(読書感想文)心と現実 私と世界をつなぐプロジェクションの認知科学 (幻冬舎新書)
興味を持っている、プロジェクション・サイエンスの分野についての書籍だったので、メモがてら読書感想文を書いて投書したので、参考までにこちらにも転載いたします( *ˊᵕˋ* )
【プロジェクション・サイエンス】に関連するテーマにご関心のある方は、とてもオススメな1冊です。
併せまして、より分かりやすい文体で、プロジェクション・サイエンスが
【初めての方】には、次の書籍の方がオススメです。
認知科学はもちろん、比較心理学/動物心理学、
臨床心理学(特に、【認知バイアス】【認知の歪み】【防衛機制】【スキーマ療法】)
などとも関連するテーマなので、これらに興味がある人にもオススメです。
(ここから感想文)
→佐野愛【意識と意味と位相空間】における「意味の収束」「集積点」に相当していて、統計力学的機械学習や情報幾何空間中における「局所最適解」のようなもの?
個人個人でもっている情報・価値観・世界観が異なるので、プロジェクティッドリアリティ(情報幾何空間中のトポロジー)が異なるために、記号接地する際の近傍単語のパターンが人それぞれ異なる?
→現実世界のモノゴトの理解/解釈/(バック)プロジェクションの仕方が異なる?
→ 量子力学/量子情報や機械学習でのテンソルネットワークや、
「状態-プロセス」双対?
→ 客観的な物理状態からの寄与率よりも、
主観的な情報的状態からの寄与率の方が、
プロジェクティッドリアリティへの影響が大きい?
客観的な物理世界よりも、主観的/情報的な世界の方が、
【当人にとってはまぎれもない現実】として認知しやすい?
→浄火ではなく、水を使うのは古層の記憶?
人間が猿だった時代の「果物や野菜を水で洗うことの衛生観念」から進化したのが「穢れ」であって、「洗浄」によって「祓われた/清められた」と感じられることに由来している?
→ 主観固有世界。仏教での渇愛/巴: Taṇhā/梵: tṛṣṇāの消滅は、主観固有世界の消滅、プロジェクティッドリアリティの消滅でもある?
この領域まで到達する人は現代にはいないが、もし到達した場合、臨床心理学的には「病理」判定?
→ 主観固有世界。なので、「客観的に正しい」よりも「主観的に楽しい」という生き方、プロジェクティッドリアリティ重視の生き方が、ここ最近の自己啓発書のトレンドになっている?
→ スマホ依存症、インターネット依存症、SNS依存症
→ ネットやSNSによる拡張された自己と修飾されたナラティブセルフ、
モノだけでなくコト・SNSアプリやどのような文化圏・推しに所属しているかの帰属意識などなど、
【物理的な現実世界】からの(心理学用語の)【乖離】の増強
→ (心理学用語の)【防衛機制】の強化
→ 【情報的な主観固有世界】
→ Z世代・令和の若者? 単なるジェネレーションギャップ?
多様性の発達に伴う、文化的コミュニティの細分化?
(異文化間のディスコミュニケーション?
プロジェクティッドリアリティの差が大きくなりすぎて、
コミュニケーションが成立しづらい)
→ 主観固有世界。
過去の情報の主観的書換、スキーマ療法・認知行動療法とも関連している?
→ 文化・宗教の違いによる黄金律の差、サイコパス、ミラーニューロンの異常、ASDとも関係している?
これらと、他者への共感性なども含めて、プロジェクション・バックプロジェクションの強度/濃度/(現実世界の解釈に対する)寄与率などについて、ある程度、遺伝子学・エピジェネティック・脳神経学・心理学的な影響が存在する?
→農業・牧畜の発達に伴うA型血液の発祥/発症や、ギョベクリテペ・チャタルヒュユクの建造などとも関係している?
→ 低確率の事象は、logをとって情報量として表示すると「高情報量」になるので「情報量の多少の違いを知覚する能力/感覚/センス」と言える?
低確率な事象・高情報量なモノゴトについての感受性が高いと、HADDになる?HSPとも関係している?
ある意味では、創造力/空想力とも関連している?
アファンタジアなどでは形成されにくい?
これらの複合的な要素によって、スピリチュアル・宗教心との相関が形成されている?
→ これが書籍ScienceFictionsで言うところの「再現性」があるのであれば、マインドフルネスや、慈悲の瞑想、ペットや観葉植物とのふれあい、恋愛・結婚・育児などを通じて、
攻撃性(テストステロン)を減少させて、
闘争逃走反応・交感神経系を抑制して、
愛情・優しさ・リラクゼーション(オキシトシン・セロトニン)を
増加させて、副交感神経系を優位にするように、
人類が進化/変化しているということでしょうか。
原始仏教以前から(それこそ類人猿時代から)そういう流れなのか、
仏教の出現によって大きく変化したのか、
というところは人類学(文化学&生物学)的な観点からも、
非常に興味深いですね( ˊᵕˋ )
また、様々な娯楽・エンターテインメントコンテンツ(映画・ドラマ・ポップス・ゲーム・マンガなどのサブカルチャー・様々な趣味など)についても、このような神経伝達物質・神経修飾物質という物理・生化学面と、プロジェクティッドリアリティという情報・文化面からの影響・交互作用がどのようになっているか、非常に興味深いです( ⸝⸝•ᴗ•⸝⸝ )
→ このようなプロジェクティッドリアリティについての認識が広く広まれば「教育」「各時代・地域ごとの常識・風習・文化」が、どのようなプロジェクティッドリアリティを形成するのかについて、より深く分析することで、社会の安定性や多様性について、より実質的で実りある議論ができるようになりそうですね(ง'̀-'́)ง
→ インドの神話では、世界の始まりは言語(の神)ヴァーチェさまによって始まり、言語という機能によってすべてのモノゴトが機能している、という世界観をとっています(旧約聖書でも、はじめに言葉があった、となっていますね)。
また、世界各地において、幼少期には魔除けのために、本名とは異なる名前を名付ける/命名するという文化が見受けられます。
現代でも、赤子の命名には、姓名占いや語源の由来、聖人や神さま・偉人の名前にあやかる、などの風習が残っているので、
【命名】という言語を操作するための中核概念の重要さというのは、
古代から今でも根強く残っているようで、非常に興味深いです(。•◡•。)
(おわりに)
☆プロジェクション・サイエンスが、今後とも、
色彩心理学、臨床心理学、位相言語、
脳神経系のトイモデルやAIの実装基盤としての統計力学的機械学習、
クオリア構造学などなどと、学際的に融合して、
情報幾何学(最適輸送理論)による一元化、定量化、視覚化
が行われるようになって、定量的な議論が可能となって、
立派な1つの「サイエンス(客観的に再現性のある実験を行うことができる、実験科学)」として広く認知されるようになるとステキですね( ˊᵕˋ )