
レトルト食品
食い意地のはった私は妻の買い物に付き合い、食品売り場をウロウロするのが好きだ。
目についた面白そうなものを、買い物かごに忍び込ませる。
私が同行すると予定金額の倍以上になるそうだ。
お昼に、妻が疲れてしまって「食事を作りたくない」と言い出した。
こんなことは時々あるので全く気にもしていない。
買い置きをしてあるレトルト食品で済まそうと思った。
もちろん買い物をする時に、原材料はきっちりと確認している。アミノ酸等の入っていないものを選んでいる。
この記事を書きながら、先輩のことを思い出した。
独身で通している先輩は、ご両親が亡くなった時に、残された都会の一等地の土地を処分し、会社も辞めた。
手にしたお金で、住宅を買い、人生計画をたて、働かずに一生遊んで暮らすことにした。
遊びに行った時、悠々自適だったが、ひとり暮らしは寂しそうだった。
食事はどうしてるのか聞いたところ「不自由はしてないよ。和、洋、中と毎日違ったものを食べている」
「ずいぶん豪華だね」と言ったら、「全部レトルトで、温めたものを、ご飯にぶっかけっるだけ」とのことだった。
「和は親子丼、中は中華丼、餃子、ラーメンなど、洋はパスタにレトルトの具材をかけるだけだ」とのことだ。
そんな食事で大丈夫なのか、気にはなるが本人の決心が固いので、それ以上は口を挟まない。
来年の年賀状が来れば無事が確認できる。