マスク
帰宅すると、使っていたマスクを取り出しそこいらに放置してしまう悪いくせがある。玄関脇には箱買いした新品のマスクが積んである。最近はマスクは使い放題だ。
スーパーなどに行くと、いろいろなマスクが山積みされて、売り場面責を占領している。それも去年のことを考えると信じられないくらいの安値で販売されている。
去年などは、スーパーにマスクは置いて無く、「薬局の開店2時間ほど前から並んでも買えなかった。」という話を聞いたほど、品薄だった。
日本は「単価の安い製品を作っていては利益が出ない」とマスク生産については資金と技術と機械をつけて外国に生産を委託していた。
このような理由ですぐに国内需要を賄うことができず、国民はパニックを起こし始めていた。
日本政府は、マスク調達を緊急に間に合わせるために採算を度外視して生産者を探した。この政府の仕事は、売り惜しみして値上げを待っていた業者に、販売開始の圧力をかけたのだ。
おかげで、我々はマスクを入手することが可能になった。
政府の務めは国民の生活を守るために経済を発展させることにある。政府の機能は心臓に喩え、お金は血液と考えれば理解しやすい。心臓は体を維持するために血液を停滞させることなく循環させなければならない。
政府も経済を維持するために資金を停滞させることなく循環させなければならない。これを怠ると停滞を解消するため荒療治としての戦争を考えなくてはならなくなる。
とにかく政府は、お金を停滞することなく循環させなければならない。55兆円の国家予算は計算しやすく金利を1%と考えた場合、1日15億円の利息がつくことになる。モタモタしている暇はないのだ。
今回の政府の行ったマスク政策について、変な苦情や不服を言っている人がいるらしい。代金を支払ってなくて経済に不都合を起こしたのかと思ったら、サイズが小さいだとか、量が少ない、在庫が余っているとの製品についての不満を言っているらしい。
しかし当時は「外国からもマスクは入ってこない、業者は売り惜しみをして流通の現物が無い状況」であった。政府が無理筋でもマスクを作り配給することにより、業者の倉庫を開けさせた仕掛けは見事だと思う。
緊急事態に特別予算を計上して対応できる仕組みを作った政府を頼もしく思う。
また近隣の国のように、現在の状況を全く異なる過去の状況に当てはめて、遡及法的に追求するのは正しい行いとは思えない。