&TEAM2nd.Single'青嵐(Aoarashi)考察まとめ 3
1.はじめに
&TEAM 2nd.Single'青嵐(Aoarashi)'について考察しています
1st.Single'五月雨(Samidare)'と共に『DARKMOON 黒の月:灰色の都市』シリーズである'青嵐'は、一件爽やかなMVに見えますが実は複雑なストーリーが隠されていると考えています
前回は'声変わり'について考察していますが、今回'青嵐(Aoarashi)'MVが公開されましたのでそちらの考察をしたいと思います
なおこれはあくまで私の考えであり、答えではありません
どう捉えるかは、その方の想像力に任せていると思います
ですので、こんな考えもあるのねと気軽な気持ちで読んでいただけるとありがたいです
2.青嵐(Aoarashi)考察
🍀寂れた街の謎
前回、'声変わり'の考察をしましたがそのときから感じていた疑問
どうして街に人がいないのか、どうして荒れ果てているのか?
2つのMVを見て頂くと、よく分かるかと思います
どちらも街が廃墟と化してるのは何故か?
人のいないスーパー、ぶつかっただけで出てくる自動販売機、散らかったお店や部屋…
しかしよく見ると、ごく最近までそこに人がいたような形跡を見ることが出来ます
'声変わり'では冷蔵庫の飲み物は冷やされているし、'青嵐'では自動販売機から冷たい飲み物が出てきます
さらに言えば'声変わり'ではガソリンの入ったトレーラー、'青嵐'では大きな船が上げられているし『夏祭り』のポスターがフェンスに貼られています(ただ、ボロボロな所を見ると少し前に貼られたものである事が分かります)
しかし現在はどちらにも人はおらず建物が放置されている事から、少し前までそこには人の営みは間違いなくあったものの、何らかの原因で急に街が荒れ果ててしまったのでは?と予想出来ます
『DARKMOON 黒の月:灰色の都市』の中ではカーン(K)は港町グレイビルに住んでいました
ある日ヴァンパイアが街を襲い、カーンも親を亡くしてしまいます
また'青嵐'の中でも海や船の様子がある事からも、この場所がグレイビルの街ではないか?と考えられます
ヴァンパイアによって街の機能をなくし、人のいなくなった港町グレイビル
それが'青嵐'や'声変わり'の舞台だと、私は思いました
🍀廃プールの謎
水の入っていないプール、水を掛け合いはしゃぐ狼の少年達
水が出る事を考えても、少し前まではそこに人はいて暮らしがあったのだと思います
水の張られたプールに飛び込む少年達に、Under the Skinを彷彿させました
Under the Skinではカーン(K)が誰もいないプール(実際にはカミル(JO)がいる)で水面に映る月を見て掴もうとし、飛び込むシーンがあります
エンジー(EJ)もバスタブに水を張り、自ら潜ります
他の少年達も次々に水に入ると場面が変わり、夜の遊園地の駐車場で踊ります
'青嵐'ではタヘル(TAKI)だけがプールに入るのを躊躇しています
これはタヘルだけが純粋な狼では無いということでは?と考えています
以前、『タヘル(TAKI)は本当は狼の血が入っていない人間の子、またはナジャク(NICHOLAS)の弟とされているが実際には全く別の種族の子』と考察していて、それはスタジオジブリの'もののけ姫'のサンのように人間でありながら狼(モロの君)に育てられたのでは?と考えています
つまり身体能力がなかなか兄のナジャク(NICHOLAS)のようにならないのは、タヘル(TAKI)が人間だからではないか?
プールに飛び込めないのは、人間なら飛び込むのが苦手な方は普通にいますので納得出来ます
そしてプールに入った後で対岸に花火をみつけ橋や川を通り対岸に渡るのですが、ルスラン(HARUA)が蛍を見つけ皆で蛍にはしゃいだり浅い川を歩く狼の少年達にある事を連想しました
そしてこれはただの、夏の物語ではないと気付いたのです
🍀対岸にあるもの
ルスラン(HARUA)の前に現れた蛍、それをきっかけに対岸に渡るのですがその道中の大量の蛍に私は死者の魂を蛍が乗せているのを連想しました
それは蛍は死者の魂を乗せて、お盆に私達の住む人間界に現れるという話を思い出したからです
そして水面を指さすのは、そこに何かが見えているから
それは実は蛍ではなく、もしかしたら笑顔で指を指すあたりまだ活気のあった街の様子かも知れませんし、いなくなってしまった街の人々が見えたのかもしれません
そしてナジャク(NICHOLAS)は川の中を歩いている時に、不自然に足を取られます
これ、実は誰かに水中から足を引っ張られたのではないでしょうか?
昔はよく『お盆に水に入ってはいけない』と言われました
亡くなった方は海や川など水のあるところから私達の世界に来るとされ、その為水のある場所にいると引っ張られるというものです(お盆は潮目が変わるから、水草が沢山生えるからなど現代でも通用する確かな理由はあるようです)
つまり蛍も川で足を取られるのも全て、彼らが人間界と死者の住む冥界との境目にいるからかも
それを離れた所から見るカーン(K)は、何かを分かっている可能性があります
というのもカーン(K)考察で『太陽と冥王星』がカーンの守護星ではないか?としていて、そう考えればカーン(K)が『破壊(死)と再生の星』の冥王星だからこの状況を分かっていると考えられるのです
'青嵐'MVの橋や川はこの世とあの世を繋ぐ、いわば三途の川のような役割
それで沢山の蛍や水の中にいなくなった街の人達が見えたのかもしれません
そして川を渡りきった先にあるのは新しい街、ではなく冥界なのだと思うのです
🍀対岸の街
賑やかにお祭りをしている街の人達、楽しそうな様子に冥界を感じないかもしれません
しかし不自然な紅白の団子、日本の夏のようで少し違う
最後に飛ばした灯篭は、日本でもお盆に灯篭流しなどがありますがランタンを飛ばすといえば真っ先に思い浮かぶのは台湾です
台湾でも死者の魂をランタンに乗せて空に飛ばすという風習があります
しかし浴衣に、のぼりも日本語
ここは日本かそれとも台湾なのか?
ちなみに紅白の団子には紅に『おめでたい事』の意味、白に『死や別れ』の意味があり人の一生を表しているそうです
おそらくこの世界は現実世界ではなく、その為に日本と台湾の文化が混ざっていたり生と死を意味する紅白団子が売られていたのだと思われます
そして飛ばした灯篭には、狼の少年達を最期まで守ってくれたギリ兄さん(坂口健太郎さん)の魂
死と正面から向き合い、生きる意味を見つける
DARKMOONコンセプトの根底にあるものは、死生観と仲間との絆だと思うのです
そしてこの事から、'青嵐(Aoarashi)'にある映画のオマージュを発見したのです
3.ある映画との関係
🍀実はあの映画のオマージュ?!
私は橋を歩くシーンや、台湾とも日本ともつかない世界にある超有名な日本のアニメ映画を連想しました
それは『千と千尋の神隠し』です
先程、タヘル(TAKI)に『もののけ姫』のサンを連想したと言いました
同じように'青嵐'には『千と千尋の神隠し』を感じるのです
千と千尋の神隠しは、10歳の荻野千尋が両親と共に引越し先に向かう途中で道に迷い、小さなトンネルを抜けた先にある世界で起きる様々な出来事を通して成長する物語です
両親は店にある食べ物を勝手に食べ湯婆婆の怒りを買い、豚にされてしまいます
残された千尋は知らない世界に怯えますが途中でハクに助けられ、お父さんとお母さんを助けたいならここで働かなければならないと言われます
千尋は湯婆婆により名前を変えられ『千』として、油屋で働き始めます
ここでひとつ、思い出したことが
今回の'青嵐'コンセプトはダイヤ( ♦️)
そしてトランプのダイヤには、『夏、昼、商人、貨幣』の意味があります
夏と昼は、狼の少年達がいたプールや西瓜の種飛ばしなどで連想できます
『千と千尋の神隠し』では、千尋達が半袖を着ていることや草が鬱蒼と生えていることから季節は夏だと分かります
また千尋の母が『車にサンドイッチがある』というのと周りが明るいことから、ちょうど昼頃だと分かります(お腹が空いていて、油屋の食べ物を食べて豚になってしまうあたりも)
では残りの『商人、貨幣』は?
まず'青嵐'では、自動販売機からサイダーを取ろうとするルイ(YUMA)とタヘル(TAKI)から、エンジー(EJ)が横からきてサイダーを取ってしまいます
エンジー(EJ)はギリ兄さんと出会う前、姉をヴァンパイアに殺され一人で生きる為に大人相手に阿漕な商売をしていました(『商人』)
横からサイダーを取ってしまうのも、そんなエンジー(EJ)を表しているようです
貨幣そのものは出てきていませんが、本来ならジュースを買うには貨幣が無ければ買えません
では『千と千尋の神隠し』ではどこに商人や貨幣が出てくるのか?
まず、そもそも湯婆婆は『商人』です
神様相手に油屋を経営する魔女であり、誰しもが働かなければ置いてもらえません
ハクも『ここで働かせてください』と言うようにと、千尋に強く言い聞かせます
貨幣は、カオナシが千(千尋)に与えようとした『金』がそれに当たると思います
また自動販売機で(貨幣を使わずに)サイダーを取ったように、千尋の両親も『財布もクレジットカードもある』としながら実際には無銭飲食をしています
このように&TEAM'青嵐'と『千と千尋の神隠し』には共通点が多いのですが、他にもあるのか?
ここで、更に共通点を見ていきます
まず『千と千尋の神隠し』の物語冒頭、千尋は引越しの為に車に乗っています
手には友達からの手紙
本当は転校したくない千尋は少し拗ね気味です
道が悪く地面がボコボコしていて、鬱蒼とした森の中を車は走ります
'青嵐'で手紙は出てきませんが、自動販売機の隣に郵便ポストを確認できます
また地面は悪く、雑草が生い茂っています
『千と千尋の神隠し』では車を運転する父親が道を間違え、そのまま森の中に入っていってしまいます
すると行き止まりになり、そこには少し前までテーマパークだった痕跡の残る門があり両親はそこを通ろうとします
しかし千尋は、トンネルの向こう側が風を吸い込んでいる様子から何か不穏なものを感じ「ここイヤだ!」と戻る事を父に提案しますが受け入れてもらえませんでした
'青嵐'では、タヘル(TAKI)がプールに入るのを拒んでいます
水に濡れるのは平気なのに、何故プールに入るのは拒んだのか?
また、ルスラン(HARUA)はカミル(JO)と共にフェンスを乗り越えると、既に他の狼の少年達はフェンスの向こう側にいます
これは、最後にフェンスという障害を乗り越えるのを怖がったルスラン(HARUA)にカミル(JO)が一緒に乗り越える事を提案したのかもしれません
またルスラン(HARUA)が見たポスターに書かれた『夏祭り』の文字に、最近まで人の営みがあった事が分かります
『千と千尋の神隠し』でも千尋の父は門を見て「結構新しい建物だよ」と言っています
つまりどちらも、最近までそこに人がいた様子を表していると思います
また千尋の靴に注目すると、黄色い靴を履いています
'青嵐'ではルスラン(HARUA)もまた黄色い靴(ティンバーランド)を履いているのですが、この靴は&TEAM First Paw Printツアーでも履かれていてオーラスのWeverseライブではこの靴の話をメンバーがやたらしていました
スポであったかどうかは分かりかねますが、少なくともルスランの靴は千尋をイメージしている可能性はゼロではないと思います
『千と千尋の神隠し』ではトンネルを抜けると草原が広がり、まさに青嵐(青葉の頃に吹く、やや強い風)が吹き渡っています
'青嵐'では狼の少年達そのものが青嵐なのだと思います
『千と千尋の神隠し』の中で門を見た千尋の父が「90年代にあちこちで建てられ、バブルが弾けて潰れたテーマパークの残骸」と話しています
もしかしたらお祭りの建物も、そういったものであったのかもしれません
また『千と千尋の神隠し』では千尋の母が「呆れた、これ全部食べ物屋よ」と言っているのですが、お祭りの場所もよく見ると酒、寿司、日本料理など全て食べ物の文字が確認出来ます
また、『千と千尋の神隠し』では両親が食欲という欲に勝てず食べ物を貪り続けます
千尋はひとりで歩き回っていると橋をみつけ、その下に電車が走っていることに気が付きます
電車と言えば&TEAM'五月雨'を思い出します
じつはあるConseptphotoがずっと気になっていました
周りの風景とエンジー(EJ)の乗る電車の車内のどちらにも、少し不穏な感じがしたからです
また千尋が見た電車は二両編成で、'五月雨'の電車とイメージが重なります
『千と千尋の神隠し』では千尋が橋を渡ろうとすると謎の少年ハクが現れ、夜になる前に戻るよう千尋にいいます
言われるがまま千尋は来た道を戻りますが一気に夜になり、誰もいなかった街には黒い影のような不気味な生き物と、豚に変えられた両親のみがいました
千尋は驚き更に引き返しますが、来た道は途中で川になっていて(昼間、千尋の父が「川を作ろうとしてた」と話していた場所)そこから先には戻れません
ふと先を見るとそこには煌びやかな照明の建物と客船が見えます
'青嵐'でも、遠くに花火が見え向こう岸に誰かがいるのではと狼の少年達は喜ぶのです
ここでひとつ説明しておくと、実はこのMVは時系列が時々前後入れ替わっている所があると思います
昼になったり夕方になったり夜になったり
それはこの物語がそもそも、タイムリープやパラレルワールドが根底にあるから
'青嵐'の冒頭でカセットテープが巻き戻される音が入っているのも、『時間の巻き戻し』を意味していると思います
実際『千と千尋の神隠し』でも、最後に千尋達が戻ってきた時には車の中にまで草が入りかなり時間が経っていたのが分かります
つまり油屋で過ごした時間と、実際の時間には大きな隔たりがあるのです
これがタイムリープにより昔にタイムスリップまたはパラレルワールドに迷い込んだ、という事に繋がるのです
そして'青嵐'でこの世界に最初に引き込まれたのは誰なのか?
それはこちらのシーンで確認できます
おそらく最初に蛍に気付いたルスラン(HARUA)によって、狼の少年達は蛍に対し『追い掛けたい』という気持ちを植え付けられたのでは?と考えます
ルスラン(HARUA)はまだ幼い子供の狼
それ故に判断力に欠けていて、'FIREWORK'では容易にLightを受け入れてしまったのでは?と考えています
それにより他の狼の少年達もLightに夢中になり、仲間割れをしてしまうのです
つまり蛍を追いかける事(誘惑)で、狼の少年達は危険な場所(冥界)に導かれているのかもしれません
『千と千尋の神隠し』では夜が深くなるにつれ、千尋の体が透けてしまいます
これは千尋の存在そのものが消えかかっているからです
千尋も狼の少年達もまた、冥界に迷い込んだ人間
『千と千尋の神隠し』ではハクが現れ、この世界のものを食べないと消えてしまうと赤く丸い薬のようなものを千尋に飲むようにいいます
ハクに言われたように千尋が飲み込むと、千尋の消えかかっていた体は元に戻ります
同じように'青嵐'では蛍に導かれ川を渡り紅白の団子を受け取りますが、この一連の流れは全て冥界に導かれていく狼の少年達を表していると思います
次にその様子を詳しく見ていきます
まず、蛍を取り損ねたルスラン(HARUA)達は川辺で蛍を取ろうとします
一瞬にして夜になるのは『千と千尋の神隠し』と同じように、それが冥界の入口だからだと思います
これらが冒頭の『🍀対岸にあるもの』に繋がるのです
夢中で蛍を取ろうとする狼の少年達
しかしこの中で、もしかしたらこの状況を少なからず気付いているのでは?と思う人物が二人います
それが最初に説明したカーン(K)と、それとマハン(FUMA)です
ルスラン(HARUA)の兄であるマハン(FUMA)は、FIREWORKでもLightの正体に気付くようなシーンがありまた仲間達を後ろから見守るようなイメージがあります
後で述べますが実は'青嵐'にも、それを彷彿とさせる部分があります
このように『千と千尋の神隠し』と'青嵐'には、沢山の共通点があるのです
🍀まだまだある『共通点』
『千と千尋の神隠し』の中でハクによりなんとか油屋に潜り込んだ千尋はハクに、ボイラー室にいる釜爺の所へ行き「ここで働きたい」と話すようにと言われます
今回のコンセプト♦️は商人を表していますから、働くということがキーワードの『千と千尋の神隠し』とも合致します
更に釜爺のいるボイラー室とあるシーンが重なって見えました
それは、水に濡れた後で皆で昼寝をしている部屋の様子です
皆が濡れたまま寝ている中、浴衣に着替えたナジャク(NICHOLAS)とエンジー(EJ)
干された服を見ても、2人だけ着替えたことが分かります
2人が座る後ろには番号の振られた荷物入れのような棚(引き出し式か扉式)と、土間が確認できます
釜爺のいるボイラー室にも、同じように小さな引き出しと土間があります
更に2人の間の『6』はタヘル(TAKI)の番号です
タヘル(TAKI)はナジャク(NICHOLAS)の弟であり、また私が考えている『三人の人柱』のうちのひとりです(他はルスランとエンジー)
またこの部屋はとても散らかっていますが、よく見ると懐かしい扇風機や滑り台、茶箪笥を確認出来ます
この事からこの部屋は昔そこに人の営みがあったものの、現在は廃墟でありそこに狼の少年達が住み込んでいると考える事も出来ます
『千と千尋の神隠し』でも明らかに舞台は現代という感じではありません
土間、ガラスの襖、金のアルミの薬缶、着物、どれをとっても昔の日本という感じです
そして千尋はボイラー室にいる釜爺に仕事をさせてもらうようお願いしますが、手は足りてると断られてしまいます
そこにたまたま来たリンに面倒を見てもらうことになり、千尋は働く為の契約書にサインをし湯婆婆に名前を取られた上で『千』として油屋で働く事になるのです
働き始めた千(千尋)はある日、客の神様と『カオナシ』の見分けがつかずカオナシを油屋に入れてしまいます
'FIREWORK 考察の中で、Lightを受け入れてしまったのはルスラン(HARUA)では?としています
まだ幼く判断力の無いルスランはLight(ヴァンパイア)の正体を見抜けず、仲間内にLightを入れてしまった事からLightは恋心に似た感情を狼の少年達に植え付け、仲間割れを起こさせる
カオナシが最後に油屋で人を飲み込み暴れたように、Lightもまた狼の少年達を混乱させようとしたのです
さらに見ていくと『千と千尋の神隠し』では、リンと千が湯番をするよう言われ暫く使っていなかった風呂の掃除をします
'青嵐'で狼の少年達のいる場所が暫く人のいなかった廃屋や、廃プールである事と似ています
掃除をした後でお湯を貯めるのですが、それがプールで水を撒くシーンのように見えました
そして『千と千尋の神隠し』ではオクサレ神が油屋にやってきます
このオクサレ神にも実は'青嵐'との共通点があります
オクサレ神は本当は名のある河の主
人間が不法に捨てた自転車やゴミによって荒らされた河の主は、体に『自転車』が刺さりそれを千が抜いた事で自由になりお礼に砂金と苦団子を置いていきます
この『自転車』は'FIREWORK'や'五月雨'でも登場するアイテムです
また'FIREWORK'が収録された2ndEP『First Howling:WE』のConseptclip『THIRSTY』ではメンバー全員が自転車に乗っています
以前THIRSTY考察では、この自転車はライト兄弟と関係がある事とそれにより飛行機が開発され文明は進化するが、それと同時に自然破壊などの問題もあるという点で同じジブリ映画『もののけ姫』との共通点を見いだしていました
つまり『千と千尋の神隠し』でも、自転車やガラクタという文明の利器と文明の進化による自然破壊(ここでは主に河川)が起きているという問題とを含ませているのです
更に'青嵐'でも船があったりカーン(K)が自転車を押しています
またハクは銭婆の所に盗みに入り契約の判子を盗み出します
かつて生きる為に大人達を騙していたエンジー(EJ)と重なります
そして、狼の少年達が最後に宙に浮くシーンも、実は共通点が
それは千とハクが銭婆の所へ行き、千が名前を取り戻しハクも名前を思い出す時にそれを飛んでいるという点です
空を飛んでいるのは、ナジャク(NICHOLAS)、ルカ(MAKI)、ルイ(YUMA)、カミル(JO)
この4人は私が『三人の人柱』としたエンジー(EJ)、ルスラン(HARUA)、タヘル(TAKI)それとライカンスロープの継承者であり今まで迫害を受けたり自分のルーツを知らないまま生きてきたカーン(K)をそれぞれ『守護』する役割があると考えているキャラクターで、'五月雨'ではConseptclipでその組み合わせを見ることが出来ます
空を飛んでいる方が、歩いている方の『守護星』
それぞれに太陽系惑星の役割があると考えていて、お互いに支え合いながら生きていく運命にあるのだと思います
この守護の関係については、以前のnoteを読んで頂けると分かりやすいと思います
そして『守護』する側の立場にありながら空を飛んでいない人物がひとりいます
それはマハン(FUMA)です
マハン(FUMA)は主にエンジー(EJ)を守る役割をしているのと同時に、恐らくは全体をも守る役割があるのだと思います
実際、皆が空を飛んだりしている中で一番後ろを走っているのはマハン(FUMA)です
(2024.8.17追記)
ちなみに浮遊は『千と千尋の神隠し』でも見られます
それは銭婆の所から千とハクが帰る時に千尋がハクの名前『コハク川』を思い出すシーン
名前を取り戻した事でハクにかけられていた魔法が解ける、感動のシーンです
かつて千尋が川で溺れかけた時に助けた川の主であったハクは、'青嵐'の守護の関係と似ています
🍀ミサンガの意味
ところでこの'青嵐'コンセプトでは、狼の少年達は手首にミサンガをしておりConseptphotoでも3色のミサンガが出てきています
ミサンガはよく手で編まれ願掛けなどで用いられますが、実は『千と千尋の神隠し』にも似たものが出てきます
それは銭婆が編んだお守りの髪留めです
'青嵐'のミサンガもまた、長い航海で災難にあわないようにするためのお守りなのだと思います
また'青嵐'冒頭で自動販売機から出てきたのは『サイダー』ですが、本来英語ではサイダーはシードルが由来になっている言葉でリンゴのお酒又はジュースのことを指します
そしてリンゴは、'声変わり'考察では喉仏を指す『アダムのリンゴ』、'FIREWORK'考察でもアダムがリンゴを齧った事で悪を知るというギリシャ神話が由来だと思います
最後に『千と千尋の神隠し』で千尋は沢山の豚の中から両親を当てるよう言われますが、「この中にはいない」と両親はいないことを当てます
この事も、'War Cry'のHARUAの歌詞『幼い僕は 全て捨てて立ち向かう』に繋がります
幼く愚鈍であったルスラン(HARUA)は'FIREWORK'で容易にLightを受け入れてしまいますが、'War Cry'では成長し自分の意思で判断できるまでに成長しているのです
また千尋は両親の元に戻る時途中まではハクがついて行きますが、川になっていた場所は元の草原になっていました
するとハクは「私はこの先には行けない」と言います
それは川は三途の川であり、冥界に住むハクは三途の川が無いと渡る事が出来ないのです
また冥界である証拠に「トンネルを出るまでは、後ろを振り返ってはいけない」と千尋に言いますが、これも振り返ると冥界に連れ戻されるという掟の事を言っているのだと思います
後で公開された'向日葵'でも航海に出た狼の少年達はある島に上陸しますが、そこにある看板に書かれた『ウルブズベイン』とは狼殺しの意味でありまたトリカブトの花の事
かつて狼を射るのに矢の先に塗ったのが、このトリカブトの毒なのです
つまり'青嵐'そして'向日葵'のどちらもDARKMOONに関係していて、更にこれはこれからも続くヴァンパイアとの抗争を意味しているのだと思います
これから新しいDARKMOON:灰色の都市のストーリーが始まるのかもしれません
既にENHYPENはDARKMOON:ヴァンフィールドの子供たちという連載が始まっています
これからの展開がとても楽しみです
今回も長文をお読み頂きありがとうございました😊