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感謝

よく言われる言葉に『感謝しなさい』という言葉がある。
自分には「感謝する」とはどういうことなのかよく理解できていなかった。

「わからなければ実行するのみ」と決心して「感謝」の実験をするために熊野本宮大社に通い始めたのが35年くらい前だ。

実験するのに神社は最適だった。教えもなければお経もない、バイブルもなければトーラーも存在しない。

大自然か、偉大な力か、神か、なんだか分からない存在に自分が直接対峙するしかないのだ。

拝殿に登り神官の祝詞に合わせて「感謝の気持ち」を献げた。何度も。

熊野本宮には年に数回通い、20年程経過した頃に、感じるものが出てきた。

「お願いをする」ということは、自分にはできない。「自分は不能だ」という事実を再確認する行為だったのだ。

逆に「感謝をする」とは自分は恵まれている「何でもできる」と自分を認めていることを再確認する行為だったのだ。

人間の脳はコンピュータと同じ様な動きをするので、インプットされたソフトで自動的に動いてしまう。

大脳生理学とコンピュータを調べてみた結果、分かったことは、お願いしたことは絶対に叶わない。自分では出来ないと確信しているから。

確認のために今日、日帰りで熊野本宮に参拝してきたが、小雨がパラついた後、晴天に恵まれ、春一番に似た風が拝殿を吹き抜けたのを見て、感慨を深くしている。

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