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荒川豊蔵の黄瀬戸
多治見市美濃焼ミュージアムを訪ねて見た。
このミュージアムのことは存在さえも知らなかったのだが、先月『国際陶磁器フェスティバル美濃 '21』が催されたときに出かけたが、その時に『セラミックバレーぐるっとパス』を買っていたのを思い出したのだ。そのチケットの中にこのミュージアムが含まれていた。
ここでは美濃焼の発生からの歴史が事細かに展示されていて、我々が毎日使っている陶磁器に関しての知識の宝庫だ。今までの自分が何も知らないことに愕然とした。
美濃焼は1300年前から始まったとされる。雅楽の歴史と酷似している。
外国から伝わった技術を、日本古来の技術と突き混ぜて、日本独自の解釈で究極まで研究し日本風にアレンジしてしまい、さらに未来を探っている。
展示されていたものに、荒川豊蔵の黄瀬戸があった。私が知っている黄瀬戸とは全く違うもので暫く前で佇んでいた。今までの知識で、黄瀬戸は滑らかな肌で淡黄色に緑色の銅釉がかかり線描された模様があるものと解釈していた。友人の陶芸家も黄瀬戸はそのような作りにしている。
黄瀬戸は光沢の強い灰釉である古瀬戸系黄瀬戸と、しっとりと潤いのある油揚げ肌を呈する釉中に黄土を混ぜた黄瀬戸とに大別される。(日本大百科全書)
調べて理解できた。黄瀬戸は2種類あるのだ。それにしてもこの豊蔵の黄瀬戸は素晴らしい。何度も何度も見直している。