見出し画像

居酒屋韓国 022 -カムジャタンとスンデが美味しいお店-

【これは『居酒屋韓国』というエッセイ集の一つの記事になります。韓国で韓国人の友人たちとの交流を通して経験したことや知ったこと、韓国語についてなど色々と書き綴っています。(小休止は主に韓国語学習について書いています)】

 お待たせいたしました。今回は宣言通り、カムジャタンとスンデの美味しいお店をご紹介させていただきます。では、さっそくカムジャタン(감자탕)とはどんな料理なのか簡単に説明させていただきます。(スンデに関しては、021で簡単に紹介させていただいていますので、そちらをご覧ください)
 カムジャタンは、骨付きの豚の背肉をジャガイモや葉野菜などと煮込んだピリ辛スープの韓国鍋料理です。薬味も入っていて、それが非常に良いアクセントになっていて癖になってしまう味です。韓国語を知っている人なら、カムジャタンの「カムジャ」がジャガイモという意味で、ジャガイモが入っているからカムジャタン(ジャガイモのスープ)という名前だと知っている方もいらっしゃると思います。ですが、これに異論を唱える人たちがいるのを知っているでしょうか。
 どういうことかというと、豚の背骨にある脊髄を「カムジャ」と言うそうで、それに由来して「カムジャタン」となったという説があるそうです。もう一つ説があって、それは豚の背骨を分けるとカムジャ骨という部分があり、それを煮込んだので「カムジャタン」という名前になったというものです。
 これは友人から最初聞いたのですが、韓国の人もジャガイモが入っているからカムジャタンだと思っている方がけっこういるようなのですが、どうやら豚の背骨に由来しているという方が有力(正しい)らしいです。偶然ジャガイモを入れるようになったのか、駄洒落だったのか分かりませんが、本来は豚の背骨に由来するようですね。それはそうですよね、メインはジャガイモじゃなくて豚ですもんね。
 さて、ちょっと説明が長くなってしまいましたが、お薦めのお店を紹介させていただきます。021でお話しさせていただいたように、寒い日にカムジャタンが食べたいと言った私を友人が連れて行ってくれたお店がこちらです。
 トンウォンジプ(동원집、ソウル特別市中区草洞158-1、서울특별시 중구 초동 158-14)。 地下鉄4号線忠武路駅(チュンムロ駅、충무로역) 5・6番出口または地下鉄3号線乙支路3街駅(ウルチロサムガ駅、을지로3가역) 9番出口から行くのが近いです。どちらから行っても5分ぐらいでしょうか、10分は掛からない場所になります。


カカオマップで見たお店の入口

 カムジャタンはさほど辛くなく、肉の旨みをしっかりと味わえます。加えて、ジャガイモや野菜の甘さも加わり、一度口にするとすぐにもう一口食べたくなります。寒い日に食べたなら沼ること間違いなしだと思います。私たち三人も食べ始めるとまったく会話をせずにずっと食べてしまいました。久しぶりに会った友人と会話もせずに食べしまったことは後悔もありましたが、それほど美味しかったんだと実感できた瞬間でもありました。そして、このお店では、ぜひスンデも食べてください。
 前にも書かせていただいたのですが、このお店で食べるまで何とも言えない食べ物で、不味いとは思わないまでも美味しいものだとも思っていなかったのですが、このお店のスンデを食べて、「スンデは美味しいんだ」と思えました。春雨や野菜などが入っていて、味がしっかりとあるものではないので、濃い味に慣れ親しんでしまっている私には食感だけの食べ物だったので本当に驚きでした。けっして味が濃いわけではないのですが、しっかりと旨みがあり、その旨みがつけて食べる塩のおかげでより引き出される感じで、お酒にも合いますし、カムジャタンを食べている合間に食べても合います。他の席のお客さんを見ても皆さん注文していて、人気があることが伺えました。(夢中で食べていて気づいたのは食べ終わった後でしたけど)




 仲の良い友だちと美味しいものを食べてる時って本当に最高ですよね。それがまして、その季節にあった食べ物であったなら、雰囲気もでてより楽しめます。この時も、寒いソウルで温かい韓国料理のカムジャタンを食べて最高の時間を過ごすことができました。あんまり会話はできませんでしたけど。これから気温も下がってきて、温かい料理が美味しい季節になりますので、皆さんも誰かと一緒にぜひ行ってみて下さい。

追記、
カムジャタンについて、韓国語が分かる方で詳しく知りたい方はこちらをご覧下さい。

https://m.terms.naver.com/entry.naver?docId=1286484&cid=40942&categoryId=32136


いいなと思ったら応援しよう!