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泣けない私は

人は死んだらどうなるのか
魂と言われるものはあるのか
それは死んでみないとわからない

最後の別れをする時
棺の前で多くの人が咽び泣いている

死ぬ間際まで一緒にいたパートナーは同じ時を過ごしたその時間の分だけ色んな思いに駆られ泣いているのであろう

しかしそれ以外の人はどんな気持ちで泣いているのだろう
私は棺の横で泣いているパートナーの気持ちに寄り添い泣きそうになりはした、しかし死んだその人に思いを馳せるが泣けなかった

亡くなったその人との思い出はもちろんある
小さい頃から良くしてくれて面倒も沢山みてもらったし可愛がってももらった
幾つになってもその人に会えば必ずハグをする
そんな愛おしい人でもあった

仏教の教えで人生とは修行であり、死はその修行からの解放であるとお坊さんから良く聞かされる

私は仏教徒ではないがその教えは信じたくなる
魂と言うものがあり輪廻転生を繰り返す
その都度人の世界で修行をし魂を磨き上げていく
もしそうであるなら亡くなった人はとりあえず修行から解放されてひと休憩できることになる

人の肉体から解放され死の直前、病に犯された体から感じる痛みや苦しみから解放される
そんなことを考えると悲しみより先に安堵の気持ちが芽生える

ようやく色んなものから解放されたね
よかった
今世ではもう話すことも出来なくなるけれどきっとまたどこかで会える気がする
そう思えたら悲しい気持ちが薄くなる

人は生まれた瞬間から死に向かい歩き始める
人の死に直面する度にいつか自分もこうなるのだと思う

今当たり前のように動かしている体は焼かれて灰になり骨だけを残し小さな骨壷に収められる

そこに私というものは存在しなくなる

そんなことを考えながら亡き人を見送る
正直少し羨ましくも思う

その寿命を全うできたことに

きっとこれからも大事な人は私より先に亡くなってしまうかもしれない
その人達が亡くなったとしても私はまた次の日も、生きている以上はやるべきことをやらなければならない
変わらない日常を過ごしていかなければならないのだ

少し疲れているのかもしれない
書きたいことが頭の中でこんがらかっている
今日はこの辺で

今日も最後まで読んでくれた貴方に感謝
「有難うございます」

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