USキーボードの格安ノートPCで疑似親指シフト
Windows10のサポート終了のカウントダウンが始まっています。家のノートPCはどうしようと思っていたら、Intelの省電力CPU N100を搭載した格安(?)ノートPCが話題になっています。USキーボードならシングル親指シフトで入力出来ますが、ローマ字入力で使う家族とどう折り合いつけるのかが課題です。
1. 疑似親指シフトの設定
1.1 やまぶきRの設定
キー配列の変換にはやまぶきRを使いました。親指シフトだけでなく制御キーの入れ替えにも使えます。以下のサイトから yamabuki_r1.11.1.zip をダウンロードして解凍します。インストールの必要はありません。
ユーザが二人なので、やまぶきRは自分のユーザフォルダーにコピーしておきます。
疑似親指シフトは以下のキーマップにしました。ALTキーを使うショートカットの機能はマウスでも出来るので、無変換キー(F14)と変換キー(F15)に割り振りました。やまぶきRではUSキーボードでCapsLockを英数キーに割り振れないので、F16を割り振りました。
親指キーの設定は左右シフトキーともSpaceです。
やまぶきRの配列定義ファイル(NICOLA-ANSI_single.yab)は以下のとおりです。シフト無しに濁音・半濁音を配置し、左親指シフトと右親指シフトは同じ配列にしています。
;NICOLA配列
;http://nicola.sunicom.co.jp/spec/kikaku.htm
;
;英語キーボード用(シングル親指シフト)
:https://github.com/ja7rhk/yamabuki_r_yab
[ローマ字シフト無し]
'`','1','2','3','4','5','6','7','8','9','0','-','='
.,ka,ta,ko,sa,ra,ti,ku,tu,,,'゛','゜',¥
u,si,te,ke,se,ha,to,ki,i,nn,後,
'.',hi,su,fu,he,me,so,ne,ho,'/'
[ローマ字左親指シフト]
無,'?','/','~','「','」','『','』','*','(',')','-','+'
la,e,ri,lya,re,yo,ni,ru,ma,le,'無','無',無
wo,a,na,lyu,mo,mi,o,no,lyo,ltu,無
lu,-,ro,ya,li,nu,yu,mu,wa,lo
[ローマ字右親指シフト]
無,'?','/','~','「','」','『','』','*','(',')','-','+',
la,e,ri,lya,re,yo,ni,ru,ma,le,'無','無',無
wo,a,na,lyu,mo,mi,o,no,lyo,ltu,無
lu,-,ro,ya,li,nu,yu,mu,wa,lo
[ローマ字小指シフト]
'~','!','@','#','$','%','^','&','*','(',')','_','+'
'Q','W','E','R','T','Y','U','I','O','P','{','}','|'
'A','S','D','F','G','H','J','K','L',':','"'
'Z','X','C','V','B','N','M','<','>','?'
[機能キー]
左Alt,F14
右Alt,F15
CapsLock,F16
1.2 MS-IMEの設定
まず、[以前のバージョンの Microsoft IME を使う] をオンにします。機能キーでF14~F16に割り振ったキーを以下のように設定しました。この設定はユーザ毎に保存されます。
やまぶきRをスタートアップに登録して終了です。
1.3 濁点・半濁点による疑似親指シフト
かな配列はNicolaです。対側シフトのかわりに濁点キーと半濁点キーを使います。濁点や半濁点は後から打つというのはある意味自然で、無線の世界では昔から「が」は「かわせの『か』に濁点…」でした。正直、快適とは云い難いですが、かな配列は指が覚えているのでローマ字入力で悩むよりは余程ましで、SNSやメール等の短い文章なら十分です。
2. ローマ字入力用の設定
2.1 やまぶきRの設定
家族がローマ字入力で使うユーザの設定です。制御キー以外はUSキーボードの刻印通りです。
やまぶきRは当該ユーザのフォルダーにコピーして、使う配列定義ファイルを機能キーの入れ替えだけします。メモ帳で編集し、適当な名前つけて拡張子.yabで保存します。
;NICOLA配列
;http://nicola.sunicom.co.jp/spec/kikaku.htm
;
;英語キーボード用(ローマ字入力キー入替え)
:https://github.com/ja7rhk/yamabuki_r_yab
[機能キー]
左Alt,F14
右Alt,F15
CapsLock,F16
1.2 MS-IMEの設定
MS-IMEの設定は疑似親指シフトの場合と同じです。
以前のキー配列と比較するとあまり違和感はないかもしれません。ネットを見るだけなので、日本語切換えは簡単な説明で納得して貰えました。
3. CHUWIノートPCの使用感
比較対象が2016年製のWindows10(SSDに換装済)なのと、余計なソフトが入っていないこともあって動作はとてもサクサクです。フルHDのIPS液晶はきれいですし、省電力CPUのせいかバッテリーの減りが遅いように感じます。
外出先で使うのはプレゼンに持ち出すくらいですが、このサイズでHDMI端子が付いているのは便利です。USBポートはType-AとType-Cがそれぞれ一つしかないのでBluetoothのマウスに買い替えました。
このPCの価格を考えると、10万以上する一般的なJISキーボード仕様のノートPC価格が信じられません。諦めて、再生ノートPCやChromebookを購入しなくてよかったと思っています。