ドイツのフードデリバリー「Delivery Hero」が1Qアップデート。売上YoY+92%と相変わらずの高成長
ドイツのフードデリバリー企業「Delivery Hero」が2020年1Q事業アップデートを発表しました。いま、数少ない成長市場であるフードデリバリーの状況をチェックしてみます。
2020年 1Q
総注文数:2.39億回(YoY+92%)
総取扱高:24億ユーロ(YoY+58%)
売上高:5.15億ユーロ(YoY+92%)
総取扱高は日本円にして約2,776億円と、年間1兆円に到達する勢いです。売上高は596億円ほど。
Uber Eatsの総取扱高は43.7億ドルと、Delivery Heroの1.7倍程度です。ただ、売上高ではDelivery Heroのほうが上回っているんですね。
(Meituan Dianping 2019 ANNUAL REPORT)
中国インターネット企業「美団点評」のフードデリバリー年間GMVは3,927億元と、約5.9兆円にのぼります。圧倒的な世界1位。
(参考:出前館2019年8月期決算説明会資料)
その他のフードデリバリー企業はこのような感じです。緑色の韓国企業「Woowa」はDelivery Heroが買収し、Uber Eatsはインド事業を「Swiggy」に売却したため、実質的にはDelivery Heroが世界2位に躍り出たことになります。
中国を除いた市場でレストラン掲載数が50万店舗を超えたとのこと。ギリシャでも営業を開始し、展開エリアが全部で30カ国に拡大しました。
巣ごもりとあって3月以降にユーザー数が10%も増加。注文数はやや減少しましたが、4月に入って回復しつつあるようです。
実はMENA(中東、北アフリカ)が最大の市場。そして、アジアのGMVが倍増とめちゃくちゃ伸びており、成長を牽引しています。
通期売上は24~26億ユーロと70%成長の見通し。2億ユーロの事業投資を予定しており、調整後EBITDAマージンは▲14~▲18%を計画しているようです。本国ヨーロッパは収支トントンになりそうとのこと。
約40億ドルで買収したWoomaの連結は下期となる予定。Woowa連結前でアジアのGMVが倍増という伸びっぷりとは驚きです。
株価は最高値付近まで上昇しており、時価総額は151.8億ユーロ、約1.8兆円に高まっています。