国立(ココ)は静岡 (2024.9.28 J2リーグ 清水vs横浜FC @国立競技場)
1.国立競技場での対戦の盛り上がりと歴史的因縁
清水エスパルス(以後、清水)が年に一回国立競技場をホームスタジアムにしての試合開催も今年で3回目。
過去2回は多くの慣習を集めながら勝つことが出来ず(2022年vs横浜FM⚫️3-5、2023年vs千葉△2-2)、
三度目の正直となった今年は奇しくもJ1自動昇格が目の前まで来ている横浜FC(以後、横浜C)との対戦となり、
一位、二位の直接対決もあって試合当日昼には清水から62,000枚の発券があったとのアナウンスがあった。
横浜Cは発足のキッカケとなった1999年元日の天皇杯決勝を最後に消滅した横浜フリューゲルスが、
その天皇杯で最後の対戦相手となった清水、建て替えはしたものの最終戦の会場が国立競技場だった事もあり、
試合前から順位以外の部分での因縁めいたものを感じた。
2.国立競技場はお祭り騒ぎ
今回は横浜C側のスポンサー枠での観戦のためビジターゴール裏の指定席を陣取った。
(スポンサー枠でチケット多めにいただいたのでサッカー仲間と行きました)
国立競技場最寄りの千駄ヶ谷駅からスタジアムへの導線は人、人、人。
私たちは国立競技場に行く前に新宿で遅めの昼ごはんを摂っていたのと、
スタグル各店舗はどこも大行列で試合が始まるまでの席に大人しく座ってました。
国立競技場は6月1日の鹿島vs横浜FM以来でしたが前回はデイゲームだったのでナイトゲームは初。
比較的新しいスタジアムだけあって照明も綺麗で明るくとても見やすかった。
ペナルティヒデさん司会のSBSラジオの「フットーク」特別版を会場でやったり、
「ブンブンジャー」とのコラボイベントやったりしていたので退屈することもなく、
イベント終わりでそのまま選手たちのウォーミングアップ開始したので会場の空気は温まったままさらに熱を帯びる。
その頃に客席は私の陣取っていた横浜C側以外は清水カラーのオレンジに染まっておりなかなか壮観だった。
3.試合開始前の豪華なセレモニー
ウォーミングアップが終わり会場が暗くなり試合前のセレモニー開始。
年に一度のお祭り騒ぎだけあって演出も派手。
選手入場15分前から選手紹介はじめセレモニーが始まり、
横浜C側だったので残念ながら直接は見えなかったが凝ったドローンショーもあった(モニターで見れた)。
そして選手入場。
通常のホームゲームで使われるIAIスタジアムでの入場時と同じ『雷神』が流れスタジアムは最高潮になる。
国立競技場の客席サイズのビッグフラッグが掲示され清水のホーム感がここで増す。
4.天王山らしい引き締まった前半
そしてキックオフ。
試合は組織力に勝る横浜Cがやや優勢。
福森晃斗の正確なキックで清水DFの嫌なところにボールを運び、
度々清水ゴール近くまでボールを運ぶものの決定的チャンスを作れない。
対する清水も横浜Cの堅守に満足にボールを運べず両者チャンスを作れないまま後半へ。
5.勝負の後半戦
後半開始。
先に攻勢に出たのは横浜C。
中央からサイドにボールを上手く散らしながら清水ゴール付近に侵入。
跳ね返されてもユーリララを中心にセカンドボールを拾い二次攻撃に繋げ徐々に清水を追い込む。
実ったのは56分、中央付近のイーブンのボールを縦に繋ぎ、
そこから左サイドをコンビネーションで崩し中野から正確なクロス、
合わせた高橋のシュートはバーを叩いたもののセカンドボールにいち早く反応したジョアンパウロが詰めて先制。
ジョアンパウロは夏に加入後初ゴールで喜びを横浜Cゴール裏にぶつけに来る。
そこから大観衆の前で負けられない清水が選手交代を機に反撃。
74分に交代で出て来たカルリーニョス、矢島、宮本が絡んで同点ゴール。
さらに攻勢を強めるもの横浜C GKの市川の好セーブもありこのまま1-1で終了。
試合終了の笛が鳴ると両チームその場で倒れ込む選手が多数見られこの試合の激しさを改めて痛感した。
引き分けながらも上位2チーム勝ち点を積み上げる事が出来万々歳かと思いきや挨拶に来た横浜Cの選手の顔は浮かない。
この勝負にこだわる姿勢が今季このチームの調子の良さを支えているのでしょう。
6.気になる集客は
この試合、気になる観客数は55,598人。
62,000枚の発券はあったものの六万人を超えることは出来ず。
それでも国立競技場をオレンジで埋め尽くした清水サポーターは、
とても150㎞先の静岡から来てるとは思えないほど多くの人が来場し国立競技場は静岡にあるのではないかというような錯覚を起こさせた。
試合前から【国立(ココ)は静岡】と銘打って集客した国立競技場での天王山は、
間違いなくこの試合の時間は国立競技場が静岡と化していた。
来年はおそらくJ1で国立競技場でのホームゲームを迎える事になるが、
その時こそは六万人を超える集客をするのではないかと期待している。
おじゃ