アスペルガー
治療が困難だと言われる、アスペルガーについての本だ。
こういう類の本は見かけることがあるが、医者、心理学者など外部からの観察によるものが多い。
この本は、そのアスペルガー症の当人が書いた治療器なので、読んでみる気になった。
著者はジョン・エルダー・ロビンソン、自動車修理工をしながら、音楽に興味があり舞台装置を操作するようになった。
腕が認められ、キッスやダイアナ・ロスのステージも任されるようになった。
持ち前の集中力で仕事では成功するが、対人関係がうまくいかず悩んだそうだ。
このアスペルガー症を、手術や薬で治療するのではなく、TMS(経頭蓋磁気刺激)という新しい技術を使って、アルバロ・パスカル=レオーネ医学博士神経学教授、臨床解釈研究所副所長、ハーバード大学医学部教育附属病院ベス・イスラエル・ディーコネス・メディカル・センター、ベレンソン=アレン非侵襲脳刺激センター所長の指導のもとに行われた。
自閉症の当人が体験したことを書いた本なので、説得力がある。
不可能だと言われた治療を、新しい技術を開発して解決していく人類に感動を覚えている。