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近づく別れの時(2024.7.6 アスルクラロ沼津vs大宮アルディージャ)

1.首位大宮を迎える大一番に向けて

今季のJ3も後半戦に入りその初戦で早速今後を占う大きな意味のある一戦が行われた。

私の地元アスルクラロ沼津(以後、沼津)は3位以下と僅差ながらも前半戦を2位で折り返し。
対する大宮アルディージャ(以後、大宮)は独走状態の1位て折り返し。
この日は1位と2位の直接対決ということに加え沼津市民招待デーということで、
沼津市民は無料もしくは安価で観れるということで多くの人が沼津ホームの愛鷹多目的陸上競技場に足を運んだ。
対する大宮も元J1でかつJ3リーグの中では比較的近隣であり多くのアウェイサポーターが愛鷹を訪れた。

混雑が再三SNS等で告知されていたため沼津の試合ではいつもより早めの2時間半前に到着。
スタジアムに到着すると場外のスタジアムグルメ(通称スタグル)売り場は人、ひと、ヒト。
ホーム沼津サポーターだけでなくオレンジのユニホームを纏った大宮サポーターも多く賑わっていた。
多くの大宮サポーターを目の当たりにし去年の藤枝戦からSNSで大宮サポーターさんと繋がったこともあり、
親近感と沼津楽しんで欲しいと思う気持ちもありつつ勝ち点は持って帰らせませんよと心の中で呟く。

夕飯はスタグルで済ませるつもりだったがお目当てのグルメの行列が長く、
この日、来るゲストのショーの時間が近づいていたためスタグルを諦めて場内へ。

ルヴァン杯の2試合に続きスタジアムビジョンに映る大宮のエンブレムと掲げられる旗を見て、
本当に愛鷹に大宮が来るんだと改めて実感。

ビジョンに映るエンブレム
旗も掲げられている


2.秋山さんのショーで盛り上がる

感慨深い想いをしていると謎のプロレス風マスクを被った男のショーが始まりました。
マスクを被った男の正体はロバート秋山さん(筆者は20年来の秋山さんのファン)。


もう描が面白いんですよ。
バリエーション豊富な生梅宮辰夫が見れたしお笑いでもトップに君臨するプロは違うなと思いました。


3.試合前に徐々にボルテージが上がる


秋山さんのショーが終わると選手たちのアップが始まる。
この頃にはアウェイの大宮側のスタンドは埋まり私の座ったメインスタンドにも多くの大宮サポーターがいました。

大宮サポーターの迫力ある応援

去年まで私の贔屓するマリノスに在籍した杉本健勇も先発としてアップ。

大宮のエースとしてポジション確立した
杉本健勇

普段のJ3の試合では1,000〜2,000人台を推移する愛鷹もこの日は間違いなく記録更新するだろうという大入り。
メインスタンドはほぼ満杯でゴール裏〜バックスタンドに続く芝生席もいつもより人口密度が高い。

沼津側ゴール裏〜バックスタンド

アウェイながらも統率の取れた声の圧で大宮が応援の主導権を握る。


4.大一番キックオフ、激戦の末首位撃破!


沼津サポーターも人数の圧でチームを盛り立て最高の雰囲気でキックオフ。


試合は人数の圧と雰囲気で気持ちが乗った沼津の選手が躍動し5分に津久井、9分に濱と大宮の出鼻を挫く一突きどころか二突きをして開始10分で2-0。
このあとも首位大宮を圧倒し続け大宮に何もさせないまま前半をそのまま2-0で終了。
後半も前半圧倒したままの運動量を継続して56分には素晴らしい繋ぎから最後はエース川又が決めて3-0。

このあと大宮が選手を替えて猛攻開始。
特に左サイドで交代で出てきた泉澤は全盛期のキレを発揮し何度もクロスからチャンスを作る。
それでも沼津の集中した守備が何度も跳ね返し追撃を終了間際の茂木の一本に抑え3-1で試合終了。


白熱の攻防は最後まで強度と熱を下げることなくこの日スタジアムを訪れた人たちにとって、
間違いなく良い思い出となる試合だったと思う。


負けたものの大宮サポーターの声は最後まで落ちず見ているこちらとしても心に響くものがありました。

強いチームは負け試合を教訓にし負けを失敗にしない。
きっとここから大宮はさらに強くなると思います。

5.おらが街のチームが本格的にJリーグクラブに

そして気になるこの日の客入りは5,029人。

前述の通り、普段は1,000〜2,000人台を推移しているので多い時の倍程度入っていた。
大宮サポーターの貢献もあると思うが多くの新規客も訪れたであろう試合を良い形で締めくくれたと思う。


試合後、元日本代表で現J3アスルクラロ沼津所属の川又堅碁がインタビューで冗談混じりに、
「久しぶりにJリーグの試合だなと(笑)」
と答えた。

『Jリーグ』であるJ3での公式戦を「久しぶりのJリーグ」と敢えて表現したのは、
J2昇格が現実味を帯びて来た沼津のサポーターにかつては何万人ものサポーターを沸かせてきた川又なりの
上位カテゴリーへの適応を求めこのような雰囲気を継続して欲しいからこその言葉なのかもしれない。

私もこの言葉を聞いて認識を改め適応しないとと思った。
沼津はJ3ではあるけど高校サッカーの地元チームを応援する感覚で、
それこそ天気の良い日の観客が1,000人届かない時なんかは芝生席にのんびり寝転がって観戦していた。
藤枝MYFC(現J2)のJ2昇格が現実的でないJ3時代もそんな感じであったが、
現在J2二年目で人が溢れるゴール裏の芝生席ではとてもじゃないが寝転がって見られる雰囲気ではない。

チームのカテゴリーが上がるに連れて牧歌的な雰囲気は薄れスタジアムの緊張感も高まる。
沼津は今J3からJ2への壁を超えようという過渡期にある。
応援する身としては喜ばしいことだがそれと同時に牧歌的でのんびり観戦出来る今の愛鷹とのお別れは近づていると感じた試合だった。


おじゃ

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