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居酒屋韓国 012 -ド定番 サムギョプサル中編-

【これは『居酒屋韓国』というエッセイ集の一つの記事になります。韓国で韓国人の友人たちとの交流を通して経験したことや知ったこと、韓国語についてなど色々と書き綴っています。(小休止は主に韓国語学習について書いています)】

 引き続き、サムギョプサルについて書いていこうと思います。
 前回は、私が韓国で初めてサムギョプサルを食べたお店を紹介させていただきました。今回は、サムギョプサルが食べられるお店の楽しみ方を紹介させてください。
 韓国を訪れて、友人にサムギョプサルのお店に連れて行ってもらう度に何となくそんな気がしていたのですが、どうやら肉が一種類ではなかったようなのです。韓国語が分からなかったときは友だちが何を頼んでくれていたのか、よく分かっていなかったので出てきたものを美味しくいただくだけでした。それが、少しずつ言葉も分かり余裕が出てきて、友人の説明が分かるようになってくると肉の違いにも気がつくようになりました。
 前編で紹介させていただいたようにサムギョプサルとは、豚バラ肉のことです。ですからサムギョプサルと言えば、豚バラ肉の焼肉になるのですが、よくよく考えてみれば、肉には部位がありますよね。日本でも焼き肉屋に行けば、部位の違う肉を注文することができます。牛タンを頼んだり、カルビ・ロース・中落ちカルビなど、食べたいお肉を頼みますよね。
 実は韓国のサムギョプサルのお店でも同じように違う部位の肉が注文できることが多いんです(冷静に考えてみれば当たり前ですよね。サムギョプサルは別名、韓国焼肉と言われる料理なんですから)。その中でも有名なのがモクサル(목살)という、首の肉です。サムギョプサルよりもモクサルを好む人が多く、私の友人もこの部位をよく注文しています。
 他には、オギョプサル(오겹살、五枚肉)、ハンジョンサル(항정살、背首肉)、カブリサル(가브리살、背肉)、ポルサル(뽈살、ホホ肉)、カルメギサル(갈매기살、豚ハラミ)などがあります。
 オギョプサルとは、サムギョプサルが三枚肉(三層になっている)のに対して五層になっているので五枚肉と言われている肉です。
 ハンジョンサル、カブリサル、ポルサル、モクサルなどの頬や首回りの肉は日本でとはピートロや豚トロとして提供されることが多い肉だそうで、それを韓国では部位ごとに名前が分かれています。
 当然、部位によって違う味わいが楽しめます。また、取り扱っているお店もあれば、取り扱っていない店など、お店によって品揃えが違うのでそれもお店選びの参考にしてみるのもよいかもしれませんね。
 サムギョプサルのお店に行ったら、サムギョプサルだけを注文するのではなく、ぜひ違う部位のお肉も注文して違う味を楽しんでください。はまるとサムギョプサルではなく、モクサルだけを注文するようになったりと、楽しみ方が変わってくるかもしれませんよ。
 最後にテペサムギョプサル(대패삼겹살)を紹介させてください。


これはサムギョプサルを薄くスライスした肉で、本当に薄くすぐに火が通る状態になっています。このテペサムギョプサルの方が安価であることが多く、こちらの形式でサムギョプサルを提供してくれるお店も多いです。私個人の感想は、この薄いサムギョプサルの方がご飯に合うと思います。肉厚なものとは食感がかなり違うので、カリッと感を食したいときにはお薦めできないと思います。ですが、庶民のサムギョプサルと言った感じで、これもこれで独特の味わいがあってとても美味しいです。こちらもぜひお試し下さい。
 さて、次は後編、最後です。最後は私のナンバーワンを紹介させていただきますね。

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