井筒 陸也

Jリーガーをキャリアハイの25歳でやめて、新宿で世界一のサッカークラブをつくっています|#クリアソン新宿|Podcast #スポーツが憂鬱な夜に|初著 #敗北のスポーツ学 好評発売中|#footballista 連載中|#ZISO(お休み中)|for good work

井筒 陸也

Jリーガーをキャリアハイの25歳でやめて、新宿で世界一のサッカークラブをつくっています|#クリアソン新宿|Podcast #スポーツが憂鬱な夜に|初著 #敗北のスポーツ学 好評発売中|#footballista 連載中|#ZISO(お休み中)|for good work

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JFL昇格をかけた試合直前のロッカーで呪術廻戦をオススメした話と、「俺、今年は本気を出すから」と宣言する奴がだいたい失敗する理由。

クリアソン新宿にとっての2021シーズンは、奇跡のようなシーズンでした。 関東リーグは半分が終わった時点で、残り11試合で首位との勝点差は11pt 。そこから、引き分けを挟まず 11連勝で逆転優勝。そして、関東という地域リーグから JFL=全国リーグに昇格するためには、他地域の覇者と闘う 地域CLという大会を勝ち抜かないといけないんですが、これが 90分ゲームを3日で3試合 → 1週間空く → 5日で3試合というレギュレーションで、まあ身体がぶっ壊れてもOKというノリの大会

    • 大谷翔平くらい有名になっても、自分のスポーツを〈私的な〉ものにしておくという狂気

      スポーツは、始めたてのとき 極めて〈私的な〉行為でした。〈私的な〉というのは自己中心的ということではありませんよ。自分のやっているスポーツがチームスポーツであれば、組織の一員として協調性を持ってやるのは当たり前です。 ここでいう〈私的な〉というのは、自分がスポーツをする理由が自分の中にだけあったということです。そしてそれに基づいて いつに、どこで、だれと、どのようにやるかは圧倒的に自由でした。 ただ 競技力が向上すると、その私的さは次第に失われていく運命にあります。例えば

      • 完成しそうなサグラダファミリア、ローマで知るoasisの再結成、住むならギリシャ

        前編 後編 バルセロナへ移動。夜に着いた。空港から市街地エリアまではエアロバスというシャトルバスがアホみたいに走っている。 空港に到着してからオンラインで予約したが、バス乗り場でも買えたと思う。これに乗れば中心地の目印「カタルーニャ広場」まで直行だ。 ホテルはエアビー風で、部屋にはベットのみ。だが、隣に専用利用できるバス・トイレがあり精神的には良い。 共有部にはコーヒーやパンがあり食べ放題。あとプランにインクルードされた朝食に相当するハム、チーズ、トマト、フルーツ、

        • サハラ砂漠、マラケシュの熱狂、ムバッペのユニフォーム

          地中海のほうへ行っていた。地中海に用なんてあるわけがない。旅行である。10数時間も飛行機に乗るわけだから2泊3日なんてケチなことはせず、丸2週間の旅をしてきた。人生最大の旅だ。 サッカー選手のときにはできなかった。12月に1ヶ月のオフがあるが、それだって天皇杯や入替戦しだいで保証はないし、何よりシーズンが終わったあとに遠出するような気力はいつだって残されていなかった。 日本から約24時間後、最初の目的地、モロッコはマラケシュ空港に到着。日中は40℃前後と日本よりも暑いが湿

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          狭く隔てられたサッカー界にいる俺が、本を読みまくるために実践してきた読書術を書いてく

          サッカー界は狭く、他と隔てられた世界だ。そこにずっと浸かっている俺にとって、自分と外の世界を繋ぎ止める命綱は間違いなく読書だった。だから、これまでたくさんの本を読んできた。 本を読む人のことを、本を好きな人と同じように扱うことがあるが、それ全然違う。確かに俺は本が好きだが、クソ忙しい中でも本を読むために、あらゆる試行錯誤を繰り返してきた。 読書とは技術だ。なめんな。今日は俺が読書をする上で大切にしていること、俺なりの読書術を書いていく。そんなに難しいことじゃない。心構えみ

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          元Jリーガーが6年間 仕事に向き合ってみた感想など

          30歳になった。大学を卒業して徳島でJリーガーを3年、新宿に移り、新宿で社会人サッカーを3年、サッカーを離れて3年。セカンドキャリアという意味では、6年とも3年とも言えるややこしいサンプルだが、今日はその振り返りを書こうと思う。 Jリーガーをやめたのも、サッカーをやめたのも、僕の行動原理は一貫して、僕が勝手に思い描いていた〈大人〉になれないという焦りだった。サッカー界は、子どものままでいられる場所だ。そこでの活動は共通言語を持った同世代の男たちと、幼少期から続けてきたサッカ

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          スポーツはなぜこんなにもクソ憂鬱なのか。敗北について、またはそれらの責任は誰にあるのか。

          いやあ、うまくいきませんね、本当に。全然うまくいかない。これは、人生というのはうまくいかないように緻密に設計されているんじゃないかと思うくらい うまくいかないです。 でもそれは勘違いです。人生がうまくいかないのではなく、スポーツがうまくいかないだけです。スポーツはうまくいかないことを生成し続ける装置ですから。 「する」でも「みる」でも「ささえる」でもこの際 どうでもいいのですが、とにかくスポーツなんてものに関わっている限り、この憂鬱から脱却することは不可能なのです。憂鬱と

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          利他的に生きることについて(少し遅めの新年の抱負にかえて)

          アマだろうがプロだろうが、サッカー選手の目標は だいたい「日本代表」「W杯優勝」「CL優勝」になる。別にいいけど、バリエーションが無さすぎる。 原因は、彼らの行動原理が(1)金を稼ぎたい(2)上手くなりたい(3)有名になりたい この3つに収斂されるからだ。「家族に満足な暮らしをさせたい」とか 「成長し続ける感覚を大事にしている」とか 「ビッグクラブに行けば親が喜ぶ」とか ディティールは多少あってもだ。 これが達成されそうなのが、先に挙げた目標になる。 否定はしない。でも

          利他的に生きることについて(少し遅めの新年の抱負にかえて)

          浦和レッズの試合を見てきた

          10月15日、JリーグYBCルヴァンカップの準決勝を観てきました。実は、関東に住んでいながら、まだ浦和移籍後の岩尾憲*1の試合に行けてませんでした。 横浜F・マリノスとの好カードで、第一戦を浦和が僅差で落として迎えるホームでの第二戦という熱い展開。 高校サッカー選手権で訪れて以来、実に12年ぶり*2に埼玉スタジアム2002に足を踏み入れることになりました。 その日は新宿中央公園でイベントがあったので、少し早めに抜けさせてもらって、大江戸線で都庁前から春日駅へ。乗り換えて

          浦和レッズの試合を見てきた

          元アスリートの僕たちは次の世界でいかにして幸せになるのか?いくつかの間違った前提と対策と極私的現状報告

          4月、新しい季節です。何かをやめて 何かをはじめる人がたくさんいると思います。僕はというと、2018年でJリーガーをやめて クリアソンへ。 そして 2021年の12月を最後に 今度はサッカーをやめて 約1年半が過ぎました。 僕は、僕の好きなタイミングでプレイヤーとしてのサッカーを手放しました。その身勝手さもあって、新しい人生を歩き出した好青年であらないといけなかったわけですが、無論、全部が全部 最高ハッピーというわけではありませんでした。むしろ、闇堕ちしていたと言っても過言

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          メイキング・オブ・新宿の日 国立競技場でのJFLの試合に11,150人の観衆が集まるまで

          ご無沙汰しています。井筒です。 早速ですが、現在、僕はクリアソン新宿というサッカークラブで、ブランディング諸々に関わっています。 そのクリアソン新宿が、1週間前の4月9日(日) に国立競技場でJFLの試合をしました。"新宿の日"と題して、試合だけではなく街を巻き込んだ興行をして、11,150人が集まりました。 ワンショットですが、J2にも負けず劣らずの集客を達成したところで、ブログを書こうと思い立って、試合が終わってから構想を練り、ペンを握っています。 はじめに: チ

          ¥500

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          ¥500

          なぜ、サッカークラブはモテるのか? /スーパースター都市・新宿は甦る

          2021年の後半のトレンドになりそうな、サッカークラブが発行している "トークン" 。「聞いてもよくわからん」「聞いたことあらへん」など、感想は様々。 簡単に言えば「トークン」とは「株」みたいなもので、トークンを保有(購入)すると、3つの体験がついてくる。 [1]トークンの保有量に応じてサービスが受けられる(株主優待) [2]トークンの保有量に応じて、投票に参加できる(議決権) [3]トークンの価値が、需要に応じて上下する(資産っぽい) 日本では、まだ規模が小さく動きも

          なぜ、サッカークラブはモテるのか? /スーパースター都市・新宿は甦る

          「地球が太陽を1周するのが365日です」とか知らねえよ。公転とかいう謎の概念で決めらた1年という単位で人生をコントロールされるな。仕事はいつでもやめていい という話。

          1月と4月は 心機一転という感じがするけど、4月〜12月、あるいは 4月から3月までを "1年" という単位で、一息に走り続けないといけないというのは、どう考えても長すぎでしょ。 「地球が太陽の周りを1周するのに 365日かかります」とか知らねえよ。そもそも「地球の公転 1回分」とかいう謎の概念で、人間様の基本的な活動期間を決められるのって、意味不明じゃない?長えよ、長すぎる。太陽一周くらい 3ヶ月でやれや、地球。 Jリーグは、2月から11月がだいたいシーズンだけど、僕が

          「地球が太陽を1周するのが365日です」とか知らねえよ。公転とかいう謎の概念で決めらた1年という単位で人生をコントロールされるな。仕事はいつでもやめていい という話。

          歌舞伎町のホストは クリアソン新宿の夢を見るか?

          一人のサッカープレイヤーとして、ビジネスパーソンとして、新宿で Criacao Shinjuku(以下、クリアソン新宿)というサッカークラブをつくっています。 note、久しく書いていませんでしたが、今回 筆をとったのは、クリアソン新宿の "特別さ" について 考えてみたくなったからです。2005年からスタートしたクリアソン新宿が、"クリアソン新宿である" とはどういうことなのか、書き記しておきたくなったので、いくつかのキーワードで、ありのままの分析をしました。 自分たち

          歌舞伎町のホストは クリアソン新宿の夢を見るか?

          賛成する人がほとんどいない、大切な真実は何か?

          新型コロナウイルスが、深刻になりつつある。先週とは、まるで状況が違うと言ってもいいだろう。 やはりというか、覚悟はしていたものの、僕の所属している 関東サッカーリーグは、先ほど前期を中止するという決断をした。これで、最速でも 7/11 まで、試合がなくなってしまった。 20年、フットボールを続けてきたけど、はじめてのことで戸惑っている。世界が未曾有の危機に瀕しているのだから、そりゃそうなんだけど。 After COVID-19の世界ピンと来ていない人も多いかもしれないけ

          賛成する人がほとんどいない、大切な真実は何か?

          おうちで部活を強くしよう。

          新型コロナウイルスの影響で、Jリーグをはじめ、各競技のトップリーグが延期になっている。大学の部活も例外ではなく、その多くが、日々の練習までを禁止にされて、"おうち"でこの記事を読んでいることだろう。 ただ、みんな気づいているか?「外出自粛要請」は出ているけど、「チームづくり自粛要請」は出ていない。 平時であれば、練習と試合と運営で精一杯、チームについてじっくりと考えられなかったはず。これは空前のチャンス。この間に、少しでも部活を強くすることができれば、ただ Netflix

          おうちで部活を強くしよう。