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雪摘み
ホワイトデーに白ワインが良いかなと考えて、在庫を調べた。
『雪摘みケルナー』が出て来た。限定もので2006年銀賞受賞のラベルが貼ってある。
この『雪摘みケルナー』には思い出がある。元北海道方面総監のTさんとお知り合いになった。
退官されて北海道ワインの副社長に就任されたそうだ。
元自衛官のT副社長は、7年間かけて12カ国のワイナリーに泊まり込み研修に行ってワインの技術を習得された。
曲がった事が大嫌いな性格の副社長とは中国で知り合いになった。20年ほど前、中国でワインブームが湧き始めた頃、売り込みにこられていたのだ。
7種類のワインを持ち込まれていて、招待客を集めてテイスティングをされていた。偶然隣り合わせになった私にも味見を求められた。
一口、口に含んだところ思わず「あれ!これ全く混ぜ物してないですね。天然そのままじゃないですか」と口走ってしまった。
T副社長は「わかりますか?」と言うので「私の経験したものと全く同じです」と返事をしたところ7種類全部の味見をさせられた。
全てが妥協せずに、本物を持って来られていたのだ。T副社長とはすっかり仲良くなってしまった。
日本に帰ってからも、連絡して色々なワインを取り寄せていた。
この『雪摘みケルナー』は会社の設立記念に記念品としてまとめて購入したものの残りだった。T副社長が「銀賞を受賞した名品ですよ」と自慢そうに言った言葉を思い出す。
つまみにはブルーチーズが合うので、ひるがの迄『長良川ブルー』を探しに言ったが入手できなかった。いつもの『カマンベール』を購入して来た。
気に入ってもらえると嬉しいのだが。