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弱さの情報公開

自分の弱さを晒すのは、とても勇気のいることだと思う。プライドが高かったり、実績が多かったりすればするほど、自分の弱みは見せたくない。

弱さの情報公開。僕がこの言葉に出会ったのは、西村佳哲さんがインタビュアー(という僕の感覚)として2010年に奈良県立図書情報館で開いた「自分の仕事を考える3日間」で。北海道浦河町の「べてるの家」の向谷地生良さんの話からだったと記憶している。べてるの家はそもそも衝撃的な場所で、精神障がいをもった方々が自分がどんだけ狂ってるかを競う大会を開いたりしてるエピソードを聞いて、それが伝わると思う。

その中で、弱さを周りに伝えることで、初めて共感を持たれることがあるということを聞いてなるほどと思った。そもそも弱さを周りに伝えることは、自分がしょぼいことを伝えるようなものだと思いがちだけど、全くその逆。それ以来、僕はこのことを常に意識している。

弱さ、だけでなくて、いろんな感情、思い、これからの生き方のこと。聞かれてないけど話し始めると、「あ、そんなこと思ってたんだ」って相手は感じてくれる。もちろんそればっかになるとうんざりされるかもしれないけど、そもそもそうした個人の情報が秘匿されることに正しさが置かれている今の世の中。だからこそ、自分の心の情報を公開することは、意味のあることだと思うのです。

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井筒耕平
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