2022年の稲作体験会、はじまります
今年も、伊豆・田んぼプロジェクトでは、稲作体験会を行ないます。
春分を過ぎても寒さが厳しい日々が続いていますが、それでも、少しずつ日差しが強くなってきています。
伊豆市上船原の田んぼには、早くも水が入っています。
これは「冬期湛水」(とうきたんすい)と言い、冬の間も田んぼに水を張ったままにする農法です。
なぜ、冬の間も水を入れたままがよいのでしょう?
それは、田んぼの表面にトロトロ層ができあがるのです。トロトロ層ができることで、土の中の微生物の働きが活発になり、イトミミズなどの生きものの生育環境が整い、土が自然と肥えていくのです。肥えれば化学肥料は必要なくなり、おいしく安全なお米が収穫できますね。
また、雑草のタネが発芽しにくくなり、夏の草取りがラクになります。実は、こちらの効果に期待大!!
夏のように、たくさん入れるのではなく、全体的に水たまりができる程度なのですが。
そして、このように冬期湛水ができる田んぼは、限られているのが現状です。
みなさん、ご存知のとおり、冬の田んぼは、どこもかしこも、カラカラです。
昔はどうだったのか、ちょっと調べないと分かりませんが。
農業用水路が整備され、管理されるようになっている現代では、初秋の稲刈り前から春先までは、田んぼに水が入れられません。
それもそうですよね。秋には枯れ葉が落ちます、冬は水が凍るかもしれません、だから、田んぼに水が必要ない時に、水路に水を流していると、見回ったり、掃除をしたりと、余計な労力がかかってしまうわけです。
でも、おいしく安全なお米を育てるためには、冬期湛水の方がよさそう!!
ということで。可能なところから試しています。幸い、自宅から一番近い伊豆市上船原では、地主さんの了解を得て、毎日、自分たちで水路を点検しながら、冬期湛水ができています。
時々、モグラさんの大活躍により土の下から穴があいて、水が漏れてしまう…ということもありますが。そういう時は、上から踏みかためます。
あっ! モグラさんがあけた穴がどこかわからない時は、少々、難儀しますよ。でも、モグラさんも、わざとではないでしょうし、生きものとは仲良くしたいので。
ということで。今年も伊豆の田んぼでお会いしましょう!