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予言の自己成就

人間はこの宇宙(写真は国立天文台)を地球という乗り物に乗って秒速240kmで天の川銀河(Milky Way)の中を移動している。この銀河がどのくらいの速度で動いているのかデータがない。一寸先は闇どころか何もわからない。

地球が誕生して50億年、ヒト属が発生して200万年。縄文土器が出来て18000年。中国文明(夏)が出来て3900年。

未だに、人間存在の意義も分からなければ、生命の原理もわかっていない。アメーバ一つ作り出すことができない。現代医学では風邪も治せなければ、水虫も治らない。

人間はあまりにも不安なので、暦や易などを作り出して、未来予測をしようとした。しかし50億年のうちの2〜3000年分のデータしか無いので予測の立てようが無い。

いっそデータを無視して人間の思考停止させる宗教を考え出した。これだと何も考えずに指導者のいいなりになっていれば良い。指導者にとっては面白い手段だが、信者はたまらない。でも人生に迷わないから『それも良しか。』

思い込んだことは実現する。

予言の自己成就ということをマートンは

たとえ根拠のない予言(=噂や思い込み)であっても、人々がその予言を信じて行動することによって、結果として予言通りの現実がつくられるという現象のこと。

と言った。鹿又伸夫氏は下記のように述べている。

結論 かつてパーソンズは,功利主義的行為理論を批判する論拠として,人間行為において手段選択の誤りが起こることを指摘した。つまり,目的一手段関係における合理性が貫徹されるならば,「なぜ人間は間違うことが可能なのかといった問題は神秘的で不可思議なものとなるだろう」という疑問を提起した(Parsons, 1937 =1949. 訳, 第1分冊: 81, 97, 101, 105)。盛山の提示した弱い合理性概念は, 誤りをおかしうる主観的合理性であり,パーソンズの問題提起にたいする,合理的行為を堅持した立場からの一解答であった。そして,本稿の分析では,人間の過誤が作りだす社会現象とされてきた予言の自己成就を,特定条件下で弱い合理性および情報の受容が関与する社会的ジレンマとして描くことができた。しかし,本稿で扱ったのはマートンの事例のみであり,これと違った事例を数多く検討すればまた異なる結果のえられる可能性がある.この点において,これまで述べてきた考察や検討課題は,いまだに開かれた問題である。また,本稿でもちいたプール代数分析による思考実験は,社会過程を詳細に説明するものではない。 社会現象を単純化して2値的にしかとらえられず,継時的変化と過程を説明できない。けれども,概念があいまいな場合にはそれをフォーマルに定式化する,あるいは仮説の既存知識が乏しい場合には多様な因果関係を想定して推論するなどと,より詳細なモデル構築のための基本枠組や論理的ストーリーを導く演繹的方法として利用できるだろう
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsr1950/47/2/47_2_156/_pdf 鹿又伸夫







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