ぼくぼくはおこおこっている

ぼくぼくはおこおこっている。ぼくだって言いたいときがある。どうにも物悲しいおじさんたちの姿。これがぼくたちの社会。どうにも物悲しい社会。封建社会。前近代社会。何周も遅れてる社会。

ぼくぼくはおこおこっている。たしかな怒りの対象は分からない。やりきれない。ああもうこうやって男女はお互いを大切にできないのかなって。でもやけっぱちではない。なんだか不思議だ。ぼくぼくはおこおこっている。

こころが疲れているのかな、みんな。物質的に豊かになって、でもそのためにたくさんの苦労が積み重なっていって、その疲れが向かう先はこんなにも馬鹿げた言動。行動。やっぱり、ぼくたちは、ちゃんとした人をしっかり評価するようにしなくちゃ。そしてそんな希望はどこにある? ひととき、ひとときを、たいせつに、人を見ることに当てること。

当たり前のことを素直に謝ることができないおじさんの姿。その裏にどんな取り引きがあるかは知らない。ぼくぼくはおこおこっている。なんだか呆れてあげることができない。こりごりなんだけど、きちんと見つめたい。

ぼくたちは変われるのかな。人間は動物のままだ。ただそうやって生きている。でも、なんだかきょうは、ぼくぼくはおこおこっている。みな目の前の生活をしている。ぼくたちは一瞬一瞬を、お互いを、ぼくたちの人生を、たいせつにしていく。そのために、どんな社会をつくろう? どんな関係をつくろう?

ことばで答えを語るのは簡単なのに、なんでぼくぼくはおこおこっているんだろう?

とてもすばらしい違いをそれぞれにもって、ぼくたちは生まれた。

なのになんで謝れないのか?

どうしてなのか?

過去をなかったことにして、記憶障害にすすんでなろうとするのはなぜ?

ぼくぼくはおこおこっている。だれのためでもない。このきもちをここに残しておこう、と思う。

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