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太陽が電気で輝いている10の理由

一般に太陽は集積された水素ガスが重力で圧縮され、中心部で核融合が起きて輝いているとされます。しかし、いくつかの観測事実を積み上げていくと、太陽は核融合ではなく、星間物質が流れ込んで生じる電流で輝いていることがわかります。今回は太陽が電気で輝いている10の理由を説明していきます。
ちなみに太陽が核融合で輝いていると最初に指摘したのは、20世紀前半天文学者のエディントンでした。エディントンはアインシュタインの特殊相対性理論を裏付ける太陽による恒星の光が屈折することを観測したことで有名です。しかし、この観測はいまでは間違っていたことがわかっています。また、当時、宇宙が真空で星間物質が存在することは観測されていませんでした。

最初に基礎知識として一般に予想されている太陽の構造を見てみましょう。wikipediaから図を借りてきました。

太陽の構造 1.太陽核 2. 放射層 3. 対流層 4.光球 5.彩層 6. コロナ 7.太陽黒点
8.粒状斑 9.紅炎(フレア)

上の図では1,2,3は想像した内部構造に過ぎません。4~9までが観測によりわかっている部分です。
太陽の構造を頼りになぜ電気で輝いているのかを説明していきましょう。

1.黒点の温度は3000度
黒点は太陽表面に黒く見える場所で、表面の温度が6000度であるのに対して3000度とかなり低くなっています。黒点をよく観察すると光球を構成しているプラズマが欠けている場所であることがわかります。黒点は光球の下が見えているのです。一般に太陽の中心部で核融合が起きているとされますが、すると内部に行くほど温度が高いのですが、光球の下に見えている内部は温度が低くなっています。
また、黒点の周囲に見えるプラズマの厚さは200km~800km程度と考えられています。

黒点は表面のプラズマが欠けた場所

2.上空のコロナは200万度
太陽表面が6000度であるのに対して、その数百万キロ上にあるコロナ層は100万~200万度です。ここでも温度が逆転しています。中心部が数億度なら中心から離れるほど温度は低下するはずです。コロナ層の温度が高いのは宇宙空間に向け放電していると考えると納得がいきます。

3.太陽はまん丸
太陽の真球度は非常に高いことが観測で知られています。ほぼ真球といってもいいくらいなのです。太陽の自転速度は速く、最も早い赤道部で秒速1890mです。地球の自転速度が440m程度なので、4倍も速いのです。たとえば、木星の自転速度は秒速12000mと一桁速いので、赤道部が膨らんだ形状をしています。同じガスで出来ている太陽はほとんど真球であることを考えると、内部にはそれほどの量のガスはないと考えられるのです。
実際、太陽表面は振動しており、その振動を解析すると内部に空洞があるのではないかという研究があります。

膨大な質量が重力を発生させて、その圧力で核融合が起きている証拠はないのです。

4.太陽表面を蔽う円形磁場
日本の太陽観測は世界でもトップレベルです。その日本の太陽観測衛星ひのでは、太陽表面で重要な現象を観測することに成功しています。

太陽表面を蔽う粒状班は無数の磁場によって形成されている

太陽の表面はプラズマが対流している小区画―粒状班によっておおわれています。粒状班は大きさが100~200km程度ですが、そこに無数の円形磁場が存在することがわかりました。磁場は表面を移動するプラズマの電荷によって生み出され、プラズマを表面に押さえつけている力を発揮しています。
プラズマを磁場で抑える作用は核融合炉でも使われています。自然界では太陽が磁場を使ってプラズマを抑えているのです。

5.太陽の自転速度
太陽は約25日から35日周期で自転しています。自転周期は赤道部ほど速くなっています。もし、太陽の中心部まで物質がぎっしりと詰まっていて、中心に行くほど密度が高くなっているなら、極のほうが速度が速く、赤道部は遅いはずです。質量のある中心部が周囲のガスを引きずっていることになるはずが、逆になっています。中心に質量が集中しているというのは間違いです。

太陽の自転速度は赤道部ほど速い

6.黒点とフレアの分布
黒点の分布とフレアの分布する場所はほとんど同じです。赤道部をのぞいて、中緯度にかけ分布しています。黒点は表面のプラズマが欠けた場所ですが、フレアは逆にプラズマが噴き出す場所と考えられています。

黒点は中緯度に集中して出来る

あまり知られていませんが、太陽風には速度の異なる2種類の粒子の流れがあります。一つは650km/sの高速太陽風でプロトンが濃い太陽風です。もう一つは400km/sと遅い、低速太陽風です。低速太陽風は主に黒点の発生する場所から噴き出していて、電子密度の濃い太陽風です。
2つの太陽風は観測から明らかになりました。

観測衛星ユリシーズによる太陽風の画像

このことから黒点がある周辺からは電子が大量に噴出していることがわかります。太陽の輝きは放電現象なのです。

7.太陽は変光星
太陽表面でフレアが起きると強力なX線が放射されます。可視領域ではほとんど変わりませんが、X線は1000倍の強さになります。X線が放射されるためには超高温か放電現象が必要です。太陽表面の6000度ではX線は発生しません。https://www.youtube.com/watch?v=iozG3YqFwAg

Xクラスのフレアが起きたときの様子です。ピカッと光っていることがわかります。雷放電と同じように見えませんか?

8.星間物質が流れ込む
フレアが起きている時の様子を詳細に観察すると奇妙なことがわかります。次の動画を見ていくと、太陽表面からフレアが立ち上がったように見えますが、1:20からは空中からプラズマが現れ、表面に向かって落ちていくように見えます。

こちらの動画はもっとはっきりと空中からプラズマが現れ、表面に流れていく様子がわかります。

星間物質は高電位の電荷を持つため、その粒子の流れは電流そのものです。銀河を流れる星間物質は20TeVという高い電圧を持っていることがわかっています。太陽は20TeVの星間物質を吸い込んで5MeVの太陽風として噴き出しています。その差の電圧が太陽表面で放射として消費されているわけです。
最近発表された論文に太陽に星間物質が流れ込んでいると指摘した論文があります。

http://www.journalcra.com/sites/default/files/issue-pdf/23817.pdf

ちなみに星間物質とは陽子と電子です。プラスとマイナスの電荷を持つ粒子が高電圧の状態で入り乱れ、ぶつかり合っています。陽子に電子が衝突すると非常に短い電界のパルスが生じますが、それが太陽ニュートリノです。

9.変化する太陽磁場

太陽が放射する磁場は複雑で強力です。惑星の磁場は自転軸の両端に現れることが多いのですが、太陽磁場は両端に現れたり、4極に分かれたりします。もし、太陽の中心部で核融合が起きて、表面に至る対流層でのプラズマの動きが磁場を生んでいるとしたら、このような磁極の変化は不可能です。
複雑に変化する太陽磁場は、宇宙から入り込む星間物質が表面を移動することで作られています。星間物質の量が変化するため、プラズマの移動が変化して、黒点、フレアも変動します。

複雑な磁場を可視化した図

10.太陽周期は土星・木星による
太陽活動を示す黒点周期は11年~12年と言われています。黒点が多く出来ると太陽活動が活発になり、少ないと太陽活動は低下します。これは流れ込む星間物質の量が増減するためです。
太陽系外の星間物質にも濃度差があるようですが、よくわかっていません。それよりも影響の大きいのが土星と木星の位置です。土星の公転周期は29.5年、木星は11.8年です。太陽系は少し斜めになって銀河の縁を周回しています。土星、木星が太陽よりも前に出ると流れ込んでくる星間物質を奪う量が増えます。
太陽極小期だった2009年、2020年には木星が太陽より前方に出ていました。

この動画では銀河風を横切って移動する太陽系の様子がよくわかります。黒点周期が11年なのは木星と土星の公転周期が原因です。

太陽が電気で輝いていることは、冒頭にあげたエディントンと同じ時代にすでに主張されていました。ノルウエーの物理学者、クリスチャン・ビルケランドは真空容器の中で球体を放電させ、太陽と同じ状態を作り出すことに成功しました。ビルケランドは1917年に日本で客死しています。その後、スウェーデンのハンス・アルヴェーンは、プラズマ宇宙論を主張して、電気的太陽を説明しました。ハンス・アルヴェーンはプラズマ物理で1970年にノーベル賞を受賞しています。ここで紹介したように電気的太陽の証拠は太陽観測が進むにつれ、ぞくぞくと発見されています。太陽が核融合で輝いているというのは、20世紀初頭の古い考え方なのです。

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