キャラクター設定は物語を作る前に、できる限り細かく決めようっていうけどさ。
小説のキャラクター設定は、物語を作る前に、できる限り細かく決めよう。ってよく言われますよね。でもそれってジャスティス?
TRPG的に言えば、キャラクターシートを作っておきましょう、というやつですね。もちろんパラメータの話ではなく、(なくはないですが)生い立ちとか家族構成とか性格とか癖とか身体的特徴とか、物語を作る際に必要となるデータ類のことですね。でもカッチリ作るとなると、かなりすごい分量になってしまいます。
でもそれ、登場人物全員に必要?っていうか、主役でさえ、そこまでデータ必要?とよく疑問を覚えるんですよね。確かに本格的な作品を作るなら、キャラの作り込みは重要なのは分かりますが、趣味で書いている人とか、WEBでカジュアルに創作をしている人には、結構面倒に映るんですよね。スピード感や気力が削がれるというか。
そして、これらを考えてるうちに、設定書くだけで満足しちゃったり、逆に疲れてなにもしたくなくなったりするんで、そんなことになるぐらいなら、ある程度は類型のパターンを利用するなり仮置きするなりして、とっとと話を書いた方がいいこともあるのですよ。
キャラクターメイキングは、ゼロからやると結構大変なんですよね。だから、なれないうちは仮置き用でもなんでもいいので、ステレオタイプのキャラをポンと置いて、そこから肉付けしたり肉抜きしたりすると比較的楽ですよ。まあ口調とか一人称あたりは決めておいた方がいいですが。
でも書いてるうちに性格変わってきたりしちゃうんで、そこは柔軟にしといた方がいいです。別に設定を守ることが第一じゃなく、作品を面白くしたり、完成させることが目的なのだから、ルールに縛られるのはよろしくありません。自分だけで完結している作業なら。
確かにキャラが出来てないとお話自体成立しません。しかし、プロでさえ長期連載中に性格がちょいちょい変わったり、設定が消えていたりするので、アマチュアの方であれば、ある程度出来ていたら見切り発車してしまうのもオススメです。
そのある程度が分からないとは思いますが、何度かやっていけばそのうち分かるんじゃないかなあと。だって、作品によって、どこまで作り込むか作り込まないかは変わってくるし、それこそ星新一の本に出て来る登場人物なんて、名前すらないんですよ。設定なんて最低限さえあれば他は要らないケースだってちゃんとあるんです。
だからまず、設定は絶対、設定は必要、その思い込みから壊してしまいましょう。必要だから作るのであって、必要ないなら要らないんです。作品の深みとか奥行きとか、そこまで求めてないなら、あとでつければいいじゃん、みたいな。プロット書いてるうちにまとまることだってありますわ。そもそも、なにからなにまで言語化しなくても、脳内にキャラの因子が生まれて、脳内の情報を吸い込みながら、どんどん細胞分裂していくのですから、物語世界の中に放り込んでしまえば、そのうちどんなキャラなのかが分かってきたりします。たぶん。
だから、キャラクター設定作るので満足してしまったり、気力が失せるぐらいなら、途中でやめて筋書いちゃいなよYOU!です。
ダメなら後で考えればいいんですから。そもそもその作品はまだ世に出てすらいません。いくらでも直せるのです。整合性は後で修正すればいい。ただそれだけの話です。
まあ、人によりますが。
ここでこの文を届けたい人は、他人の作ったルールで勝手に自分を縛ってる人です。縛ってるせいで先に進めない人です。
自由に行動出来る人はどうぞご自由に、です。がんばって。