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ショック

大切に使っていた小鉢が割れている。

形のあるものはいつか壊れるのが宿命なのだが、余りにも突然にその日が来た。

毎日使っていた大好きな器だった。毎日この小鉢に乗る惣菜が可愛くて朝の食事がとても楽しみだった。

本当に大切なものが壊れた時の悲しみは、想像以上に大きい。

織部焼は美濃焼の中でも好きな部類に入る。
鳴海織部、黒織部、織部焼など変化に富んでいるが、今回の小鉢はどれにも属さなくて魅力的だ。

5年ほど前に、美濃陶磁歴史館にふらりと立ち寄り、中皿とこの小鉢を買ったのだが衝動買いだったので作家の名前も覚えていない。

2年ほど前に追加購入するために立ち寄ったのだがこの作品は展示されていなかった。

割れたものを捨てきれずにいつまでも眺めている。
外側が織部特有の酸化銅の緑で着色され、鉢の中は呉須で描かれている。
とても軽やかだが壊れやすいデザインをしている。

来週あたり、もう一度美濃陶磁歴史館に出かけてみようと思う。

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