ジュース
最近のジュースは素晴らしい。本当にそのまま絞ったものが出てくる。生の果物を齧る快感は無いが、ストレートと表示しているジュースはストレートに素直な味が楽しめる。原材料の欄に果実名だけが書いてある。
朝食にほんの少し、この添加物が混入していないジュースを飲むと感覚が研ぎ澄まされるのが感じられる。味覚は脳に直結しているので、美味しいものを食べることは脳のトレーニングにもなっている。
自然相手の仕事なので、当たり外れがあるのは当然だが、果実農家が選別したもので作るジュースは格別に美味しい。
規格外れのものは、果実100%であっても砂糖や人工甘味料を加えたりして味を整えられている。また保存期間を伸ばすために保存料を添加したものもある。
さらに外国から持ち込むものは、運送費が掛かるのでジュースを濃縮して日本へ送り込み日本国内で加水して、濃縮還元果汁100%と表記して売っている。
果汁を濃縮するには加熱しているはずだから、香りや風味は飛んでしまっているので味覚にも違和感が感じられるようになる。
さらに濃縮果汁を薄めるのに水分量を増やし、50%ものとか30%ものをこしらえている。こうなると、もう元の味は期待できない。防腐剤、色素、香料、甘味料、を添加しているので少し怪しげな味になっている。
さらに昔からあるスタイルだが、果物とは関係なく、水に様々な香料、甘味料、防腐剤、色素、パルプなどの添加物を加えて、ジュースらしきものが作られている。
偉そうな感想を述べているが、私の子供時代には本物のジュースにお目にかかるこ機会が少なかった。当時本物のジュースは高価でなかなか買ってもらうことは稀だった。
レストランなどで、果実を絞ってもらったことはあるが、レストランにも本物の瓶詰めのジュースがおいてあることは稀だった。
現代日本は食に恵まれている。ほんの少し、原材料を確認するだけで美味しいものに巡り会える。この素晴らしい日本を誇りに思うとともに、この状態を続けていけるように努力したい。