ください。
また、他日に改訂が見込まれるものについては、その旨と後日更新を予定しています。
なお、本記事中意見にわたる部分は私の個人的見解を述べたものにすぎません。著者等の敬称は便宜略させていただいております。
第1 不動産登記の実務書
1 登記法総論
① 飯川洋一ほか『7訂版 読解 不動産登記Q&A 実務に役立つ 登記簿・公図から権利証までの読み方』(清文社・2024.9)
長年にわたって利用され、すでに第7版となっています。登記実務に関して、広く知りたいという方にはまずこの一冊がおすすめ!
② 鈴木龍介『登記法入門―実務の道しるべ』(商事法務・2021)
商業登記分野で高名な鈴木龍介先生(日本司法書士連合会副会長)が著者です。本書は、不動産・商業登記に限らず、動産、後見登記についても概要があり、全体を俯瞰したくなったときにおすすめの1冊です。
③ 山野目章夫『不動産登記法〔第3版〕』(商事法務・2024)
著者は、早稲田大学教授、令和3年民法・不動産登記法改正にかかる法制審議会民法・不動産登記法部会長でもある山野目先生です。
本書は、不動登記全体を見通すことができる1冊です。本書の各論はやや薄い気がしますので、不動産登記総論と制度論の部分が主に参考になるかと思います。
なお、旧不動産登記法の本ですが、参考になる本として、幾代通「不動産登記法(第4版)」(法律学全集、有斐閣)がありますので、個人的におすすめです(実務的には裁判官も参考としているとか。)。
2 相続登記
① 幸良秋夫『全訂 設問解説 相続法と登記』(日本加除出版・2023)
本書は、相続登記について、網羅的に書かれた1冊で、相続登記の問題はこれ1冊で解決するのでは?と思うほどです。実際、私も疑問に思ってい立点について、本書を読んで解決したことがあります。
著者は、元公証人(元地方法務局長)の幸良秋夫先生です。これは絶対に買うべき1冊です。以下、日本加除出版HPから紹介文を引用(以下「引用」は省略します)。
② 田口真一郎ほか『三訂版 相続登記の全実務 相続・遺贈と家事・非訟手続』(清文社・2024.7)
本書は、相続登記のみならず、家事事件(相続財産清算人、後見等、相続放棄、非訟事件手続)まで網羅した一冊です。さながら相続登記ガイドブックのような感じですね!
③ 日本司法書士連合会『ケース別 法定相続情報証明制度 書類作成のポイント-法定相続情一覧図・申出書』(新日本法規・2019.10)
本書は、法定相続情報証明制度について、ケースごとに記載例と必要書類を解説した一冊です。
近年の不動産登記規則の改正により、法定相続情報番号の提供をもって、相続を証する情報の提供に代えることができるようになりましたので(不動産登記規則37条の3)、今後、益々、需要は増えていくのかも…。
3 抵当権・根抵当権
① 山田猛司『Q&A 抵当権・根抵当権に関する登記と実務』(日本加除出版・2023.12)
不動産登記において、頭を悩ませるのが、四天王といえば、相続、仮登記、信託、そして抵当権及び根抵当権ではないでしょうか。
本書については、コラムが豊富で銀行の変遷も載っていて便利な一冊です。
② 林勝博編『ケースブック根抵当権登記の実務〔第3版〕─設定から執行・抹消までの実務と書式』(民事法研究会・2024.1)
本書は、根抵当権に特化し、特に登記原因証明情報となる契約書などの書式も載っているので便利な一冊です。
③ 坪内秀一『根抵当実務必携 Q&A ―設定・追加設定・元本確定・変更・処分・譲渡・仮登記・抹消・相続・合併・会社分割』(日本加除出版・2020.6)
本書は、現役の登記官による根抵当権登記について網羅した一冊です。お値段は少々高いですが、これほど網羅性の高い書籍は類書がないと思います。
④ 坪内秀一『抵当権実務必携Q&A ―事業性融資の保証・追加設定・免責的債務引受・相続・合併・会社分割・更改・代位弁済・連帯債務・単独申請による抹消―』(日本加除出版・2023.11)
本書は、上記③と著者が同じで、姉妹本ともいえる本です。こちらの一冊もお高いですが、ここまで網羅性があるものは類書がありません。
4 仮登記
① 青木登『元登記官からみた仮登記のポイント』(新日本法規・2021.5)
本書は、元登記官が仮登記について解説した一冊です。ケースごとに登記申請情報と登記原因証明情報の記載例が解説されています。いずれも割とあっさり解説したものですので、より詳細な解説は別の本がいいかもしれません。
② 青山修『[補訂版]仮登記の実務』(新日本法規・2015.11)
仮登記について、項目ごとに設例の解説がある一冊です。個人的には、上記①より詳しめの解説があるので、こちらを参照することが多いかもしれません。なお、新日本法規HP上では在庫がありますが、Amazonにはすでに新品の在庫がないので、いずれ入手が難しくなるかもしれません…。
5 信託登記
① 日本法令不動産登記研究会『3訂版わかりやすい信託登記の手続』(日本法令・2024.6)
本書は、日本法令から出ている「わかりやすい○○の手続シリーズ」の一冊です。私はこちらのシリーズが好きで、特に申請書記載例の細かい部分にも法令の根拠を掲載してくれているところが良いです!
さて、本書も多分に漏れず、初心者でもわかりやすくというコンセプトで、申請書、登記原因証明情報及び信託目録の記載例を解説してくれています。信託登記について、初心者の方にはおすすめの一冊です。
なお、本書の監修は元登記官の方がされているようですね!
② 信託登記実務研究会『(第三版)信託登記の実務』(日本加除出版・2016.3)
本書は、信託登記について、「可能な限り多くの事例を想定し、その申請書式や登記記録例を基にして信託の登記の実務上の手続等を研究したもので」(本書はしがき)、解説を要すると思われる事案には、登記原因証明情報などの添付書類についてもひな形を掲載しています。
一見すると、難しそうな本書ですが、解説自体は平易なものとなっていますので、基本書となる一冊といえそうです!
③ 渋谷陽一郎『信託登記のための信託目録の理論と実務〔第2版〕』(民事法研究会・2023.12)
本書は、信託登記の中でも信託目録について解説した一冊です。
特に信託目録を解説した本というのは類書がありませんので、これから信託登記を考えている方は必携だと思われます!
6 判決による登記
① 幸良秋夫『新訂 設問解説 判決による登記』(日本加除出版・2022.3)
判決による登記の一冊を挙げるとしたら、この本ではないでしょうか。上記でも紹介した『全訂 設問解説 相続法と登記』と同じ幸良先生が著者です。
② 新井克美『判決による不動産登記の理論と実務』(テイハン・2009.11)
こちらは上記①と比べるとちょっとマイナーですが、著者は元法務省の方です。より理論的に詳細なところを解説しています。近年の法改正には対応していないので注意が必要です。
7 渉外登記
① 横山亘『渉外不動産登記講義』(テイハン・2020.4)
近年、増加傾向にある外国人が登記権利者または登記義務者になる、いわゆる渉外登記について、総論的な解説をした一冊です。
② 特定非営利活動法人渉外司法書士協会『ケースブック渉外相続登記の実務』(民事法研究会・2020.4)
上記①が理論的体系を示したとすれば、本書は、まさに実務書といえます。本書は、実務でよく見る主だった国の相続登記をケースごとに解説した一冊となります。相続のみならず、渉外登記においても参考となると思います。
8 その他登記手続
① 日本法令不動産登記研究会『6訂版 わかりやすい不動産登記の申請手続』(日本法令・2023)
本書は、不動産登記申請について、網羅的に書かれた1冊で、はしがきにもあるとおり、法務局の若手職員向けに書かれた節があり、申請に関する根拠条文もしっかりと記載され、信頼できる1冊だと思います。
なお、監修は法務局職員OB(元統括登記官)の方です。
② 青木登『元登記官からみた登記原因証明情報―文例と実務解説―』(新日本法規出版,2017)
本書は、不動産登記の添付書面である「登記原因証明情報」について解説された1冊です。
著者は、標題どおり、元登記官の方です。
私の観測範囲では本書を使用する司法書士の先生は多いと思われます。
なお、本書は2017年発行ですので債権法改正(2020年4月1日施行)に対応していませんので注意を要します。
第2 商業・法人登記の実務書
1 株式会社
① 松井信憲『商業登記ハンドブック(第4版)』(商事法務・2025.1.10)
【商業登記ハンドブック第5版、2024年1月10日発売予定!!】
本書は正しく商業登記のバイブル!商業登記の仕事をする上で本書を持っていないということがあるのでしょうか?と思います。通称『ハンドブック』。著者は、裁判官出身で法務省民事局の松井先生です。主に株式会社を中心とした商業登記全般の実務を解説した1冊です。
唯一の弱点は、持分会社、特例有限会社、外国会社の記載が弱いことでしょうか。
なお、本書第4版は、令和元年会社法改正のうち、株主総会資料の電子提供制度の創設や支店登記の廃止について対応していません。
② 神﨑満治郎・金子登志雄・鈴木龍介『商業・法人登記500問』(テイハン・2023)
本書は、商業・法人登記において、悩むであろうポイントを網羅し、文字どおり、「痒い所に手が届く」おすすめの1冊です。著者は商業登記倶楽部で高名な神﨑(こうざき)先生、やはり商業登記で高名な金子先生、鈴木先生です。
③ 永渕圭一『3訂版 ケース別 株式会社・有限会社の役員変更登記の手続』(日本法令,2023)
本書は、株式会社及び有限会社の役員変更登記について、特化した1冊で申請書や添付書類のひな形も掲載された「ミニ書式精義」ともいうべき1冊です。また、本書は、巷間、その万能ぶりから「司法書士をダメにする本」とまで言われるほどだそうで…。
④ 金子登志雄『事例で学ぶ会社法実務〈全訂第2版〉』(東京司法書士協同組合・2023.2)
本書は、上記でも紹介しました金子先生の著書で、上記②よりも更に痒いところに手が届く一冊!!帯の紹介どおり、「会社法・商業登記の百科事典」の名は伊達ではありません!
個人的におすすめの一冊です!なお、こちらの書籍も書式集として重宝していますのでおすすめです。
⑤ 金子登志雄『商業登記全書/7組織再編の手続〈第3版〉』(中央経済社・2022.9)
本書は、商業登記全書シリーズの一冊です。組織再編登記といえば、この一冊ははずせません。また、組織再編の登記を解説した書籍も類書がないので、商業登記業務をする方は必携といえます。
なお、現在は品切れ中ですが年内に増刷との情報もありますので、要チェックです!!
⑥ 金子登志雄『親子兄弟会社の組織再編の実務 〈第3版〉』(中央経済社・2022.9)
本書は、特に親子兄弟会社の組織再編の実務を解説した一冊です。登記について解説した本ではありませんが諸事情によりこちらをご紹介!
組織再編のほとんどは、親子兄弟会社のものと言っても過言ではありませんので(それ、言い過ぎ?)、それに特化した本書はまさに実務書といえるものとなっています(私にはレベルの高い本ではあります…)。
また、親子兄弟会社間で組織再編をしたときの会計処理についても触れているところが本書の魅力といえます。
2 特例有限会社
① 神﨑満治郎『特例有限会社の登記Q&A(新訂版)』(テイハン・2023.3)
本書は、特例有限会社の登記について、Q&A方式で詳説し、従前(旧商法)及び会社法改正時の取扱いも含めて、現行法に対応した1冊です。
私は旧商法時代のことについてわからないので、そんな時、この本にはかなり助けられています。
3 合同会社(持分会社含む)
① 泉水悟『事例解説 合同会社の登記』(日本加除出版・2021.3)
本書は、合同会社の登記について、申請書及び添付書類の記載例も含めて解説した1冊です。司法書士試験合格同期の方から教えていただきました。
なお、私が司法書士試験を受けた時に商業登記の記述式問題で合同会社が出題されました。今となってはいい思い出…。
② 金子登志雄・立花宏『商業登記実務から見た 合同会社の運営と理論(第2版)』(中央経済社・2021.5)
本書は、標題どおり、商業登記実務から見た合同会社の運営について解説された1冊です。
特筆すべきは、合同会社について、実務上よく問題となるにもかかわらず、他の文献に解説がない事項についても、金子先生が解説されている点にあり、類書がないということです。合同会社は、いまだ運用に不明な点も多く、個人的にかなりおすすめです。
③ 青山修『持分会社の登記実務(補訂版)』(民事法研究会・2017.3)
本書は、持分会社(合名、合資及び合同会社)の登記について、解説した一冊です。特に合名と合資については、現時点で入手できる類書はないと言っても過言ではないかもしれません…。合名・合資は数こそ少ないものの、決して「珍しい」とまでは言えないと思います。持分会社の登記実務は、ほかの法人登記にも通ずる(準用されている)ところもあります。
今後、類書が出ることは想定しづらいですので、早めに手元に置いておくほうがいいかも?
4 法人登記
ここからは、法人登記の参考図書を紹介していきます。シリーズものについては、解説は省略していきます。
① 伊藤文秀『【新訂版】公益法人・一般法人の登記』( 全国公益法人協会・2022.5)
本書は、公益法人・一般法人について、網羅的に解説された1冊です。
特に、公益・一般法人登記について類書が少ないという点で貴重な1冊だと思います。
② 吉岡誠一『第3版Q&A法人登記の実務 NPO法人』(日本加除出版・2020.5)
③ 吉岡誠一『第2版 Q&A法人登記の実務 医療法人』(日本加除出版・2017.3)
④ 吉岡誠一「Q&A法人登記の実務 事業協同組合」(日本加除出版・2013.11)
⑤ 吉岡誠一『Q&A法人登記の実務 宗教法人』(日本加除出版・2014.6)
なお、上記シリーズについて、詳細は日本加除出版HPへ!
5 オンライン申請・議事録等
① 土井万二ほか著『会社議事録・契約書・登記添付書面のデジタル作成実務Q&A 電子署名・クラウドサインの活用法』(日本加除出版・2021.4)
商業登記では必須といえる議事録をデジタル作成するに当たり大変参考となる一冊です!株式会社だけに留まらない記載もあるので重宝しています!
なお、著者のおひとりの内藤卓先生のブログはいつも拝見しており、大変参考にさせていただいております!
② 田村洋三ほか『第4版 会社法定款事例集』(日本加除出版・2021.3)
株式会社の定款事例集といえばこちらの一冊!やはり設立登記が一番多い登記といっても過言ではないので、そんなときに助けとなる一冊です!
③ 吉田直也『商業登記のデジタル完結/完全オンライン申請の実践』(日本加除出版・2023.12)
みんなが欲しかった一冊!商業登記は、会社が電子書面を有することができ、近年の法改正で印鑑届が必須ではなくなったことから、今後、完全オンラインで完結する会社も増えていくことが見込まれますので、本書は時代に即した一冊いえそうですね!
第3 供託・司法書士法その他の実務書
1 供託
① 磯部慎吾『基礎からわかる供託【第2版】』(きんざい・2020.12)
本書は、法務省民事局の方が一般的に多い供託類型について、網羅的に解説した1冊です。
司法書士業務においても、意外と供託が必要となる場面もあると思い、本記事において紹介いたします。
基本的な供託の理解に役立つ1冊で、私も折に触れて読み返しています。
② 登記研究編集室『【新訂】実務 供託法入門』(テイハン,2015)
本書は、供託の実務について、「入門」と謳いながらも詳解した1冊です。私が知る限り、供託実務の基本書といえば、現行ではこの1冊ではないでしょうか。なお、債権法改正、近年の供託規則改正に対応していないので注意を要します。
③ 立花宣男『全訂 執行供託の理論と実務』(きんざい・2012.6)
執行供託といえばこの一冊!法人登記でも著名な立花先生の本です。
2 司法書士法
① 小林昭彦ほか編著『注釈司法書士法(第4版)』(テイハン・2022.6)
こちらは、立案担当者が編集もしている注釈本となります。私は仕事上、あまり使用していないですが、司法書士の業務を検討する上で必須ではないでしょうか。また、簡裁認定に係る特別研修の必読図書にもなっています。
② 日本司法書士連合会『司法書士行為規範に関する実務 注釈と事例による解説』(日本加除出版・2024.9)
以下、紹介文を引用。
3 登記法コンメンタール及び先例集
① 鎌田薫・寺田逸郎・村松秀樹編著『新基本法コンメンタール 不動産登記法【第2版】』(日本評論社・2023)
本書は不動産登記法のコンメンタール(逐条解説)です。
特筆すべきは、コンメンタールといえば、学者先生が執筆されていることがほとんどなのですが、本書については、そのほとんどが、裁判官、法務省職員、法務省及び地方法務局長OBなどの実務家で占められているところにあります。
② 神﨑満治郎・金子登志雄・鈴木龍介『論点解説 商業登記法コンメンタール』(きんざい,2017)
本書は、現行商業登記法の唯一のコンメンタールです。
つまり類書がないのでもはや買うしか…。
③ 金森真吾『供託法・供託規則コンメンタール』(商事法務・2024.8)
こちらも現行法上、唯一のコンメンタール!著者は、供託官の経験もらる法務省職員の方です!
供託申請する方は必携の一冊といえるでしょう。
④ 山本浩司ほか『司法書士 山本浩司のautoma system 必携オートマ先例集 不動産登記』『司法書士 山本浩司のautoma system 必携オートマ先例集 商業登記・供託』(早稲田経営出版,2020)
本書は、実務書というよりは司法書士試験向けの先例集ですが、その網羅性は類書がなく、発行年が新しいものです。私も先例の早引きとして使用しています。
第4 番外(関連書編)
登記に関する関連書について、「登記」の実務書ではないですが、次のとおり、有用と思われる実務書6選をピックアップしてみました。個人的にはこちらもおすすめしたい!
1 戸籍、字体の書籍
① 小林直人ほか『相続実務に役立つ“戸籍"の読み方・調べ方【第三次改訂版】』(ビジネス教育出版社・2024.8)
相続登記は登記だけを理解していても戸籍が読めなければ意味がありません。本書は、そんなときにお助けしてくれる1冊です。
② 小林勝彦『むずかしくないぞ!!誤字俗字・正字』(日本加除出版・2011)
登記においては、氏名について、「字」が同一なのか更正登記が必要なのかが問題となります。
本書は、そんなときに役立つ1冊です。通称「博士本」。
2 令和3年改正民法・改正不登法の実務書
① 村松秀樹ほか『Q&A令和3年改正民法・改正不登法・相続土地国庫帰属法』(きんざい・2022.2)
本書は、令和3年改正民法・不動産登記法・相続土地国庫帰属法について、立案担当者が解説した1冊です。改正法を知るためにはマストバイ!
通称『トウキツネ本』。トウキツネかわいい。
② 荒井達也『Q&A 令和3年民法・不動産登記法改正の要点と実務への影響』(日本加除出版・2021)
本書も①と同様に改正民法について解説された1冊です。個人的にはこちらの方がわかりやすかったです。
③ 七戸克彦『論点解説 改正民法・不動産登記法』(ぎょうせい・2024.5)
直近の法改正のフォローがされている一冊です。個人的に、刊行までの法令、通達、法制審議会などの引用が豊富なところが有難い一冊です。結構、法改正の疑問点に言及しています。
3 読み物(司法書士関連)
① 大崎春由『司法書士法務アシスト読本(第9版)』(民事法研究会 (2017.12)
本書は、司法書士事務所で働く「補助者」(本書ではアシスタントと呼んでいます)向けの心得であったり、司法書士業務の要点を説く一冊です。
他業種から司法書士になる方にとって、司法書士がどんな仕事なのかを知るにはおすすめの一冊です。
第5 おわりに(そんなに買えないよ!というあなたに)
いかがでしょうか。「20冊なんて買えないよ!」という声も聞こえてきそうです…。
そんなあなたは、とりあえず次の書籍を買っておけば間違いなし!とオススメしておきますね!
・相続法と登記
・相続登記の全実務
・商業・法人登記500問
・商業登記ハンドブック
以上です。
今後、おすすめの書籍がありましたら私にも教えていただければ幸いです!
次回は、「絶版だけどマストバイな実務書○○選」又は「役員変更パターン集(株式会社編)」の企画を考えてみたり…。
「おわりに」までお読みいただきありがとうございました。